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2 - Sugary Kiss

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2022年09月19日

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付き合ってる前提のめめこじです。致してはないですがキスの描写があります。苦手な方は自衛お願いします。なんでもOKな方はどうぞ⬇

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2月14日、バレンタインデー。恋人達が愛を祝う日。


……の次の日、2月15日。


蓮「はぁ……」


ソファに寝転がって、ため息をつく。カバンの中には昨日渡せなかったチョコレート。


蓮「……俺の意気地無し…」


昨日の仕事終わり。ビックリさせたくてバレンタインとか興味無いっていうフリをしてたら康二を怒らせてしまって。

謝ることも出来ずに康二は家に帰ってしまった。バレンタインに喧嘩とか、最悪だよな…。

昨日は付き合って初めてのバレンタインで、喜んでくれるかなって何時間も悩んでチョコレートも用意した。

俺のつまらない意地のせいで、最悪な日になってしまったけど。


蓮「あ〜…康二に会いてえ…」


何もやる気が出ないのでそのままソファでだらだらと過ごそうとしていたその時、テーブルに置いてあったスマホが震えて。

ぼんやりしながら誰だろうと手に取ったスマホの画面に表示されていたのは今1番会いたい人の名前で。

スマホを落としそうになりながらかろうじて通話ボタンを押した。


康二『……めめ?』


少し不安そうだけど、いつもの康二の声に少し安心する。


蓮「康二?どしたの?」


怒ってるのかな、と思いつつ要件を聞いてみる。

聞いてから少し間が空いて、思いもよらない言葉が飛んできた。


康二『…今からめめんち行ってもええ?』


一瞬理解できなくてフリーズしたけど、勢いでYESと答えてしまった。

康二は直ぐ出るとだけ言ってすぐ通話を切ってしまった。


蓮「…どうしよう」


昨日帰ってそのまんまだから部屋は散らかりまくりだし、洗濯物も使用済み食器もそのまんまだ。

やばい。片付けなきゃ。

取り掛かろうとした瞬間インターホンが鳴って、

早くない?と思いつつ覗くと康二が立っていて、慌てて鍵を開けて中に入れる。


蓮「え、早くない?」


思ったことをそのまま聞くと、俺の家に着いてから電話したそうで。断られたら帰るつもりだったらしい。

電話してからそんなに長い間経ってないはずなのに康二の身体は冷えきっていて、指先は赤くなっている。


蓮「寒いでしょ、ほら早く上がって」


用事はなんなのか分からないけど会えたことが嬉しい。あまり口を開かないのは怒ってるからなのか、それとも他の理由があるのか。前者だろうと思いつつソファに座らせる。


蓮「ごめん、片付けてなくて汚いけど」


冷えた手を温めようとしているのか上着の袖に手をしまって温めながらちょこんと座っている康二に一応謝っておく。

小さく首を振ったけど、やっぱり口を開いてくれない。

これは、思ってる以上に怒らせてるのかもしれない。余計なことを言って更に怒らせるのも嫌だから、冷えきった康二を温めるためのココアを作りに行く。

作ったココアを持ってかえった時も同じ姿勢で手をあっためていた。


蓮「ココア作ったけど飲む?」

康二「……のむ」


お、やっと喋った、と思ったのも束の間。その後はちびちび飲むだけで黙っているだけ。

何しに来たんだろ、聞いたら怒るかな。

ココアを飲む康二を見ながら悶々と考える。結局答えはでなくて、熱々だったココアはいつの間にか冷めていて、残り少なくなっていた。

このまま黙っていても何も起きないと判断して、話しかけようとした時、下を向いていた康二の肩が震えていることに気づいた。


蓮「…康二?」


呼びかけるとびっくりしたのか肩が跳ね上がる。こちらを向いた康二の頬は濡れていて、泣いていることを理解するのにそう時間はかからなかった。


康二「…ごめ、なんでもない、から」


顔を隠して、必死に涙を止めようとしているけど一向に泣き止む様子はなくて。

向かい合わせの席から隣へ移動する。落ち着いてほしくて背中をさすると、大丈夫やから、って拒もうとする。でも弱々しく押し返すだけで、大した抵抗にはなってない。

しばらくして、康二が落ち着いてきたのか口を開いた。


