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junp_Sn-Fk.
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生前の照side
「また明日」
いつも通りそう言って手を振った。
あいつも笑って、
「またな」
って返した。
その「また」が、最後になるなんて思わない。
思うわけがない。
俺はあいつの笑った顔が好きだった。
くだらないことで腹を抱えて笑うところも。
眠そうに目をこするところも。
何も言わなくても隣にいてくれるところも。
全部好きだった。
だから言えなかった。
好きだから言えなかった。
変な話だよな。
普通は好きだから伝えるんだろ。
でも俺は逆だった。
好きだから壊したくなかった。
あいつは優しい。
だからもし告白したら、困る。
断るにしても傷つくだろうし、受け入れるにしても無理をするかもしれない。
そんな顔、見たくなかった。
だから親友でよかった。
……そう思い込むしかなかった。
本当は、何回も言いかけた。
飲みに行った帰り。
夜の公園。
二人きりの車の中。
「なあ」
そこまでは出る。
でも続かない。
結局、
「腹減ったな」
なんて笑って終わる。
情けない。
自分で自分に呆れる。
昨日、家を片付けていたら手紙を書きかけていた。
『もし直接言えなかったら』
そんな書き出し。
縁起でもないなって笑って、机の引き出しに戻した。
直接言えばいい。
そう思った。
だから決めた。
今日、会ったら言おう。
「話がある」
その一言だけでも。
怖かった。
断られることじゃない。
あいつが離れていくことが怖かった。
でも、言わないまま歳を取って。
いつかあいつに恋人ができて。
結婚して。
その隣で笑う自分を想像したら。
そっちの方がずっと苦しかった。
だから今日で終わらせようと思った。
親友を。
片想いを。
全部。
信号が青になる。
一歩踏み出す。
ポケットの中でスマホが震えた。
きっとあいつだ。
「どこいる?」
そんな連絡かもしれない。
あとで返そう。
会ってから返せばいい。
会って。
笑って。
それから。
「好きだ」
今まで一番言いたかった言葉。
その先のことは分からない。
振られてもいい。
気まずくなってもいい。
それでも。
ちゃんと伝えたかった。
最後に見た空は、やけに青かった。
こんな日に限って、雲一つなくて。
少しくらい雨が降ればよかったのにって思った。
引き出しの中には、結局渡せなかった手紙が残った。
お前へ。
もしこれを読んでるなら、俺は直接言えなかったんだと思う。
ごめん。
本当はずっと好きだった。
親友って呼ばれるたびに嬉しくて、苦しかった。
隣にいられるだけで十分だと思おうとしてた。
でも足りなかった。
お前の一番になりたかった。
それだけだ。
最後まで言えなくて、ごめん。
その手紙を読む人は、最後まで現れなかった。
コメント
6件

泣泣泣泣泣泣泣(´;ω;`)ウゥゥ
なんか切なすぎて滅すぎる😭