テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
クラスのグループLIMEでは、別に文字で打ち込めばいいのに
わざわざ黒板に書いた「文字 “Nothing ventured,nothing gained!!“
どっかにイギリスの国旗の柄入れる!!」という写真を送信した円。その写真の後に
円「どおですか!?」
と送っていた。するとクラスのみんなからは
「いいんじゃね?」
「文字はいいと思う!あとは旗のデザインだね!」
「👍」
「いいね!というスタンプ」
など「いいね!」という意見で溢れ返っていた。本来なら次の日、嬉しさでニコニコ登校のはずが
「んん〜…」
微妙な表情で静かに唸る円。
「どったの円」
万尋が話しかける。
「んん?いや、クラスのみんなから「いいねっ!」って言ってもらって嬉しいんだけどさ?」
ずっと微妙なテンションで喋っていたが「いいねっ!」のときだけ
顔をパッ!っと晴らして「いいねっ!」と言って、また微妙なテンションに戻って喋る円。
「絶賛だったもんね」
ツッコまない万尋。
「でもさ?鳥愛(とあ)ちゃんが言ってたじゃん?」
それは朝のホームルームのとき。
「あ、去年もそうだったと思いますが、テストで赤点だった場合、補修が待ってますので
旗作りでワイワイ楽しみたい人は赤点を取らないように」
と鳥愛が言っていたのだ。
「って」
「言ってたねぇ。もうテストか」
「ほんとだよぉ〜…。赤点回避しないと旗作りでワイワイできない」
「ワイワイ」
静かに笑う万尋。
「うちが旗作りの部長なのに!」
「部長」
また静かに笑う万尋。
「開発部のリーダーとして、うちが抜けるわけにはいかない!」
「部長、リーダー、どっちだよ」
静かにツッコむ万尋。そんな万尋の手を両手でガシッっと握る円。
「万尋ちん!」
「はい」
「勉強教えて」
と懇願する円に
「無理」
と冷徹に言い放つ万尋。
「え…」
「だって私もバカだし」
「…そっか」
「納得すんなし」
「どうしよう…終わる…。うちの完璧な人生設計が…」
と頭を抱える円にツッコみもせず
「虹言(にこ)がいるじゃん」
と虹言を見る万尋。円も顔を上げて虹言を見る。虹言は
「…。え私?」
と驚き半分不安半分な顔をする。
「女神様!」
と目を輝かせる円。
「え、いや」
円は虹言に駆け寄る。
「虹言ちん!いや!虹言様」
「ライバーが言いそうなセリフ…」
と呟く虹言。
「勉強教えてください!」
「え、…いや…私もそんな頭良くないよ?」
「ご謙遜を」
と揶揄うように言う万尋。
「謙遜でもないと思うけど」
「赤点回避できるくらいでいいんで!お願いします!」
と手を合わせる円。
「まあ…。それくらいなら…」
「やたー!」
「じゃ、虹言ん家(ち)で」
と言う万尋に
「それは!…」
と言う虹言。
「ダメな感じ?」
「ちょっと…部屋が…二次元まみれなもので…」
「グッズ、ポスター、マンガ…とか?」
「仰る通りです」と言うように頷く虹言。
「積みマンガが山のようにあって…。ダンボールに入ったままのも…」
「何冊くらいあんの?」
「…」
考える虹言。
「…15(いちごー)とかかな」
「15(いちごー)か」
意外と少ないな
と思う万尋。
「1500冊って本棚何個分?」
と円が聞く。
「1500冊だとー、一段40冊くらい入るとして、1、2、3…6、7段くらいかな?
ってなると280。300として本棚5とかかな?でもさららとかpixiv本とかはデカ本とかもあるからなぁ〜」
「デカ本?」
「うん。普通の単行本の1,5倍?くらいの大きさなんだよね」
と手で大きさを考えながら言う。その手の動きを真似するようにしながら
「1,5倍。…まあまあデカい…か」
と言う円。
「だから家(うち)には本棚が…50?くらいあって…。そんなはないかな?