康二「…おれ、めめと喧嘩したまんまなん、嫌やって」


途切れ途切れだけど、一生懸命話そうとしてくれている姿が愛しくて仕方ない。

相槌を打ちながらそっと手を握る。


康二「昨日、バレンタインやったやん…?」

蓮「…うん」


チョコレート、渡したかったなって今更思う。


康二「おれ、チョコ用意しとったんよ、」


……まじか。

つまり、俺はチョコを用意した恋人の前でバレンタインとか興味ないとかほざいていたという。

俺、最低じゃん。


康二「頑張って選んだのに、興味ないって言われたんが悲しくて、つい八つ当たりしてしもた」

蓮「いや、俺が悪いわ、ごめん」


ほんっとに申し訳なくて、心が痛い。しょんぼりとしている康二に説明する。


蓮「実は、俺もチョコ用意してて、さ…」


サプライズみたいにしたくて嘘ついてたことを話す。本当に申し訳ない、マジで。


康二「…じゃあ、俺からチョコ貰っても嬉しい?」


え、もしかしなくても貰えたりする?


蓮「嬉しすぎて死ねるよ」


それは大袈裟すぎちゃう?と突っ込まれてしまった。思ったことを言っただけなんだけど。

康二に待っててって言われたのでソファに座って待つ。少し待っているとリビングの扉が空いて、両手を後ろに回した康二が入ってきた。


康二「んふふ、なんかにやにやしてしまうな」


にやにやしながら俺の横に座る。どきどきするわぁ、なんて言いながら態とらしい深呼吸をしている。


康二「よし……ハッピーバレンタイン!」


なんて可愛く言いながらチョコを手渡された。可愛くラッピングされてあって、開けるのが勿体ない。


康二「どう?うれし?」


心配なのか顔を覗き込んで聞いてくる康二。今なら宇宙行けるわ、と言うと大袈裟やな!!なんて2度目のツッコミが入る。


蓮「ほんとにめちゃくちゃ嬉しいよ。」

康二「んふ、喜んでもらえて嬉しいわぁ」


はよ食べて食べて、と催促してくる康二。勿体ないけど包みを開けて1つ食べてみる。


蓮「…甘い」


そりゃチョコやからな!!と3度目の突っ込み。俺ボケてるつもりないんだけどな。


康二「そうやなくて、美味しいか美味しくないか!!」

蓮「めちゃくちゃ美味しいよ」


普通に美味しい。糖分が疲れた身体に染み渡るわ、的なことを言ってみるとめめそんなキャラやったっけ…?と言われた。俺どんなキャラだっけ。


康二「実はですね、このチョコ、向井康二の手作りでございます」


むふふ、と笑いながら言ってくる。

……ん?今とても聞き捨てならないことを聞いた気がする。康二の手作り?これが?

普通にお店で売れるレベルで美味いし綺麗。


蓮「まじで?めちゃくちゃ美味いよ」


そんなこんな言いながら康二と話していると、俺もチョコを買っていたことを思い出す。


蓮「…あ、そういえば俺も買ってたんだった」


え?そうなん?と目をぱちくりさせている康二。

置きっぱなしになっていたバッグからチョコを取り出す。もう渡せないと思っていたから嬉しい。


蓮「はい、遅くなったけど」

康二「うわ、高いやつやんコレ!」


渡すとすぐ、食べていい?と聞いてくる康二。当たり前じゃん。いかにもお高そうな箱を開けて、目をキラキラさせている。


康二「いただきますっ」


ひとくち食べて、ん〜〜!と味を噛み締めている。流石チョコレート専門店のチョコ。康二の顔がとろけている。


康二「めっちゃうまいで!めめも食べてみ!!」


1つくれようとするけど、俺が康二に上げたものだから断る。断ったら康二のほっぺが可愛くぷくっと膨れて。


康二「え〜、美味しいのに〜」


なんて言いながらもう1つ食べるから、少し意地悪したくなって。


蓮「やっぱ、ちょっとだけ貰おうかな」


食べや食べや〜!と嬉しそうにくれようとする康二を、こっちから貰うから大丈夫、と言って止める。

きょとんとしている康二に近づいて、唇を重ねた。

想定外だったのか驚いて口を閉じられてしまった。ちょっと物足りないけど、可愛いからいいか。

唇を離す時に康二の唇を少し舐めると、慌てて俺の胸を押し返してくる。


蓮「……甘いね、」


康二「めめのばか…っ」



康二は顔を真っ赤にさせながら睨んでくる。全然怖くないしどちらかというか可愛いんだけど。

ほっぺを膨らませながらまたチョコを食べようとしている。そんな姿も愛おしい。


苦かった2月14日。


甘く溶かしてくれたのは

君との、Sugary Kiss。

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