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春、夏、秋、冬。季節は当たり前のように巡る。春には桜が美しく咲き、夏には葉の緑が濃くなり日差しが強くなる。秋には木が彩られ、少し肌寒く、冬には世界が真っ白に染まり、息も白くなる。こんな美しい世界が廻る。季節は当たり前のように巡る。勝手に巡ると人々は思っていた。
ずっとずーっと昔。その頃、世界中は極寒の地だった。人々は余りにも寒く、ガタガタと身をふるわせ、寄りあっていた。寒い。痛い。苦しい。いつ、暖かくなる日が来るのだろうか。不安が人々の胸を襲っていた。 ある日、空から女性が舞い降りた。この女性は言った。
「この世界に季節を与えよう。暖かい、寒いをまんべんなくやろう。代わりに四人、神が選ぶ。その一人一人に春、夏、秋、冬の力を与える。唄を歌えばその季節が来るだろう。そして、この感謝を忘れぬように。忘れた時にはお前たちに大きな天罰が下るだろう。」
こうして、世界から四人選ばれることになったのだった。