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日帝の口調が分からん……..マジで分からん………正直中国とイタ王が一番書き易いけどほぼ出てこないんだよなぁ……
パラオちゃん大活躍!!やったね!!そして長いよ!4435文字あるよ!頑張れ!
「ん……..」
日本の身体が小さく身じろぎし、瞼が開いた。
「ナイチ?!」
「ああ、パラオか」
「ナイ………….」
パラオは息を止めた。
「どうした?」
日帝の瞳が、真紅に染まっていた。
(違う!これは…………..!)
_____ナイチじゃ、ない!!
立ち居振る舞い、表情などは日帝そのものであった。
しかし、眼だけが違っていた。
この世の負の感情を全て詰め合わせたかのような、濁った紅の瞳。
パラオは直ぐに、これは日帝ではないと悟った。
そして、
(このナイチを他の国に会わせたらいけない)
とも、理解した。
そしてすぐに、心から心配しているような顔を作り、
「ナイチ、大丈夫?ずっと熱で寝込んでいたんだよ?」
まるで自分はこの人物を完璧に日帝だと信じ込んでいるような言葉を掛けた。
「ああ、もう問題ない。」
この演技も、偽りの顔も言葉も全て、日帝に教わった。
『パラオ、お前のその純粋さは大切にするべきだが、いつもそれでは直ぐに足元を掬われる。あっけなく他の国に奪われないように、自分の身を守る術を身につけないといけない。』
______そして、それは、親代わりの俺が教えることである。お前を立派な国にしてやるのは、俺の務めだ。
(ナイチはそう言ってた。僕の演技はわざとらしいから、ナイチならすぐに気が付くはずなのに………)
「やっぱり………」
小さく呟いた声は、紅い瞳の持ち主には聞こえなかったようだ。
「そっか、なら良かった!」
にっこりと笑って見せた。
「なあ、ところでパラオ_________」
日帝の言葉に、何か不穏な雰囲気を感じたパラオは、聞こえなかったフリをして話し続けた。
「ねぇナイチ、ご飯は食べられる?」
「ん?あ、ああ……….それより______」
「分かった!じゃあ用意してくるからちょっと待ってて!病人なんだから安静にね!!」
パラオは矢継ぎ早に伝えると部屋を出て行った。
その瞬間、パラオの顔が一気に無表情になる。
そしてパラオは、ドアの前に立っている二人の護衛にこう命令した。
「もし日本が部屋から出ようとしたら僕の命令だと言って引き返させて。僕の名前を使って構わないから。」
「「分かりました」」
「ああ、それと、アメリカとイギリス…….いや、僕以外の国は絶対に中に入れないで。無理だと思ったら遠慮なくモールスで報告すること。僕が直接止めるよ。」
「「はっ」」
パラオはにっこり笑うと、「よろしくね」と調理場の方へ向かった。
「「………」」
二人の護衛は、その笑みの後ろに隠れた冷静さを垣間見て背筋が凍る思いであった。
パラオは調理場に着くと急いで水と粥を用意した。
予め「病人に合った料理を用意しておくこと」と言ってはあったものの、冷たいままで日帝に食べさせるわけにもいかない。
パラオは少々苛立ちながら温まっていく粥を見つめていた。
「パラオ様、出来ました」
料理人の声がするとともに、パラオは盆に粥の入った椀と水の入ったグラスを置き、猛スピードで日帝の部屋に向かった。
(あのナイチが本気でやったら、護衛は多分信号を送る前にやられちゃう……..!)
しかしながらその心配は杞憂であったようで、日帝は大人しくベッドに横になっていた。
「ナイチ!ご飯持ってきたよ!」
パラオは天真爛漫な顔を作って日帝のもとに駆け寄った。
サイドテーブルに盆を置く。
「少しでも食べた方がいいからね?」
「……….ああ」
日帝は大人しくスプーンを手に取って粥を食べ始めた。
その様子にパラオはほっと息をつく。
「………..なあ、パラオ」
「んー?」
返事をしてから「しまった」と思った。
恐らく、日帝が聞きたいのは_________
「米帝やソ連共はどこにいるか分かるか?」
「えっ………と…….」
パラオの顔が固まった。
(どうすればいいの?!)
「…….大丈夫か、パラオ?どこか具合でも悪いのか?」
「う、ううん、大丈夫!」
(絶対に会わせたらいけない………..!)
シラを切るしかないと、パラオは腹を据えた。
「……わかんない。最近はあんまり会ってないし……..」
「………….そうか」
日帝は残念そうに呟いた。
「では、探しに行かないとな。」
パラオは慌てて止めにかかる。
「待って!まだ動いたら駄目だよ!安静にしてないと!」
(まずい……僕じゃナイチは止められない!……..一か八かだけど、やるしかない!)
