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夏休みの大半はエアコンの効いた部屋でだらだらして過ごした。何度か澪と遊びに行ったがほとんどは家だ。課題は夏休み最後の3日で終わらせた。本当に小学生のときはどうかしていたのだろう。
長い夏休みも終わり、今日は始業式だ。
9月というのに溶けそうなほどの暑さの中、体育館で校長の長々とした話を聞くのは辛い。
やっと長かった始業式が終わる。
エアコンの効いた教室に入ると、一気に体感温度が下がる。涼しい。
さくらも何も言わないまま、教室入っていた。
教室内は体育館と違ってエアコンが効いているのに暑い。
なぜだか今日は長く感じた。
それと同時に、なぜだか違和感を感じた。
なんだろう。
ふと、さくらを見る。
さくらは1人だった。
1人で俯いていた。
何かあったのだろうか。
いつもは友達と教室を出ていくのに。今日は1人だ。
話しかけようか迷ったがやめた。
澪が来たのだ。
一緒に帰ろうという誘いだ。
一緒に教室を出る。
沈黙が続いた。
人通りが少なくなり、うちの高校の制服が見えなくなったくらいの場所。
「ねぇ、如月さん無視しない?」
「え…」
「まぁいつも通り話さなかったらいいんだけどw」
「ごめん。何でもない。忘れて。」
え…?