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ジョゼ美味そう
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⚠︎注意⚠︎
この作品は探鉱者と女の子ががっつり絡む夢小説です。
正式には付き合いませんが、恋愛要素、嘔吐要素も少し入っています。
苦手な方は、回れ右を。
君と私。
Prolog
__________________
カチン、カチン、と石を叩く音が鳴り響く。
鉄の匂いが広がるこの洞窟で、1人の男が作業をしていた。
いつもの音。いつもの場所。いつも聞こえる鉱夫達の荒い声。
もう、嫌とも思わなくなっていた。
そんな日々に___
コツン、と後ろで足音が鳴る。
俺はぴくっと反応し、作業を止める。
誰だ?ここにはいつも誰も来ないはず…
振り返ると、知らない女の子が立っていた。
見た目からして…子供か?
俺とその子は目が合う。
「…あ」
女の子は少し驚いている。
無理もない。誰も来ないと思った洞窟に、俺がいるのだから。
…俺と同じか。
「…ここで何をしている」
俺は今すぐ出て行けと言うように鋭い目線を送り、立ち上がる。
「…ちょっと、逃げてきたの」
女の子は冷静に視線を合わせて言う。
「誰から?」
「…近所の人達から」
女の子は目線を落とす。
「近所?なぜ?」
俺は眉をひそめ、目を細める。
この子からは微かに薬の匂いがする。
少しだけ間が開き、
「…実験、してたら」
とボソッと言う。
「失敗、して…」
女の子の声が小さくなる。
女の子は言葉に詰まり、黙ってしまった。
「…薬実験か」
女の子はばっと俺の方をむく。
図星か。
「悪いが、ここで匿うことは出来ない」
「…意地の悪い鉱夫もたくさんいる」
俺は小さく舌打ちをして言う。
「…っ」
女の子はびくっと反応する。
「帰るなら今の内だ」
ここから先は通さない、と1歩踏み出す。
「…っ、まって」
女の子は1歩下がる。
「私にこれ以上近づかない方がいい」
「…失敗した薬、吸ったら気絶させる薬なの」
「…は」
俺は思わず立ち止まる。
どうして幼い女の子がこんな危険な薬を作っている?
「お前、何者だ」
「…ただの貧乏人の娘」
「お金がなくて、薬作りに没頭してるだけ」
「趣味みたいなものだよ」
俺が言いたいことを察したように言う。
「…じゃあ、なんでお前は普通に立っていられるんだ?」
「気絶する薬なんだろ?」
「口を塞いで適切な処置をすればすぐ回復するの」
「そこまで危険じゃない」
「けど…あなたは近づかない方がいい」
「…」
よく見ると、少し呼吸が乱れている。
手も震えていて、焦点もあまり合っていない。
やっぱり、子供には危険な薬だ。
このままだと、この子も気絶してしまう。
「…口を塞いで、適切な処置をすればいいんだろ」
俺は薬に怯えることなく近づく。
「…っ、それでも、危険だよ」
女の子はまた一歩下がるが、俺はどんどん近づき、腕を掴む。
「その白衣に匂いが付着してる」
「脱げばマシになるだろ」
「…」
女の子は無言で白衣を脱ぐ。
「俺に貸せ」
「匂いが消えるまで俺の部屋に置いてやる」
俺は白衣を畳んで片手に持つ。
「 …いいの?」
「…ああ」
女の子の呼吸はまだ乱れていて、少し症状が悪化しているように見える。
俺はため息をつく。
関わったら、きっと面倒なことになる。
でも______
女の子を抜かして歩き出す。
「ついてこい」
「今夜は俺の部屋で休ませる」
「…え」
「なんで…」
女の子は驚いて俺の方をむく。
「看病する物は揃ってる」
「薬、だいぶ吸ったんだろ」
女の子はバレていたことにやっと気づく。
そして視線を落とすが着いてくる。
「…ありがとう」
その声は、少し震えていた。
「礼はいらない」
「俺が勝手にやるだけだ」
遠くから荒い声や石が鳴る音が聞こえる中、2人の歩く音が洞窟に響いていた。
___その夜が、すべての始まりだった。
__________________
Thank yon for reading. ෆ