終わったかと思ったが、まだだな。」百鬼が地面を見つめながら言った。
「呪詛の王の幹部はこれで全部ってわけじゃない。本当の強さはまだ見せていないはずだ。」透が剣を握り、警戒を解かない。
すると、震えるような音が響き渡り、闇の中から一人の男が現れた。長い黒髪が風に舞い、全身に纏う呪力は先ほどの幹部たちとは桁違いだった。男の目は冷たく、殺意しか感じられない。
「ようやく次が出てきたか。」白川は相変わらず淡々とした口調でその男を見据えた。
「私は十二神将の一人、『闇爪』だ。お前たちがどれほど強いか、見せてもらう。」男は薄く笑いながら言った。
闇爪は前触れもなく、一瞬で透の背後に現れ、鋭い爪の一撃を繰り出す。しかし、透は瞬時に察知し、かろうじて防ぐことができた。
「速い…!」透はその速度に驚きを隠せなかった。
「ただの速さじゃない。」朱音が冷静に言った。「彼の呪力は速度そのものに影響を与えている。時間の流れすら歪めるほどだ。」
「時間を歪める呪力か…。厄介だな。」百鬼が一歩後退しながらも、闘志を燃やす。
闇爪は笑いながら、「その通りだ。私の術式は『時の裂爪』。時間を操り、相手の動きを封じることができる。」と言った。
白川が一歩前に進み、闇爪をじっと見つめる。「面倒くさい奴だな。速いとか遅いとか関係ない。結局、お前も雑魚だ。」
その言葉に、闇爪の顔が少し歪んだ。「強がるなよ。お前も術式の前では無力だ。」闇爪は再び動き、白川に襲いかかる。
しかし、白川は驚くべき速度で反応し、攻撃を片手で受け止めた。「お前の時間なんて、俺には関係ねぇんだよ。」そう言うと、白川は一撃で闇爪を吹き飛ばした。
「馬鹿な…私の『時の裂爪』が効かないだと!?」闇爪は驚愕し、地面に倒れ込んだ。
「お前の力は確かに速いかもしれない。でも、俺の反応はそれ以上だ。」白川は冷たく言い放ち、再び闇爪に迫る。
闇爪は焦りを見せながらも、呪力を引き上げ、全力で白川に向かって爪を放った。しかし、白川は軽々と避け、拳を叩き込む。
「終わりだ。」白川の一撃で闇爪は完全に沈黙した、
闇爪が倒されたことで、一瞬の静寂が訪れたが、特別部隊は警戒を解くことができなかった。遠くから重々しい足音が聞こえ始めたのだ。
「まだ来るのかよ…。」百鬼がため息をつきながら呟いた。
「奴らは無限に湧いてくるって感じだな。」透も疲れた様子を見せつつも、次の戦いに備えていた。
その時、闇の中からさらに巨大な影が現れた。全身を黒い鎧で覆った男が、圧倒的な威圧感を放ちながら姿を現した。
「私は十二神将の幹部、『黒鎧』。お前たちはここで終わりだ。」その声は低く、重々しく響いた。
「なんだこいつ…。」透が呆然とその姿を見つめる。
「こいつは…面倒なことになりそうだな…」白川は険しい顔をしながらも、戦いに向けて構えを取った。
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