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加藤あいさ
21
哀 川 せ せ ら .
14,946
ねむ
222
〜〜〜〜
「起きろ!!起きろお前!!」
快晴は誰かに軽く頬を叩かれて起きた。寝惚け頭で前を見てみると、焦燥感溢れる表情をした志土がいた。
志土「大丈夫か!?」
快晴「はい」
志土「莉來探すの手伝ってくんねェか!?」
快晴「ッ!?莉來さんが行方不明になったんですか!?」
志土「ああ!俺が寝ちまった隙に…!!」
快晴「……」
焦る志土を見つつ、快晴は眠る前の状況を思い出していた。
快晴「そう言えば、莉來さんだけ眠りませんでしたよ」
志土「あ?」
快晴「和水始さんの呪いに仕立ててる犯人の可能性が……((志土「んな訳ねェだろ!!」」
快晴が莉來の事を犯人扱いのように言ったのを聞いて、志土は快晴の胸倉を掴んで、自分の方へ引き寄せた。
志土「アイツはここに来る事自体初めてだぞ!!そんな奴が「和水始の呪い」に仕立てて何の意味があるってんだァ!?」
快晴「……確かに(ほんなら、なんで莉來さんだけ睡魔に襲われへんかったんや?)」
快晴が考えている間に、志土は彼の胸倉から手を離した。そして、床に向かって人差し指を差していた。
志土「見ろ!」
志土に促されて床を見てみると、血液が大量に着いていた。
快晴「コレは…」
志土「誰のか知らねェが、莉來の可能性がある」
快晴「そうですね。ん?志土さん、貴方の両手から両腕までに血が着いてますよ?」
志土「俺ァ血が着いてる床の近くで倒れてたんだよ!!」
路郎「快晴君!起きたんですね!」
快晴が志土の両腕に着いている血液について指摘すると、志土はハッキリと強く理由を言った。すると、快晴の背後から路郎が嬉しそうな顔をして、快晴の無事を喜んでいた。
快晴「はい、なんとか無事でした」
路郎「良かったです。貴方まで亡くなったらどうしようかと…」
路郎は快晴の左手を両手で包み込み、慈悲深い言葉を言う。伏せられたその目は、全ての女性から同情を得られそうな程に魅力的だった。
快晴「コレが傾国と言うアレですか」
志土「しっかりしろ毒キノコ野郎!ソイツ男だぞ!!」
快晴「アレ?」
快晴は路郎の服を見て、キョトンとした。
快晴「服、着替えました?」
路郎「あ、はい…。すみません、生魚の臭いが酷かったので…」
快晴「そうでしたか」
志土「なァ!!莉來探しに協力してくれよ!!あのホームレス野郎が言ってた地下に行こうぜ!!」
路郎「はい」
美虹「ねぇ!!風太君が全然起き無いんだけど!!」
美虹が風太が倒れている所にしゃがんで、体を揺さぶり起こしている素振りを見せるが、彼は全く起きなかった。
志土「まさか…!!ソイツ毒が…ッ!?」
美虹「いいえ。寝てるだけよ」
快晴「先輩、退いて下さい」
快晴は風太の近くにいる美虹にそう言う。美虹は快晴の言う通りその場から離れると、快晴は風太の親指の爪に力を入れる。
風太は弾かれたように腕を離したが、まだ眠っていた。
快晴「これで起きないなら本当に起きないな…」
路郎「もしかして、彼にだけ強い睡眠薬が?」
快晴「可能性はあります。不安やけど、フウちゃんは放っとこ」
志土「ああ!!早いところ莉來を探さねェと…!!」
路郎「そうですね!」
美虹「……そう言えばオーナーさん。地下の事言ってなかったけど、どうして?」
路郎「父の自室の内の一つで、存在感が薄かったので忘れてました」
美虹「……まぁいいわ。取り敢えず、莉來ちゃん探すわよ!」
路郎「はい」
そう言うと、志土は飛び出すようにして別館の方へ向かった。
〜〜〜
志土「音奈がこの旅館にいねェなら、莉來も別館の地下にいるかもしれねェ!!」
快晴「はい。あと、一つ開かない部屋がありました。「ろあ」さんの部屋で……ん?」
美虹「どうしたの?」
快晴は、別館に住んでいたと言う和水「路郎」と父親の「始」、母親の「ちさえ」、妹の「ろあ」の部屋を示しているであろうあの扉の前のプレートと、その部屋の中を思い出していた。
快晴「もしかして…、部屋と扉にかかってるプレートが違う?」
美虹「どういう事?」
快晴「すみません。僕ちょっと、「ろあ」さんの部屋を開ける鍵を探して来ます!先輩、一緒に良いですか?」
美虹「ええ」
路郎「それでは、私と羽渡様は地下を探します」
志土「チッ!あんでコイツと…!いや、莉來の為だ!一緒に頼むわ」
路郎「はい」
莉來の今カレである路郎と一緒に館内を歩き回るのは気に入らないが、莉來を探すまでの協力者として切り替え、志土は路郎と一緒に、別館の一階を捜索し、地下の入口や鍵を探し始めた。
路郎「申し訳ありません羽渡様。私が鍵の場所を覚えていれば」
志土「そんなこと言う暇あったら探せよ!」
路郎「はい」
二人は一部屋一部屋探している内に、快晴と美虹は二階に上がって、階段から見て右に曲がり、そのまま突き当たりの部屋へ向かった。