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ブクマ失礼します
『ゴポッ』夜中の二段ベットの上で鳴り響いた。気持ち悪い音。(やばい……何か上にあがってきて…)そう思っていると、自分が勝手に口をふさいだ。(あぁ……昨日、唐揚げ食べ過ぎた。)そう思う。でも、今にも吐きそうで助けを求めたかったが、今は出張でおとんもおかんもいないことに気づき、今この場にいる、俺の片割れの侑だけ。そう気づき、声をかけようとしたがその気力もなく、ただ口を塞ぎながらベットに寝ているだけだった。
(ツム、起きてくれへんかな………)
今にも吐きそうなのに、ツムが助けに来るのをずっと待っているなんて……どんだけ兄弟が好きやねん。そう思ったが、今このいえにいる家族は侑しかいないからだど後々気づく。
(うっ……やばい…吐く……ツム!…助けてっ)
それでも、起きてこない。今治は腹痛に耐えながらも口を塞ぎ吐くのを懸命に我慢している。二段ベットの階段を降りて、一階にあるトイレまでにいくのには無理がある。だからといって袋などを探してもそんなものはどこにもない。今は俺の片割れのツムだけしかここにはいない。(早く起きろや……)そう思う。でも、願いは叶わない。(なたしかあいつ…着信音とかで起きるタイプやよな?)そう思い、とっさにての届くところにおいてあったスマホをとり、『吐きそう』というメッセージを送った。
(お願いや…届いてくれ………)
ピコッ
下で俺の送った着信音がなった。起きるか?
「ん………?」
起きた!よかった…。心はもうホッとしすぎて吐き気さえも忘れていた。
「誰からや?……サム?…しかも今?なんや?」
『吐きそう』
「は?……おい、サム?起きとんの?」
(やばい、声出せない…メール……)
『ごめん、声だせへん』
「……お…おい、吐きそうって……ほんまか?」
(ええから、助けにこいや…)
『助けて』
もう文字を打つのも限界で、ついに『助けて』と、送った。
「なっ……え?ちょっ…今上いくからまっとって!」
(ようやくくる……)
そう思って安心したのか口にあった手が外れ、上から一気に何かが込み上げてくるような気がきた。(やばい!)そう思い、また口を塞ごうとした。でも、間に合わずそこではいてしまった。
よるにLINEなんて、だれや?
『吐きそう』……は?いやいや、どっきりやで。絶対……でも、もしほんとなら、助けにいかなきゃアカン。そう思って、次々とメールをしてみた。声が出せないのか、メールがどんどん帰ってくる。でも、ついには『助けて』と送られてきた。これは、緊急事態や。もう感じて
「なっ……え?ちょっ…今上いくからまっとって!」
とっさに助けにいこうとした。だが、間に合わなかった。もうサムは吐いてしまったのだ。もう少し早くいけば……自分に後悔をしたが、また吐くような感じをしていたので猛ダッシュッで一回から袋を取りに行き、猛ダッシュで2階へ上がった。そして、二段ベットの上までつくと、サムは待ってくれた。第一回目の吐き気は我慢できなかったが、第二回目の吐き気は一階に行って、取りに行ったことがわかったのか我慢して待っていてくれた。
「もう吐いてええで。」
「うっ………ゲホッ…~~ッグフッ」
部屋中に響き渡る、袋に嘔吐物が入る音。サムはとても苦しい表情で、吐いている。可愛そうで背中を撫でてあげた。すると、安心したのか吐く勢いが増した。
吐き終わったか?そう思った。でも、よく見てみればとても耐えているように思えた。
きっと、もう迷惑はかけれまいと我慢をしているのだろう。そう思い、サムの背中にあった手をサムのお腹の方へ回し、ゆっくりと押そうとした。
だか、その事をばれとっさにてを叩かれた。
「な…な……に………すんねん…ハァッ……ゲホッ」
「………吐けや……」
「もうないっていっとるやん………」
いや、そんなの嘘だ。顔に吐くと思いっきりかいてある。また、おなかにやったら、怒られるからてを後ろに回し背中を再度撫でた。
それでも、はこうとはしない。
(どんだけ、我慢できるかな。)
すこし、罪悪感を持ちながらサムが我慢しきれなくなるまで背中を撫でることにした。
だか、いっこうにはかない。もう30分はたった。それでも、吐こうとはしない。
ついに、俺はあきれてボーッとしているサムに気づかれないようにお腹に手をやった。
さっきはゆっくりやりすぎて気づかれた。だったら、おもいっきり!そう思い、サムのお腹をおもいっきり押した。
「んっ!?!?ちょっ…ツムやめっ………ウグッ…て……」
とても苦しそうに見えるが吐いた方が楽だ。
はぁ……やばい吐く…あ、ツムが一階から袋持ってきてくれるんや。我慢………
そして、ようやく袋がきた。ついにはけるとおもった。だか、第三回目が近づく頃には袋のなかに吐いた嘔吐物は半分まで行っていた。もう第三回目で袋は溢れてしまう。そう思い、我慢をした。これ以上迷惑かけるのもいややし、色々ないいわけをして、我慢したくなくても我慢した。
ツムが背中をすごくさすってくれる。暖かいなぁ………。そうかんじたが、急に背中から暖かさが消えた。そう思い、少し意識を取り戻すとお腹辺りがあったくなった。
(そのまま押してはこうとするきやな!?)
そう思い、おもいっきりツムの手を叩いた。
(やめてくれ………我慢した意味がなくなる…)
いつのまにか、俺の背中は暖かくなっていてきっと、ツムが背中を撫でてくれてる。
そう感じた。でも、今の俺は意識がなくなっている。何をされても気づかない状況だ。また、お腹にてを出し押されるんじゃ…と思った。だから、意識を取り戻そうとしても取り戻せず、自分と戦っていた。たが、戦っている途中にお腹がグッと押された。
「んっ!?!?ちょっ…ツムやめっ………ウグッ…て……」
やばい、吐いてまう!
「ゲホッ……~~ッアガッ!」
「どうや?スッキリしたやろ?」
「はぁ……ハァッ……おまえなに考えとんのや………」
「……お前吐くの我慢してたやろ。」
「ギクッ………あ、いや…」
「………バレバレや。てか、もっと頼れや!」
「わ、わるかった………」
「……とにかくお前は、口洗ってこい。俺ここ片付けとくから、」
「うん………ごめん……」
「謝るなっ!『ありがと!』でええんやよ!」
「うん……ごめっ………あ、ありがと……」
「………さっきからずっごい弱気やな…。まぁ、ええわ。とにかく洗ってこい。」
相当吐いたな…。作戦通りや。
さ、片付けを始めないとね。
20分後
よし!片付けしゅうりょー
一階にいかんと………おりゃ?
「スースー」
「あはっ、吐き疲れて寝とる………ww」
「………写真とってええよな?」
カシャッ
「フフ……かわええわ。」
次回 日向とグラタン(体調不良です!)