そして最後は………
私は紫さんのいる場所に来た。
「あら、きたのね。」
こちらの紫が姿を表す。
「よろしく。紫」
「ええ…うーんあなたをなんて呼べばいいのかしら?」
たしかにこちらの私と同じ名前だし、わかりにくいか…
「服がこちらの私と違って青色だから……青霊夢!」
こちらの紫も納得してくれたようだ。
こちらの紫は何を教えてくれるのだろう。
「私が教えるのは妖術と魔法」
……魔法?
私はあんまり魔法が使えないんだけど。
「妖術なら得意分野よ!」
「なら見せてみて……」
私は紫に自信大アリの妖術を見せた。
「はぁ〜まだまだね…こんなの基本中の基本よ?もうちょっと流れを細かくして……」
紫は私にキレイな流れの妖術を見せてくれた。
こんなにキレイな流れを見たのは初めてだ。
(流石ね。幻想郷神クラス……。)
「でも、そんなキレイなキレイな流れ、私にはできないよ。」
「大丈夫。妖術は一旦置いておいて、貴方の実力を見せてもらうわね。
「わっ」
いきなり紫さんが弾幕を放ってきた。
神クラスと戦えるのだろうか……
「なら、こっちもやってやるわよ!「夢想封印・改!」
私は早くもスペルカードを使ってしまった。
「甘いわ。結界「夢と現の呪」
「くっ」
なんとかすれすれでかわせたが、まだまだ弾幕は飛んでくる。
「こっちだって!」
私は、無数の弾幕と御札を紫に放つ。
この数なら絶対にかわせない。
「へぇ……少しはやるのね、でもまだまだよ。こんなんじゃ月の都に勝てないわ。」
紫も弾幕を放つ。
そして、私の弾幕はあっけなく砕け散った。
「嘘……。でしょ?」
まさか、私の弾幕をこんなあっけなく……
「ま、まだまだ、こんなの序の口よ!」
その後、数時間ほど戦ったが、結局私は負けてしまった。
まだ幻想郷にも及ばないなんて……
こんなことで月の都に勝てるのだろうか?
「ごめんなさい…ハッキリ言うけどあなた…弱い!」
「えっ」
すごく動揺してしまった。
そんなに弱かった?
「他の二人も弱いわね…でも特訓すれば絶対に伸びる逸材よ。もちろんあなたもね。2ヶ月もあれば月の都に勝てるかもしれないわね。幻想郷クラス第一位と第二位もそちらにいるなら、勝てるかわからないわね…」
そして、紫に「一日十二時間訓練ね☆」って言われた。
鬼畜だ……。
その時はあんぐりと口を開けて立ち尽くしていた。
もうその生活にもなれた。
「うーん…この御札、改良したほうがいいかな〜ただ投げるだけじゃあ芸がないし…」
「あら、なら相手に近づいたら爆発したり、追跡機能をつけたりしたらどう?」
さすが紫だ。そんな発想はなかった。
私は改めて紫を見た。
「ナイスアイデア!追跡機能と爆発機能両方つけようかしら♪」
私は特訓のあと、御札に機能をつけ始めた。
一ヶ月経たないと、みんなに会えないらしい。なんだか寂しい。みんなはどうしているのだろう?
そして今日、私は初めて紫に弾幕を当てた。
「えっあ、当てれた!嘘!やった〜」
「まさか貴方の弾幕に当たっちゃうなんてね。」
私と紫は、笑いあった。
訓練を初めて、二十九日が経った。
明日で一ヶ月が経つ。
私もどんどん実力が上がっている。みんなと合うのが楽しみだ。
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