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・・・・・・・・・



「拓哉は今夜は遅くなるらしいわよ、私も今夜は楽しちゃおうかなもう少し飲む? 」



弘美さんが色の綺麗な赤ワインを冷蔵庫から出して来て微笑んだ



温かい快適なリビングでフカフカのファーの絨毯を、敷き詰めたラグの上に、小さなモビールの人形をつるしてある、ベビーサークルの下にハルを入れてやった



さっぱりした彼は頬をピンク色に染め、キラキラした目で必死に足と手でモビールをいじっている



小さな何やら彼しかわからない言葉を、ゴニョゴニョしゃべっている



寝るには少し早い時間帯だったけど、私達はお互いパジャマ姿でくつろいでいた



「ずっと思っていたの・・・私にもっと男性経験があったなら・・・そうしたら俊哉のあの行動がおかしいのか普通なのかわかるでしょう?私には見比べられるほどの男性スキルがまったくなかったのよ 」




私はワイングラスを軽く回して匂いを飛ばし、中身をぐいっと飲み干した。心地よい酸味が口の中から喉に滑り下りて行く



「男性経験が豊富ならそれでいいってわけじゃないとは思うわ、一緒に暮らしながら良い方に成長していけなかったってことが問題なのよ」




「成長ね・・・・」




ハルはいつしかタオル地のぬいぐるみを、握りしめてフカフカのラグの上で寝てしまった。弘美さんは寝室からベビー布団を持ってきてハルに掛け。私には体が埋もれるほどのビーズクッションを渡してくれた



私はそのクッションを背中にあてがってハルの横に心地よく寝そべった




「俊哉はいつも自分が一番上でないといけないの、自分の欠点や過ちを認める事なんてまずないし・・・・変わらなきゃいけないのはずっと私の方で、どんなに謝ってもゆるしてくれなかったわ」



空になったグラスに弘美さんがワインをついでくれる



「ずっと思ってたんだけど彼は本当には私の事を愛してくれていなかったんじゃないかと・・・私が世間知らずの小娘だからいいように自分が操りやすい女だと思っていたのかもしれない」



「そんなことないと思うわ、たぶん・・・彼も彼なりにあなたの事を好きだったと思うわ

ただ・・・虐待したり人をいじめたりする人の傾向性って、パーソナリティ障害を持っていたりするのよ」



「パーソナリティ・・・障害? 」



初めて聞く言葉だった、ラグの上にトレーごと持ってきた三角にカットされた、色んな種類のチーズを一つつまみさらに弘美さんが続ける



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