しかもその本棚が見えないくらいダンボールも山のように積まれてて
ダンボールの上にさらに積みマンガあったり、グッズ置いたり。
そもそも部屋狭いのに本棚とダンボールだらけだし。とにかく散らかってるから家(うち)は圧倒的に無理」
「そっかぁ〜…。じゃ、無難にファミレスとかワックでテス勉しますか」
と言う円。
「ん?」
引っかかる万尋。
「本棚50っておかしくない?1500なら5くらいで収まるんでしょ?」
「うん。まあ5、6(ごろく)か7」
「さっき15(いちごー)って…」
と言って気づく万尋。
「え。もしかして15(いちごー)って、1500じゃなくて…」
「…うん」
思わず固まる万尋。
「ん?なんの話?」
円は気づいていなかった。
「いっ…15000冊ってこと?」
「…うん」
「ヤバすぎでしょ」
「ん?なにがなにが?」
「虹言が持ってるマンガの数の話」
「え。1500冊でしょ?」
「話聞きんさい」
「…え?さっきの15000冊ってなんかのアプリの話とかじゃなくて?」
「うん。基本的にマンガはスマホで読まないから。アプリでも作者様にいくらか還元されるんだろうけど
紙媒体で買ったほうが作者様により多く還元できるし、物が手に入るのが嬉しい。
基本紙媒体で買って読んで、たまにポツッターで作者様が投稿してるのは読むくらい」
「いやいやいやいや。虹言ちんがスマホでマンガ読まないとかどーでもいいわ。
え?家にマンガ15000冊もあんの?ガチ?」
と目を点にして驚きながら聞く円。
「…いや、15(いちごー)は盛りすぎたかも」
「だよね」
と少し安堵したような表情になる円。
「15(いちごー)ってイチゴーって感じで語呂がいいから言っちゃっただけだよね」
うんうんと頷く円。
「12(いちにー)くらいかな」
と言う虹言に
「充分多いわー!」
とツッコむ円。
「あぁ〜…テスト作んのめんどくさいぃ〜…」
と職員室にて、自分のデスクに項垂れる鳥愛。
「それっす…」
同じく項垂れる我希(わき)。
その2人を見ながらじゃがいものスティックのお菓子をボリボリと食べる天美(あみ)。
「テスト期間なんて消滅すればいいのに…」
「それっす…」
「学生が言うセリフっすね」
「学生が言う「テストなんて消滅すればいい」と私たちの「テスト消滅してくれ」は重みが違う」
「それっす…」
じゃがいものスティックのお菓子をボリボリと食べながら
主要科目じゃなくて良かったぁ〜
と思う天美。そんなこんなで1時間目の授業が始まり、4時間目までが過ぎお昼に。
「お昼じゃーい」
葉道(はど)が天に向かって思い切り伸びをしながら言う。
「お昼お昼」
蘭もお昼ご飯の用意をする。アイビル、士、葉道、蘭の4人でお昼ご飯を食べる。
「あ、そうだ。葉道」
「ん?」
「テスト。赤点取んなよ?バンド練の時間削られるんだから」
と蘭が言うと
「今テストの話するぅ〜?」
と背もたれに体が反れて、顔が天井より、若干後ろになるくらい寄りかかれるだけ寄りかかる葉道。
「いや、もうテスト近いだろ。先生たちもテストで出る部分の話、頻繁にするようになったし」
「あぁ〜…。マジでなんでテストなんてあるん」
と言う葉道に
「マジそれな」
と同調する士。
「士は大丈夫なの?」
蘭が聞く。
「ダメ」
「そっ…かぁ〜…」
「しかも顧問からも赤点取るなよ。って念押されてる」
「テスト期間は部活ないんでしょ?」
「ない。たぶん暇すぎて逝く」
「勉強しろよ」
と言う葉道に
「葉道が言うな」
とツッコむ蘭。
「あぁ〜…この期間マッ ジッ でっ、おもんない」
「わかるわ」
「アイビルはイギリスではテストどうだったの?」
と蘭がアイビルに聞く。
「ん?んん〜…。ま、普通?」
「向こうって赤点とかあるの?」
「あるよ。オレがいた学校では45点未満が赤点だった」
というアイビルの発言に、目を点にして驚く葉道と固まる士。
「4(よんじゅう)…」
「5点…?」
「うん」
「…え。ここがイギリスなら、オレ去年1年間全部赤だったかも」
「オレもだわ」
「葉道…。良かったね、日本で。あと士も」
「マジでな」
と言う葉道と頷く士。
「いやぁ〜まさか日本代表レベルのオタクだとは知らんかったよお母さん」
と言う円。
「お母さん…」
静かに笑う万尋。
「私が日本代表だなんて烏滸がましい。諸先輩方はもっとすごい方だらけだから…」
「ご謙遜をぉ〜。あ、虹言ちんさ
キーホルダーつけてるってことは「激痛!!ピアスちゃん」の単行本も持ってるんだよね?」
「持ってるよ?」
「アニメってマンガと違う?」
「んん〜…。同じかな。マンガは背景ほぼないから
アニメではしっかり背景あるってくらい。あとは大体一緒かな」
「ふぅ〜ん。いや、ポツッターでは読んでたんだけどさ?単行本は違いあんのかなって」
「ないよ。表紙絵くらいかな。それに描き下ろしのポストカード的なものが購入店舗でもらえるくらいかな?
