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コメント
2件
あれ目から水が
うわぁわかるわかるぞその気持ち悲しくなること考えちゃうよね
Suzuki side
今日もまた病室へ向かう。
ドアを開けると一言目はやっぱり「ごめんね」
鈴木「食べれそうなもの…買ってきたよ、笑」
僕は愛想笑いをし、貴之の方へ近寄る。
「毎回ごめん」と言いながら貴之はヘラヘラ笑う。
もうごめんは聞き飽きたって。
鈴木「また今日も…検査?」
桐山「あぁ…うん、笑 ごめんな、?」
貴之は僕の頭をわしゃわしゃと撫でながらまた「ごめん」と言う。
鈴木「ん~ん…別にいいんだよ、笑」
腕に繋がれてる点滴、ピッ、ピッ、とリズムを保ちながら音を取る心電図を測る機械。
もう全部が醜く見える。なんで貴之がこんな目に遭わなきゃ行けないの?僕で良かったじゃん。
こんなに優しい人が病気になるなんて、神様も酷いやつだ。
貴之がいつかいなくなっちゃうって考えたら涙が出てくる。
鈴木「っう”…ぁっ、ぐすっ…、」
桐山「鈴木ちゃん?! どうしたのよ…」
貴之は僕の涙を拭き取ってくれる。
鈴木「貴之がいなくなっちゃったらって…、考えちゃって、」
貴之意外と付き合うなんて有り得ないよ。
桐山「…ぎゅ~する?笑」
点滴が繋がられた腕で手を広げてくる。
前は点滴なんて邪魔者、なかったのに。
鈴木「する…、」
久しぶりに貴之の匂いがいっぱいする。
暖かみも。前と全部一緒だ。
桐山「安心してね、俺はここにいるからね」
でも貴之が死んじゃったらもうこの暖かみも、匂いも全部感じられないんだ。
あ~あ。ほんっと馬鹿みたい。
今はいるんだから今だけ考えろよ。未来なんて考えんな。
僕も後から追いかけるからね。一緒に天国で暮らしてやる。
次回、♡1000