テラーノベル
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??「ふぅ…どうだった?」
🍵「……」
??「ん…?おーい」
🍵「ッあ……」
呼ばれてもすぐに気づけなかった。
それくらい俺は、この人の演奏に聴き入っていた。
演奏も完璧だったのだが、それだけではない。
この曲の作曲者がなぜこの曲を作ったのか、どんな感情が込められているかという想いをしっかり読み取り、それを表現する力が、この人にはあった。
少なくとも、俺にはそう聴こえた。
俺は、今までそんなことは気にしたこともなかったから…
??「あははっwそんなに真剣に聞いてくれたの?w」
🍵「…うん、」
??「それは嬉しいなぁw」
??「でも、君もなかなかの実力だよね」
??「名前はなに?覚えたいっ!」
🍵「……すち」
??「すちね、よろしく!」
🌸「俺は、らんって言います」
🌸「よろしくね、すち」
🍵「よろしく、…」
意外とフレンドリーだなこの人……
なんてことを思いながらも、らんと名乗る生徒と仲良くなった。
帰り道。信号を待ちながらもなお俺の心ははらんの演奏に夢中だった。
俺の中には無い、なにか特別なものがあるような気がして。
ただ―
ただ一つだけ、心に引っかかることがあった。
それは、演奏中のらんの表情。
一瞬だけ見えたあの顔……どこか苦しそうで、少し怒りも見えた。
俺と目が合ったときは優しく笑いかけてくれたけど。
それでもどこか、辛そうだった。
どうしてなのか、
なぜらんはあの時、苦しそうな顔をしたのか。
そんなことを考え始めた時、信号が青に変わった。
俺の思考を邪魔するようなタイミングで。
俺は1度考えることをやめ、帰路につくことにした。
🍵「また明日、考えよ…」
🌸「……」
コメント
6件
ええ好きですとても。素晴らしい。
ねぇ なんで こんな 作品 かくの うまいんですかぁ !? ( ( みんな 寝てる中 発狂 しかけた …
MARU様の作品うちはめっちゃ見返してますよ? 今回も神作ありがとうございます!