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事の発端は昼休みだった。
二人はダンジョン*が好きで、そのときは学校でダンジョンの話をしていた。
しかし、壱馬の「いやー、でもやっぱり、ブルーなんかよりもレッドだよなー」という一言に対して、ブルーが好きな大輔が反応したのだ。
二人は、口論になってしまった。
「いやいや、レッドなんか知らねーよ!ブルーだろ!」
「何だと!お前いつも宿題忘れてるくせに!」
と、言った。
壱馬は、腹が立つと、関係がなくても、相手の悪いところを指摘するのだ。
そして、ついに大輔が「もうお前となんか絶交してやる!」と言い放った。
その後、大輔はある作戦を企てた。
5時間目、体育の時間だった。
大輔はわざと帽子を忘れ、先生に教室の鍵を借りた。
誰もいない静かな教室。
その静寂の中に、「ガチャッ」という音が響いた。
大輔は、教室のドアを開けると、真っ先に壱馬の机に向かった。
そうして、壱馬の机の中から壱馬の筆箱を取り出し、ダンジョンの鉛筆を取り出した。
「こんなもの!」
「ボキッ」
鉛筆を折る音が響いた。
次の日。
1時間目のことだった。
国語の授業が始まった途端、「あれっ!なっ、ない!俺のダンジョンの鉛筆がない!」と、大輔が騒ぎ出した。
みんなは何のことか分からないようだ。
先生が、「静かにしなさい!」と、叱りつける。
大輔は、口を閉じた。
その後の休み時間、大輔はふと窓の下を見た。
「なっ、何だこれは!」