テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
鬼(酒呑童子)×九尾
中太 地雷さん気をつけてください
くしゅ、くしゃっと音を立て、茂みをかき分けると見えてくるのは、くすんだ赫の大きな砦だった。
錆びかけた鳥居には、所々札が貼ってあり、何人も受け入れない雰囲気がある。「おい、誰もいねぇのか?」くしゅ、くしゃ。茂みが足元を撫でる不快感に、少し顔をしかめた。
元はといえばこんなはずでは無かったのだ。久しぶりに美味いものを喰らいたくなり、適当な人間でも捕まえようと山の麓へ降りて行く筈だった。
そう、二十代くらいの若くて美味い人間。それがこのザマ、簡潔に言えば迷っちまった。
誰かいないのかと目を細め、霧がかった鳥居の奥へ目をやる。半ば強引に神社の中へはいると、賽銭箱の横に位置する立派な木の幹の裏に、人影が見えた。直ぐに慌てて隠れたようだがもう遅い。「あっ待て!!出てこい!!」
逃げようとする人影を呼び止めると、茶髪の蓬髪の九尾が、ぷるっと一瞬震えたあと、木の幹から顔を出した。
「なんだい?」
綺麗な褐色の目。耳をピクピクと揺らし、警戒する姿に、異様なほど食欲がそそられた。いや、食欲か——-?自分が道に迷い、鬼ノ里まで案内してほしいということを伝えると、九尾は安心したらしく、息をなで下ろしたようだった。
「なぁんだ、そんなことか。いいよ、道に迷った可哀想な鬼さんを、お家まで案内してあげる。」
小走りで近寄ると、九尾はくるりと回って、此方の唇に、長い指を押し当てた。
「でもね、鬼さん。鬼ノ里はこの神社から遠いのだよ?案内してあげる、っていうのだから、それなりの代償は貰わないと。」
大きな尻尾をふわっと揺らす。
「私の願い事、一つだけ聞いてくれる—-?」
遠い上に危険な道のりだ。元々無償で案内させるつもりは無かったんだから、此奴に望みがあるなら丁度良かった。俺に出来る事なら何だって構わねぇよ。
「本当?じゃあ遠慮なく言うね。」
「あのね、私鬼の子が欲しいんだ」
「協力してくれない?」
1話目になります!!この先そういう描写あると思うのでセンシティブにさせていただきました
ここまで読んでくださりありがとうございます😭
B軸太中の方も書きます
コメント
1件
ノベル版もかけるとか何だよ・・・ただの神じゃないですか・・・。 口角上がりまくりなんですよ助けてください好きです