# 最後に
医者) 午前4:13分、ご臨終です、…
むかい) さっくんっ…、?さっくん!!(泣)
さっくんの顔は徐々に白くなっていって
俺が握ってる手には温かさもなく力もない
むかい) 早すぎるよ…っ、(泣)
さっくんが亡くなってから数日
俺は力無く仕事に向かう
楽屋に入るとメンバーが駆け寄ってきた
ふかざわ) 康二、おはよっ…大丈夫、?
いわもと) 立ち会えなくてごめん、…っ。
らうーる) 俺も、…ほんとに…ごめん、
みんなが次々と謝ってくる
むかい) ええんやで、笑 みんな自分の仕事あるしな、笑
むかい) それに、…お葬式来てくれたらさっくんも喜んでくれると思うで、笑
みんな罪の意識を感じてるんかそれからの空気は重かった
気づくと楽屋の外に出ていて
屋上に導かれるように行くと信じられないものを見た
さくま) あれ、康二っ?
さっくんが居たのだ
むかい) ぇ、?さっくん、?
さくま) なんで、来ちゃうのかなぁ…笑
佐久間くんは白の着物を着ていた
変わったのは服だけでその他は変わっていなかった
むかい) さっくん、…さっくん“!!(抱着)
さくま) んぅっ…なに、笑
むかい) なんでっ…会えてんのかは分かれへんけどっ…よかった、(泣)
さっくんの体は以前の変わらぬ分厚い体
筋肉質な体
亡くなる直前は筋肉が無くなり細くなってたけどこの佐久間くんは違った
俺自身もきっとこれは幻覚やと思ってたけどなんか触れてる
むかい) さっくん…、寂しかったでっ、(泣)
さくま) 俺も寂しかったよ、(抱)
さくま) でも、俺が死んだ時康二がいてくれたからその時は寂しくなく死ねた、…
でもやっぱり上に行くと寂しいや、笑
佐久間くんに細かく経緯を聞くと“上“というのはいわゆる死後の国らしい
天国とか言うけど決してそんなことはなくて真っ白な空間に一人ぽつんと置き去りにされるらしい
さくま) 死んでから毎日神様に康二に会いに行きたいって願ってたら来れちゃった笑
むかい) 俺もお願いしてたからかもな笑
談笑をしていると佐久間くんが言った
さくま) あ、…時間が迫ってる…
むかい) 時間?
さくま) うん、下の世界にいれるのは24時間、
さくま) それまでに帰らなきゃなんだ、笑
よく見ると佐久間くんの髪の毛は根元から徐々に白くなっていっていた
さくま) 気づいたと思うけどこの髪の毛がタイムリミット、全部白くなると消えちゃうの、
むかい) っ…、
佐久間くんと会える最後のチャンス
仕事やけど仕事なんて俺が怒られたらいい話、
やからちょっとでも最後に佐久間くんには楽しい思い出にして欲しい
むかい) じゃあ、…お出かけしよか、笑
さくま) でも康二仕事でしょ?
むかい) いいねん、メンバーには内緒。俺が謝るからな(手引)
さくま) …ほんと優しいねっ笑(着)
佐久間くんがしたいことをひたすらにした
むかい) なにがしたい?
さくま) ん~っ…ご飯食べに行きたい!!
むかい) ほな行こか!
佐久間くんが行きたいという食べ歩きをする
さくま) ん~っ!おいしいっ!!
むかい) ほんまにうまいんやけどっ!!
沢山食べて沢山歩いて満喫する
さくま) 康二!それ食べたい!
むかい) じゃあ買ってくるわな!
佐久間くんは買えへんから俺が買いに行く
買って戻ると佐久間くんは遠くの何かを見つめていた
むかい) 買ってきた、で~っ…、?
さくま) …
むかい) ん、何見てんの?
さくま) あれ、(指差)
佐久間くんが指を指した方向には大きな観覧車があった
さくま) 綺麗だな~っ…
きらきらした眼差しで見ている
むかい) 行こか、!
