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\== tn ==


2人がこの幹部に入って、5ヶ月ほど。街の街路樹は紅葉に染まり、落ちてくる葉もちらほらと。


tn「う…さむ…そろそろ秋か…」


shp「マフラーしてんのに…?」


tn「顔面が寒い」


いつものくだらない会話。いつものように笑っていれば、誰かがショッピの名前を呼ぶ。


「ショッピ」


ただただ冷たくて、俺は一瞬震えた。

振り向けば、女。紫の瞳と、茶色の髪。

ショッピは、振り向かずに冷たい声を発する。


shp「……誰ですか」


「あら…嘘つかなくていいのよ?」


tn「………ショッピ?」


そう声をかけると、それに応えるように震えた深呼吸をする。


shp「ふ、ぅ……お母様…」


ショッピの頬には汗。

その言葉で、俺は変な空気に圧迫される。


母「久しぶりね。あなたに会いに来たの」


怖い。そんな感情が浮かぶ。


母「そちらの方は?」


今までの冷淡な顔をした彼からは見たことのないような表情だった。怒りと、恐怖と、焦り。


tn「……僕は」


母「あなたに聞いていないわ」


shp「……トントンさん…です…幹部の…」


母「トントン……あぁ、知ってるわ…」


tn「ありがとうございます」


息が詰まりそうになる。


母「なんで幹部に入ってるのか…とっとと死んでいればいいのに…」


ちらっと、俺の方に視線を向けたかと思うと、彼女は目を細めた。


shp「……っトントンさん!!」


そう叫ぶとともに、俺の体が押される。

床に倒れ、何かと思うと、彼女はナイフを握っていた。大きな恐怖に襲われる。

周囲の視線を感じる。


tn「ありがと…」


shp「……なんのつもりですか」


母「あら…別に、殺そうと思ったわけじゃないのよ?」


shp「……トントンさん、大丈夫ですか」


俺の方を向かずに小声でそう呼ぶ。

もう、彼には汗もなく、冷静だった。


tn「大丈夫」


周りに人が集まってくるのを感じたのか、ショッピは立ち上がった。


shp「……街のど真ん中で話すようなものでもないですし… うち、来ますか」


母「…そうね。そうするわ」





客室に案内した。

俺は同席つもりはなかったのだが、ショッピに一緒にこいと言われた。


shp「なんかあったらトントンさんが止めてくださいね」


よくわからなかったが、わかった、といった。






shp「なぜ、僕を殺そうと国民に命令したんですか」


開口一番に、そう言った。


母「あぁ、そこは知っているのね」


shp「教えてください」


母「そんなのわかるでしょう?嫌いだから。能力が嫌いだから…と言ったらわかる?」


shp「っ…やめ」


母「ねぇ、トントンさん」


tn「っぁ…はい」


ねっとりとした、気持ち悪い声。

ぼーっとしていたため、急に話しかけられて脳の処理が遅れる。


母「この子の能力、知ってる?」


tn「機械のやつですか」


shp「お母様」


母「本当に使えない能力だったわ…。ちょっと騙すくらいには使えるかと思ったら動いてくれないし」


shp「やめてください」


母「うるさい。これを使えば国ひとつぐらい消せるでしょうに…」


俺は他人事のように第三者として見ていた。

ショッピは目を細め、立ち上がる。

ぶわっと、女の中に何かが入ったかと思うと、彼女が目を見開く。


shp「すみません。お母様」


煽るように話すショッピと、口元が震える女。


shp「チッ…クソババア……そんなことに使わねぇよ…」


俺の真横で、女に聞こえないような声で、そう呟いたのを俺は確かに聞き取った。

まるで別人のようだった。


tn「ショッピ…?」


shp「なんですか」


tn「っ…別に…」


shp「……そう」


そういうと、ショッピは手を前に出し、ぐいっと自分の方に寄せた。

見えない糸で繋がっているかのように、女はがくん、と首を落とす。

空気が静まり返った時、ショッピは我に返ったかのように俺の方を見た。


shp「ん……ぁ…。すいみません……」


tn「…………」


何も訊けなかった。触れたら、殺されるんじゃないか。そんな気がした。

彼はゆっくりと女に近づき、笑顔で、耳元で呟く。


shp「こんな遠いところまですみません。もう、お帰りください」


そう言うと、女は立ち上がった。

女の背中を支えて、部屋を出る。


tn「ショッピ…お前」


shp「忘れてください。全部」


静かに、震えた声で言い放てば、ドアが閉まる。

これは夢か?そう思うような時間だった。

昔のショッピはあんなだった?今のが能力?

窓の外を見れば、さっきまで青空だった空が、分厚い雲で覆われていた。




== sha ==


適当に廊下を歩く。

これは雨降るなぁ…なんて思いながら、適当に武器庫に入る。

ふと、目に入った一本の剣。

凝った装飾、刃こぼれし錆びた刃。

これがアカンやつやったとは…全然知らんかった。

しばらく眺めていれば、ドアの開く音。


zm「〜♪…あ、」


sha「ん?…あぁゾム…」


zm「何してるん〜?」


sha「暇やから。この剣見てた」


zm「あー……そっか…」


どうとでも取れる曖昧な返事。

ゾムと、2人で話してみたかった。


sha「なあ、ゾム」


zm「なに?」


sha「ショッピくんのことはわかった。能力者で、昔城に住んでて。でもさ、お前のことが分からんくて」


zm「…えっ笑?前話したやん。昔友達と」


sha「知ってる。でも、旅の目的は?お前から、本気で世界を救おうとするのが感じられへん」


zm「……そうやな。ただ、ゆっくりでええんかなって」


俺は黙ったまま視線で訊き返した。


zm「元々、暇だったから始めたことなわけで、今、暇じゃないからさ」


sha「…………」


色々反論できるところはあったが、これ以上言及はしなかった。




== shp ==


夜。廊下には誰もいない。軽い雨音。

俺は総統室のドアをノックした。

ドアを開ければ、総統が頬杖をついている。


shp「…グルッペンさん」


gr「珍しいな。ショッピくん」


shp「e国って、いつ行く予定でしたか」


そう言うと、グルッペンは嬉しそうに口角を上げた。


gr「……じゃあ、今から会議を開こう」







お母様の名前?(セリフの横の)って「母」でええんか??

父を出す時は「父」でええんか??

まあええか。

個人的には、「母はめっちゃ美人なイメージだな、、」と妄想しながら描いてました。


最近久しぶりに魔主役19巻を読みました。

ciとshpのRPはやっぱりいつ読んでも尊いです。

それでは次回もよろしくお願いします。

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