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加藤あいさ
21
哀 川 せ せ ら .
14,946
ねむ
222
莉來「帰らねェっつってるでしょ!!執拗いわね!!」
志土「帰るっつってんだろ執拗ェなァ!!」
朝食を食べたあと。
金髪不良の志土は金髪ロングヘアーのギャル莉來の細い腕を掴んで、連れて帰ろうとしているが、莉來はドスの利いた声で怒りの表情で志土の言葉を否定していた。
志土も言う事を聞かない莉來に腹が立ち、青筋を浮かばせる。
莉來「だからアンタが勝手に帰ればいいって言ってんだろぉが!!私は路郎と一生一緒にこの旅館で働くって決めたの!!」
快晴「オーナーさんよりイケメンが現れるまで!(※女声)」
莉來「私が言ってるみたいに言うのやめろよ!!そんなクズじゃないし!!」
快晴「クズですやん」
快晴がボソッと言うので莉來は青筋を浮かばせながら、デコピンの構えをとると、快晴は両手で赤く腫れている額を抑えていた。
快晴「オーナーさん、「ろあ」さんの部屋、鍵がかかって入れなかったんですが…。鍵はどこに?」
路郎「母の…「ちさえ」の部屋に行けばあるかと…」
快晴「桃色のクローゼットと、白色のタンスと、子供に人気な白猫キャラのぬいぐるみが三体と学習机があったくらいで、鍵は全くありませんでした」
美虹「あら?随分子供っぽい部屋なのね」
快晴「へ?あ、言われてみれば…」
「ちさえ」の部屋内の事を路郎に伝えると、話を聞いていた美虹が部屋の中の感想を言っていた。それを聞いた快晴がマヌケな声を出して、改めて「ちさえ」の部屋を思い浮かべると確かに「子供っぽい部屋」と思い直した。
路郎「母の部屋に無いなら、わかりません。申し訳ありません」
快晴「いえ」
ホームレス「なァなァお前らァ!地下は探したのか?」
風太「地下?」
ホームレス「あの別館、全部回った事があんだがよォ。玄関ホールの右側の通路の…がッはッ!!」
興味津々に耳を傾ける皆。そんな中、ホームレスは最後まで言えずに突然喉を両手で抑えて苦しそうに呼吸をし始めた。
風太「おいどないした!?」
快晴「喉何か詰まったんか?フウちゃん背中叩いたれ」
快晴が静かだが慌ただしくそう言うので、風太は冷や汗をかき慌てた様子で、両手足をバタつかせているホームレスの腰を折って背中を叩く。
ホームレス「ちがッ…!ハァッ…うぐッ…!ふッ…!」
苦しそうに呼吸するホームレス。喉に何か詰まらせているわけでは無いと気づいた快晴は「ホームレスは毒を飲まされた」と推測していた。
ホームレス「はッ……うがぁ…ッ…ッ…!……」
ホームレスの目は光を失い上を向いていた。そのあと、ホームレスは動かなくなり、そのまま死亡した。
莉來「キャァァァァァ!!」
叫び声をあげる莉來。そんな莉來に足早に近づき、彼女を抱きしめ、ホームレスの死体を見ないようにとする志土。
路郎「轟雷君!離れなさい!毒が移るかもしれません!」
ヨダレを垂らして白目を剥いて、泡を噴いているホームレスから離れるように強く言う路郎。風太は路郎の焦燥感溢れる表情を見て、大人しくそのまま離れた。
その時、風太は強い睡魔に襲われた。
風太「あ?何や?ごっつい眠……Zzz」
風太は仰向けに倒れてそのまま寝てしまった。それと同時に、美虹と志土、路郎が猛烈な睡魔に襲われ眠った。
快晴「くッ…!(なんで睡魔が…!?)」
ホームレスが毒殺され、風太、美虹、志土、路郎がその場に倒れ眠ってしまい、快晴も強烈な睡魔が襲って着て倒れそうになっていた。
だが、そんな中ただ一人だけ、睡魔に襲われずに立っている人物がいた。
快晴「り、ら……さ…!」
五泉莉來。路郎の恋人で志土の元彼女。莉來だけ皆のように倒れずに、その場に佇んでいた。
快晴「くッ……(まさか!莉來さんが路郎さんの父親の呪いに仕立てようとしてる犯人!?)」
快晴がそう推理したのを最後に、彼はうつ伏せになり眠ってしまった。
~~~~
莉來「な、なんで……!?ねぇ!!皆どうしたの!?」
毒殺されたホームレスを始め、皆がバタバタと倒れて行くのを見た莉來は焦燥感溢れる表情で、近くで倒れた志土の体を揺さぶるが全く起きなかった。
莉來「起きて路郎さぁん!」
甘えた声の中に焦燥感を宿しながら、今の恋人の体を必死に揺さぶる莉來。だが、矢張り目覚めてくれず、近くにいる美虹、風太、快晴の体も揺さぶるが全く起きない。
莉來「ど、どうしよう!と、取り敢えず…警察に…!」
莉來はスマホを探したが、自分は持っていなかった。
莉來「あ!オーナー室だ!」
莉來はそう言ってオーナー室まで走る。そして、慌ただしくオーナー室に入り、そのままスマホを手にして警察を呼ぼうとしたが、背後から誰かに殴られた。
莉來「い゙ッだッ…!!誰だこの野r…ッ!…え!?」
後頭部から血を流し、自分の背後から殴って来た人物を見ると、莉來の両目が見開いていた。
莉來「うそッ…?」
絶望した顔。
そんな莉來の額をバットで殴る人物。
莉來「ぐああああああッ!!いやッ…!!助けてッ!!なんでぇ!?」
頭を殴られて、莉來は泣き始める。だがその人物はそんな莉來に同情の余地は無いとでも言うように、彼女の頭を殴っていた。
莉來「ゔあ゙ッ…!!」
莉來はその人物から何とか逃げ、皆が眠っている食堂まで走った。莉來はその場に倒れ、偶然自分の目の前で眠る彼を見て、手を伸ばした。
莉來「だずげでぇッ…!!“し゛…ッぉ”!!」
バコォッ!!
莉來バットで殴打され、そのまま気絶し死亡した。莉來の死体をその人物は肩に担いで、このナゴミヤ旅館から出て、別館の方へ向かって行った。