さくま) え!いいのっ!
むかい) ええよ~っ!行こ行こ!
観覧車の前に着くと佐久間くんはとても嬉しそうにしていた
さくま) んふっ、ずっと来たかったんだ~っ!
むかい) 全力で楽しも!
さくま) うんっ!!
佐久間くんの髪の毛は半分以上が白くなっていた
数十分並び、やっと乗ることが出来た
さくま) わ~っ!!!すご!!!
むかい) たかっ!!
さくま) やっぱり綺麗だね~っ…、
寂しそうな目で外を見つめる
むかい) 天国ってどんな場所なん?
さくま) え~っ?今その話する?笑
むかい) ぁ、嫌やったら話さんでいいんやけど…
さくま) …にゃはっ笑笑 い~よ。話してあげる~っ笑
さくま) う~んと、上はっ、気づいたら真っっっ白の空間にいて
さくま) 生きてた時に好きだったものが置かれてるの。
さくま) 俺だったらアニメとか?漫画とか。
康二だったらカメラかもね笑
むかい) なにそれ、おもろいやん
俺は無神経なことを言ってしまった
さくま) まぁ、…決して楽しくはないけどね、笑
さくま) 寂しい、…っ、かな…
むかい) ぁ、ごめんっ…ごめん、!
さくま) んん、いいの、…笑
むかい) …、あ、…もうちょっとで頂上、!
さくま) …わぁぁっ、!ほんとだ!!
むかい) きれいやね!
さくま) わあぁぁ、!!
むかい) …さっくん、好きやよ
さくま) んぇ?そんなの分かってる。俺も好きだよ?
むかい) …、んっ!(頬口付)
さくま) わっ…急にやめてっ、//
俺が不意にキスをすると耳まで真っ赤にしている
むかい) 可愛いな…っ、(下向)
佐久間くんの髪の毛はどんどん色が抜けていっている
それと同時に佐久間くんとのお別れの時間が近づいていっている
もっと一緒にいたい
離れたくない
もう、
あんなに悲しい思いをしたくない
むかい) さっくん、!
さくま) ん~っ?
むかい) …俺きっと天国行ってもさっくんと一緒にいると思う!
さくま) なに笑
むかい) 俺の好きな物…好きな人はさっくんやから!天国に行っても絶対一緒におる!
さくま) んふっ…ふははっ笑
さくま) ほんと面白いね、笑 んふっ…、はは…っ笑
むかい) 佐久間くん…っ、離れたくないっ…
さくま) っ…泣かないって決めてたのに、…いざこうなると寂しくなっちゃうなぁ…笑(泣)
むかい) 俺もっ、寂しいよ、
さくま) ぅ…、でも俺は上から見てるからっ…!(泣)
むかい) 俺も佐久間くんの分までしっかり生きる、っ…(泣)
佐久間くんは足からはらはらと消えていっている
むかい) 佐久間くんっ…足が、…
さくま) 痛くないよ…っ笑(泣)
むかい) 痛くないとかやなくてっ…いや…行かんといてっ…、(手掴)
俺が腕を掴むとそこからはらはらと消えていく
さくま) ごめん、もう俺には触れないみたい…っ笑
むかい) 待って、まって…っ(泣)
さくま) 俺も…行きたくないよ、…だけど…行かないといけないからっ…(消)
むかい) あぁぁ“…(泣)
さくま) 喋れなくなる前にキスして、?
むかい) ぅ…、んっ…(口付)
さくま) んふっ…笑//
むかい) 愛してるよ佐久間くんっ…、(泣)
佐久間くんは喋れないまま優しい眼差しを向けながら消えていった
むかい) 佐久間くんっ…、愛してるよ…(泣)
コメント
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好き♡…泣ける…
この話を見て泣いちゃった
いや、お話というか文章で泣いたこと無かったのに泣いたことにめっちゃ鳥肌なんだがやばい一生読める、、