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コートの外で交わる視線

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コートの外で交わる視線

5 - 5.先輩のアプローチ

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2025年09月02日

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第5話.先輩のアプローチ

部室での出来事から数日後。

春竜はなんとなく落ち着かない気持ちを抱えたまま、授業を受けていた。

休み時間になると、教室のドアから明るい声が響く。

「春竜ちゃ~ん!」

顔を出したのはもちろん及川先輩。

クラス中が一斉にざわめく。

「また来たよ」「羨ましい……」と囁く声が耳に届き、春竜は赤面した。

「このあと時間ある? ちょっと一緒に体育館まで行こうよ」

「えっ……あ、はい……」

断れずに頷いてしまう自分に、心のどこかで焦りを感じる。

廊下を並んで歩くと、及川先輩はにこにこと話しかけてきた。

「やっぱり春竜ちゃんがいると、部の雰囲気が明るくなるんだよねぇ。俺、マネージャーが春竜ちゃんでほんと助かってる」

「そ、そんなこと……」

言葉に詰まる春竜の横顔を、及川先輩はじっと見つめた。

「ねぇ、春竜ちゃん。俺が一番頑張れるのって、君が見てくれてるときなんだよ」

――ドキン。

胸が強く鳴った瞬間、春竜はどうしても国見ちゃんの顔を思い浮かべてしまった。

そのとき、ちょうど体育館の入口に差しかかると、扉を開けて出てきたのは国見ちゃんだった。

三人の視線がぶつかる。

「……何してんの」

国見ちゃんの声は低く、少しだけ冷たかった。

「おっと、いいところで遭遇しちゃったね、国見ちゃん」

及川先輩は余裕の笑みを浮かべたまま、春竜の肩に軽く手を置く。

「俺、春竜ちゃんと話してただけ。ね?」

「……」

国見ちゃんは言葉を返さず、その視線をまっすぐ春竜に向けてきた。

春竜の胸は、二人の間で引き裂かれるように揺れ動いていた。

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