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部屋は、静かすぎた。
さっきまで、確かに“いた”はずの気配がない。
クールキッドの声も、
足音も、
笑いも。
全部、消えている。
「……」
セブンはソファに座ったまま、動けない。
手だけが、わずかに震えている。
(……やりすぎたか)
頭の奥で、言葉が浮かぶ。
遮断。
切断。
排除。
全部、“正しいはずの選択”。
なのに。
(……あんな顔、させるつもりじゃなかった)
クールキッドの目。
怯えと、拒絶。
あれは——
敵を見る目じゃない。
(俺を見てた)
胸が、鈍く痛む。
(自由を、奪ったのは——俺だ)
ぽつりと、理解が落ちる。
Noliじゃない。
干渉でもない。
(……俺が閉じ込めた)
拳を、強く握る。
記憶が浮かぶ。
⸻
小さな手。
まだ、指もまともに動かせなかった頃。
泣き声ばかりで、
何がしたいのかも分からなかった頃。
「……ったく」
ぎこちなく抱き上げた。
泣き止まない。
どうすればいいか分からない。
その横で——
「ほら、こう」
エリオットが、笑っていた。
慣れた手つきで、あやす。
ミルクの温度を確かめる。
背中を軽く叩く。
「……お前、なんでそんな慣れてんだよ」
軽く笑って。
「嫌いじゃないだけだ」
その言葉に、
少しだけ救われたのを覚えている。
⸻
(……あいつは、ずっと側にいた)
エリオットは。
Noliは。
あの頃から。
(気づけなかったのか)
いや。
違う。
(気づかなかった)
信じたかったから。
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#生成AI
「……くそ」
低く、吐き出す。
でも。
それでも。
(あいつが、あいつだったとしても)
記憶は消えない。
クールキッドを抱いていた手。
笑っていた顔。
あれが全部嘘だったとは——
思えない。
だから余計に、厄介だ。
「……」
深く息を吐く。
視線が、落ちる。
空っぽの部屋。
(……でも)
思考が、切り替わる。
静かに。
確実に。
(だからって、渡すわけにはいかない)
拳が、止まる。
震えが、消える。
「……あいつは、壊す」
断言。
迷いはない。
ショー。
主役。
その言葉の意味を、セブンは知っている。
(あのやり方は)
一瞬の輝き。
そのために削る。
削り続ける。
最後には——
何も残らない。
(そんなの、認めない)
ゆっくりと立ち上がる。
足取りは、もう揺れていない。
(自由を奪ったかもしれない)
それは事実だ。
(でも)
目が、鋭くなる。
(壊させるくらいなら、奪う)
矛盾している。
でも、本心。
「……親、だからな」
小さく呟く。
誰に聞かせるでもなく。
(嫌われてもいい)
(恨まれてもいい)
(それでも——)
一瞬だけ、目を閉じる。
クールキッドの顔が浮かぶ。
泣き顔。
笑顔。
そして、さっきの拒絶。
胸が、痛む。
それでも。
(…守る)
静かに、確信する。
ドアを開ける。
「絶対に、壊させない」
それが、
父親としての覚悟。