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───夜 ホテルZにて
「えぇっ!?あのシオンが!?カラスバさんを怒らせたの!?」
「一体何をしたらそうなるんですか…」
『えと、えと…カラスバさんの地雷10個くらい踏み抜いたみたいな………』
ホテルZの会議室にてデウロとピュールがシオンの話を聞いて驚く
『…カラスバさんガードが硬すぎて……連絡も全部ブロックされたし…』
「カラスバさんが!?あのシオンを!?」
「一体なにしたらそうなるんですか!」
『ねぇ、このくだりさっきもしたじゃん〜』
シオンの顔にも笑みが浮かぶ
『カラスバさんに謝れるだけでいいんだけど…』
「なぁ、それならセイカが連絡入れたらいいじゃねーか?」
ガイの提案にデウロ達がハッとしたようにセイカを見る
「え?私?」
「そうだよ!!カラスバさんとよく話してるじゃん!」
「え〜……出るかな……」
『(セイカは色んな人と仲良いなぁ…)』
デウロ達に押される形でカラスバに電話をかけるセイカを見て微笑む
「あ、出た」
「「「『!!』」」」
セイカの言葉に4人とも黙り込み、セイカの話声に耳をすませる
〖……なんや〗
「いや、今何してるのかなーっと」
〖仕事や〗
機嫌が悪いのか、それとも体調が悪いのかいつもより遥かに低い声にデウロ達が息を飲む
「えっと…最近また遊びに行ってもいいですか!」
〖…すまんけど、今はお前に構えるほど余裕ないんや。また別日にしてや〗
「…そうですか……所でカラスバさんと話したい人がいるんですけど〜」
〖はぁ…誰や…〗
明らか疲れてるようなカラスバ
そんなカラスバに追い打ちをかけるようで気が引け悩んでいるとデウロ達に「行け行け!」と背中を押され、セイカのスマホロトムを受け取る
『カ、カラスバさん…』
〖!?その声はシオンなんか…?〗
『あの、昨日はごめんなさい。私カラスバさんの気持ち考えずにあんなことしてしまっ──』
〖ええ。そんなんお前が気にする事やない〗
『本当にごめんなさい、もうあんな事しないから─── 』
〖ええ言うとるやろ!!〗
電話口から聞こえる怒声にシオンの肩がビクッと震える
〖ッ、すまん。…やっぱ暫くは会わん方がええ 〗
『えっ!?まっ、まって!せめてあのカードだけでも───』
───ブツッ、プーッ、プーッ……
シオンの言葉を最後まで聞かずに一方的に電話を切られてしまう
『…あ………』
「シ、シオン……」
『あちゃ〜…だいぶ怒ってるみたい…またカラスバさんの好きなお菓子でも買っていかないとね〜!!』
〖ギュギュ…〗〖チャモ……〗
シオンは笑顔を作り、心配するセイカ達の方へ顔を向ける
『というかごめんね、こんな所見せちゃって! 』
「シオン、無理して笑わなくていいんだよ?」
『え〜、大丈夫だって!』
声をかけるセイカの優しさに涙をグッと堪えそのまま会議室から出るシオン
『また恋愛相談乗ってよ!あ、ガイは色々振り回してごめんね』
「いや…別に気にしてねぇけど…それより本当に大丈夫か…?」
『大丈夫!ありがとう』
「まっ、まって!じゃあホテルZに泊まって帰りなよ!!もう暗いし!ね?」
帰ろうとするシオンの手を取り、笑うデウロ
『うーん…じゃあ、そうしよっかな。ありがとう、デウロ』
「ううん!夜さ、トランプしない?」
『トランプ!いいね、やろうやろう!』
「あ、じゃあ私もやるー!」
「オレもいいか?ピュールもやるだろ?」
「いや僕は…」
「どうせカナリィの配信でしょ?いつでも見れるじゃん」
「カナリィ”さん”です!!」
気づけばいつもの明るい雰囲気に戻ったホテルZ
明るく優しいMZ団の皆に吊られ、シオンも笑みを浮かべた
───その頃 サビ組 事務所にて
〖本当にごめんなさい、もうあんな事しないから…〗
「……はぁ〜… 」
怒鳴ってしまった
まさかシオンからこんなにも早く連絡が来るなんて思わず、焦ってしまった
「何やっとんやオレ…」
今日も案の定来とったみたいやし
ふと横を見るとペンドラーが寂しそうにドアの方を見つめている
きっとシオンが来るのを待っているのだろう
しかし、今の状態のままシオンに会えばきっとまた、傷つけるに違いない
〖もし私が居なくなったら私以上に好きな人を見つけて好きになって欲しいって思うんです〗
それにこれもいい機会かもしれない
シオンから離れて…シオンを忘れて…
アイツの言葉通り、違う女を見つけて……
「っ、そんな事…できる訳、ないやろ…っ」
シオン以外考えられない
自分にはもうシオンしかいない
けれどそんな愛しい彼女を傷つけて泣かせてしまった
もうシオンに合わせる顔がない
「くそっ……」
カラスバは頭を抱え、また缶ビールをひとつ開けた