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世界は今日変わった

3 - 心に空いた穴。

♥

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2025年06月05日

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図書館にも、病院にも行かなくなって今日で一週間が経つ。

居場所がなかったが、図書館に行きたいとは思わなかった。

一日をぼーっと過ごすことが増えてしまった。

授業中に、当てられても、ぼーっとしていて、先生に怒られることも度々。

授業が終わったあとに先生に呼び出されたくらいだ。

俺が答えられない問題はあまりないが、先生の今日の「何かあったのか?」という質問には答えられなかった。

俺、何かあったのかな。実際、美央は赤の他人。

全く知らなかった人なのに、その人と話さなくなっただけで、こんなにも大きい穴が俺の心には開いてしまうのか。

次の日、俺は久しぶりに図書館に行った。

なぜか無性に行きたくなった。

すると、いつも通り、美央が椅子に座って、本を読んでいるのが見えた。

だけど、びっくりするぐらい外を眺めていた。

そんな美央に俺は話しかけられなかった。

俺に嘘を付くなと言ったあの日のことが頭から離れない。

じゃあ俺は、美央に嘘をついたことはなかったのだろうか。

そもそも、俺が美央に言った言葉は、すべて俺の本当の気持ちだったのだろうか。

俺は美央を見ていられなくなった。

やっぱり、まだ俺は俺自身と向き合う必要がある。そう思った。

走ってはいけないと怒られたが、お構い無しに俺は走って図書館を出た。

そして俺は次の日、学校を休んだ。

先生に心配されたくもなかったから。

図書館にも、病院にも行かなかった。

ただ、自分の部屋でずっと空を眺めていた。

そうすれば、誰かが俺に気づいてくれる気がした。

でも、俺が思っているほど世界は、世の中は、家族は優しくない。

次の日も俺は学校を休んだ。

その日は、隣町の図書館に一人で出かけた。

もちろん、知っている人はいなかった。

久しぶりに、安心して本を読むことが出来た。

これから、俺と美央の関係は崩れていく一方なのでしょうか?

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