パラオは胸ポケットに入っていたペンとメモ帳を手に取り、何やら書き付けた。
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日帝は点と線の羅列の意味が分からず、首を傾げた。
「なんだ、これは」
思わず呟いたのをパラオは聞き逃さず、
「僕たちの秘密の暗号だよ!」
と噓を吐いた。
そして、部屋の外に出て召使いと何やら話したのち、また戻ってきた。
「それで、あの紙には何が書いてあったんだ?」
「ナイチが起きたことを諸島の皆に伝えるメッセージを送っていたんだ!」
にっこりと笑って言い切った。
「だが、口で伝えればいいだろう?」
日帝のもっともな疑問にも、難なく答えて見せた。
「どこかで連合国の方に伝わったら困るからだよ」
「何故」
パラオは真剣な顔つきになり、声のトーンを落とした。
「だって、向こうからしたらナイチは一度倒した敵でしょ?きっとこのことが伝わったら攻めに来るよ!またナイチと会えなくなるのはやだよ………」
泣きそうになりながら日帝に訴えかけた。
「……….そうか……..」
日帝の顔が沈痛に染まる。
______だから、ずっとここにいて。
パラオは、そう先を続けようとした。
だが、次の瞬間には日帝の表情は溢れんばかりの憎悪に変わっていた。
「?!」
パラオは日帝の突然の豹変に目を丸くする。
「ま、待ってナイチ、そんな急に………」
「何を止めることがあるのだ?体はむしろ調子が良いくらいだぞ?行かぬ理由があるか?」
「でっ、でも、今はもう戦争はしてないんだよ?!みんなそこそこ仲いいし……」
パラオの必死な説得にも応じず、日帝は鼻で嗤った。
「……..あのような仕打ちをされて、我が国が黙っているとでも?」
「ッ!」
部屋中の空気がビリビリと震えるような威圧に、パラオは身震いした。
「それともあれか、パラオ、お前も連合国の味方なのか?」
「!ち、ちが…….っ!」
(モールス信号は解読できてない様子だったのに、どうして?!)
パラオは日帝の察しの良さに心の内で舌打ちをした。
「そうか……….パラオ、お前も我が国を裏切るのか………」
ため息を吐いた日帝は、ゆっくりとした動作でパラオの方を振り向くと………
「なら、貴様も敵だ」
パラオの首に刀が突き付けられていた。
「な、なんで、ナイチ……….ッ!」
(ナイチはこんなことしない!)
パラオが辺りを見回すと、幸いなことに伝書鳩が近くに留まっていた。幸いなことに、日帝はパラオに刀を突きつけたまま呑気なことにベッドメイクを始めている。
「………..!」
しかし、パラオにとっては好都合。
パラオは急いで残りのメモ用紙に信号を書き付けた。
(・-・ ・- ・・-・ -・-・ ・--・ ・-・・ -・・- -・ -・ ---・- -・-- ・-・--)
刀が首に押し当てられたまま、伝書鳩の足に手紙を結んで空へと放す。
その瞬間、日帝がおもむろに此方を振り向き、こう言い放った。
「………..何を送った?」
「え、っと………」
(やられた!)
きっと日帝は話した伝書鳩を追ってアメリカや他の国を探そうと思っているのだろう。だから、パラオの不審な行動にも何も言わなかったのだ。
「しょ、諸島に…….しばらく泊まって行って欲しいって……ナイチが戻ってきたからお祝いでもしようか…….って…….」
「嘘だな」
流石に見抜かれてしまったらしい。
日帝は小さくため息を零すと、パラオの腕を縛り上げた。
「な、なにして…….」
「捕虜に決まっているだろう。向こうの情報を全て吐いてもらわなければいけないからな」
「っ!」
パラオの口元に布が押し当てられ、ツンと薬の匂いが漂う。
(あ……..)
パラオの意識は遠のいていき、やがてふつりと途絶えた。
「 ……さて」
日帝はパラオを軽々と抱えると、先程伝書鳩が飛んでいった窓から飛び降りた。
「あの基地は、まだ生きているだろうか」
日帝は慣れないスーツ姿に辟易しつつ、ある場所に向かって走り始めた。
2025年ですね!(遅い)殆ど今年からの参入なので皆様どうぞよろしくお願い致します!
(多分今回モールス信号がだいぶ文字数持って行ったと思う…….)
頼むから出てきてくれ………イタ王………ナチス………フィンランド……….!!