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るるくらげ
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保谷東
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10月に入ると一気に周囲の状況がなんというか、あわただしくなってくる。ような気がしている。それは就職活動が始まるから。それは現に僕自身にとっても関係がないわけでもなく、大学院に行くという選択は自分にはないため、就職をするわけで。
「どこに行くよ」
講義が終わって自販機の前。そんな会話を三浦君とする。彼は僕と同じ地方出身だった。となると地元就職するのだろうか、それともこっちなのか。
「うーん・・・決めきれないね」
これは僕もそうなのだけれど、どこに就職するか。というよりも就職できるのか。という考えの方が強い。やりたいことなんか無いけれど、とりあえず卒業後に就職しなければ、いけないのではないか。というのが頭の中にはある。
「スーツとか新調するの?三浦君は」
「そうだね、新調した方がいいって、親にそういわれたから。今度の週末に行ってくるよ」
カバンに入っている就職セミナーの紙、それと就活サイトへの登録。色々やらなければいけないことがやってくる。
「今日は研究室?」
「うん。・・・新村研はいつから行くの?」
「この間言われたのは2~3月くらいに。そこで初めて顔合わせって感じ」
「じゃあそれまでは、時間があるんだ」
「そうそう」
新村研以外の人にも聞いたのだけれど、どこの研究室も本格的に動き出す引継ぎとかは2~3月かららしい。
それまでは講義に出たり、バイトをしたりという生活が続いているのだろうと思う。
「じゃあ、僕は行くね」
と三浦君にそういうと部活へと向かって行った。
部活が終わり、色々と準備を済ませると小山さんと約束した時間。僕は森田研のドアを叩くと中から小山さんが出てきてくれた。
「よしよし、早速やろう」
そう案内されたのは小山さんの席。そして使うのも小山さんのパソコン。慣れない椅子に腰を掛けると、プレゼン資料を作るためのソフトを開く。
「・・・こういうの作ったことある?」
「まあ、高校の時に少しだけですね。卒業制作の発表とかで」
「あーそれがあるか」
小山さんは僕の持ってきた渡された本を指さす。
「これ、少し読んだ?」
「はい、少しだけですけど」
「そうか、なら大丈夫」
というと小山さんはマウスを使ってあるものを開いた。
「これは、俺が3年生の時に作ったその本をまとめた時の奴なんだけど、これ見ながら作ろうか」
「はい、分かりました」
ひな形があるのであればすぐに作れそうだ。と思った。
「そうそう、そうやって指定して・・・」
とキチンと教えて貰うことに。文字を打ってプレゼン資料を作っていく。そして小山さん曰く「森田塾は遊びと面白さが重要だから」と言って研究生の写真アルバムからネタになりそうな写真を一緒に探すと、加工して張り付けていくことに。
進んで行く資料作り、慣れてきたのか僕はあることを小山さんに聞いた。
「・・・企画ってこの後なにかやることあるんですかね」
「あるよ、大きなので言うとキックオフ合宿っていうのが・・・3月の下旬・・・にあるかな」
近くの引き出しを開けると下の方に入っていた冊子を取り出した。・・・キックオフ合宿と書いてある。
「行くところは毎年恒例、同じ場所。で、こういう冊子とか段取りとか、予約とかを企画がやる」
「そうですか」
渡された冊子を開いて中を見る。すると伊佐木君と中村君が矢代さんと一緒に入ってきた。