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︎︎⚠︎︎注意⚠︎︎
・ご本人様方には一切関係がない
・捏造、妄想要素が激しい可能性あり
・特徴を捉えきれていない部分が多々あり
・恋愛要素が今後恐らくきっとほぼない
・868のBOSSたちがロスサントスに入国する以前の物語
※注意事項は今後も増えていくと思います。一旦はこれらをご了承の上、創作物をご堪能ください。
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それでは行ってらっしゃいませ〜!
警察業務に飽きてきた俺は、とある酒場に入り浸るようになった。このまま警察官を辞めてやろうかな…なんて冗談はさておき、何故こんな所にいるのか。それは、署長室に呼び出された数週間前にまで遡る。
「君を本署の次期署長に推薦したいと考えている。」
「……はい?」
突然のことでそれ以上の言葉が出てこない。脳の処理が追いついていないにもかかわらず、署長は話を続けた。どうやら近々警察に新たな制度・体制が導入されるらしく、その準備を進めている最中とのこと。そして、それに伴い現署長は引退を表明して、全て俺に丸投げしようとしているらしい。
(ただでさえ、後輩が増えてきて上官でいることにプレッシャーを感じているのに、署長なんてなったら身体が爆発してしまう!)
どうにか説得して断ろうと口を開こうとしたが、署長の思わぬ発言で遮られる。
「話はまだ終わってなくてな、次の件は…次期署長になる君の考えを聞きたい笑」
「ッ…、何でしょう。」
「最近新しいギャングやら薬やらが出来たらしくてな。潜入捜査みたいな任務ではあるが、その情報収集を成瀬くんに頼もうと思っていてね。」
何でタコなんかにと一瞬思ったが、こういう時に限って頭が冴えた。まさかとは思ったが、その推測は早々に当たってしまう。
「成瀬くんは女性で美人だから、あの手この手で情報が掴めそうだよね、君もそうは思わないかい?笑」
……反吐が出る。元々署長のことは好いていなかったが、ここまでとは思わなかった。
(俺は今どんな顔をしているのだろう。)
少しの間を置いて、俺は口を開いた。
「そうっすかね〜?俺の方が上手くやれると思いますよ。男だから手札は少ないっすけど、見た目ギャングっぽいし心理戦得意なんで。」
「確かに君は優秀だなぁ~。」
「その任務は俺が引き受けるとして、タコには署長を任せたいところっすね。」
「君、さては署長の座を成瀬くんに押し付けようという魂胆だな笑」
「ははっ、バレましたか。でも、タコはこの警察署の代表として相応しいと思いますよ。」
(俺なんかより、よっぽど。)
「──────。」
「──────?」
グラスに入った氷がカランと音を立てた。この任務は、早く退勤は出来るものの常に気張りっぱなしなため変に疲れる。だが、そんな身体に流し込むこのウイスキーが、割とクセになっていた。空になったグラスをしばらく見つめていると、いつもの話し相手が前に座る。
「どうだ、いい闇バイトは見つかったか?」
「いや、全くだよ。」
こいつは最近設立した新ギャングのメンバーで、前に水を汲むバイトを頼んできた。違法では無いため空き時間に汲みに行き、安く提供したところ信頼された。最初こそかなり警戒されたが、この見た目と話し方がいかにもだったらしい。
(むしろギャングだと思われていた。)
半グレという設定で変装と偽名を使用しているが、まだ疑っているようだ。
「ほんとに半グレか?いつも思うが肝が座りすぎてるぞ笑」
「まぁ、捕まったことないから半グレですらないかもな。」
「ギャングに入るつもりはないのか?」
「んー、大型犯罪ってやつが出来るだけだろ?」
「いやいや、金は稼げるし家族も出来るし、いいことだらけだぞ〜。」
(家族…ね。)
早急にメンバーを集めたいという魂胆が見えてしまい、家族という単語が途端にクサくなる。考えておくよ、という俺の返しに不貞腐れたのか、何も頼まずに酒場を出ていった。
(今日も大した収穫は無さそうだな。)
あいつから引き出せたこれまでの情報は、新ギャングのカラーと古参ギャングとの関係くらいだ。いずれ分かることだし、古参ギャングとの関係なんてどうでもいい。水だけ残ったグラスを飲み干し席を立とうとすると、酒場の扉が開いた。入ってきたのは、いつも犯罪現場で見る2大ギャングのボスたちであった。ギャング御用達の酒場だとは知っていたが、ボスまで来るとは思わず驚く。そして、ボスらしきその2人は俺の聞こえる範囲ギリギリの席に着き、楽しそうに話し始める。俺は浮かせていた腰を下ろし、ウイスキーを追加で頼むことにした。
(新薬の取引、新ギャングとの抗争…か。)
2人の話を長らく聞いていると、いくつか分かったことがある。まず、新薬は全ギャングが作れる訳では無いらしい。材料も曖昧なようで情報を集めているみたいだ。また、新薬精製の権限を新ギャングが握っているようで、かなり揉めているとのこと。
(さっき勧誘してきたのは、近々抗争を控えていたからか…。)
思わぬ情報の収穫量とタイミング良く無くなったウイスキーに満足し、俺は酒場を後にしようと立ち上がる。会計をしようとマスターに話しかけると、後ろから声をかけられた。
「見ない顔ですね。」
「え。(気配に気づけなかった。)」
振り向くと俺が盗み聞きしていたギャングのボス2人が立っている。
「そのパーカーを見るに、新ギャングの方ですか?」
その日の変装は、運悪く新ギャングのカラーであり、おまけに仮面までしている。何を言っても怪しまれるだけだと悟るが、何もしないよりはマシだ。
「違いますよ、俺はしがない半グレです。」
「部下たちの報告が正しければ、半グレは希少なんですよね。一応名前をお伺いしても?」
「えっと…、○○○○(偽名)です。」
目前の2人はニヤリと笑う。少しの沈黙がとてつもなく長く感じ、ギャングの威圧からか身体は思うように動かない。かろうじて動く頭を働かせ、この修羅場から逃げる方法を探す。
「最近半グレになったばかりなら、うちに来ませんか?」
「……はい?」
「ちょっと、うちも戦力欲しいんですけど。」
予想とは違う返答により、緊張が一気に解れた。状況が飲み込めずにいると、まぁ検討しておいてくれと言って道を開けてくれる。あまりにも潔かったため、疑い警戒はしつつも俺はドアノブに手をかけた。
──────それ以降の記憶はない。
☆お久しぶりです!!
長らく投稿出来ずにいました申し訳ないです;;一旦、「Episode R 」は終了となります。気になるであろう続きを焦らすことにはなりますが、他視点の話が次々あがると思うので、気長に待っていただけると幸いです。
沢山の♡やフォローありがとうございます!!
のんびり頑張ります。