あとは単行本の特典付きのバージョンはピアスがセットでついてきたりするくらい」
「なんそれ!」
食いつく円に
「Z○ZYか」
と静かに笑いながらツッコむ万尋。
「特典付きは、普通の単行本より高いんだけど」
「ま、そりゃそうだわな」
と言う万尋。
「うん。キャラがつけてるピアスが特典としてついてくるの」
「ガチ?」
「うん」
「持ってるの?」
「持ってるよ?飾ってある」
「マジか。…今でも売ってる?」
「…ど…うだろ…。nyAmaZonではコレクター品として売ってる可能性は、なくはない」
「ちなみにどの子のどれ?」
と話していた。男子も女子もお昼ご飯を食べ終えて、しばしの休息時間。
「あ!葉道ー蘭姉」
「兄ちゃん。なに?」
円のセリフにいつもの言葉を言う蘭。
「あのさー。バンド練なんだけどー、うち虹言ちんと万尋とテス勉(テスト勉強)するから
テスト後まで自主練ってことでおね(お願い)」
と言う円。
「ガチ!?」
葉道が驚く。
「なんだよ。家でも練習できんでしょ。てか1人で学校で練習しててもいいし」
「違ぇわ。え、円が勉強すんのガチ?」
「なに驚いてんの?失礼すぎん?」
「驚くだろふつー。え、なんで?なんの風の吹き回し?」
「うち旗作りのリーダーだから、補修でいなくなったらダメなのよ」
「別に円いなくても全然成り立つだろ」
と言う葉道に銀紙に包まれたガムを投げる円。
「いった」
と言いつつもガムの包み紙を解いてガムを食べる葉道。
「おい。勝手に食うなよ」
「は?投げといて?」
と話していると
「よーっす」
と別のクラスのギャルが入ってきた。
「うわっ、まよだ」
と言う円。入ってきたのは流湖田(なこだ)真夜衣(まよい)。
「円ー」
「なんだよ」
「そっち、旗作り始めてる?」
「始めてるけど」
「どんなデザインにするん」
「は?言うわけなくね?」
「なんでよ。円と私の仲じゃんか」
「はっ、はあぁ!?」
というやり取りを見る葉道。
「うおっ。大ギャルが来た」
「あぁ、円とコンビだった人か」
「誰」
と士が言う。
「円と1年の頃同じクラスだったギャル。円がチビだから小ギャルで
あの人は別に身長高くもないけど、円と比較して大ギャルって呼ばれてた。
割と大ギャル小ギャルコンビで有名だったけど、知らん?」
葉道が答える。
「知らん」
「ちなみに去年、男装女装カフェで、大名行列作ったのは円たちのクラスだった」
「あぁ〜。それなら気李人(ケイト)が行こう行こうって言うから行ったわ」
「オレと蘭も冷やかしに行ったわぁ〜」
「行った行った。ま、オレらも執事、メイドカフェで執事コスプレしてたから、円に揶揄われたけど」
と去年の文化祭について話していた。
「去年の体育祭の旗、一緒に載った仲じゃんかぁ〜」
と言う真夜衣。
「え、あ、じゃあ」
と万尋が真夜衣を見る。
「あ、あの旗のイラストのモデル私です。流湖田真夜衣です。よろしくお願いします」
「あ、どうも。雨上風(はれかぜ)万尋です。よろしくお願いします」
「教えるわけないでしょ。去年は仲間だったけど、今年はライバルなんだから」
「釣れないこというなよぉ〜」
と話していると
「まよー、敵情視察はどお〜」
とまた他クラスの女子が入ってきた。
「ダメー。円全然口割らない」
「ルビー様の差し金だったか」
入ってきたのは真夜衣と同じクラスで、1年生のとき円と同じクラスだった袴田ルビーと多馬(たま)詩衣。
「お。袴田だ」
葉道が呟く。
「さすがにオレも知ってるわ」
と言う士。
「お。士ー袴田のこと好きなんかぁ〜?」
ニマニマしながら言う葉道。
「いや?気李人と行ったときに接客してくれたのが」
「あぁ〜。そういえば引くほどイケメンだったな」
「羨ましいよな、ハーフ」
と士と葉道が話している間に
「あの金髪の子、アイビルと同じイギリスとのハーフの子だよ」
とアイビルに言う蘭。
「そうなんだ?」
とルビーを見るアイビル。
「袴田ー!」
と葉道がルビーに手を振る。
「おぉ〜!」
と手を振り返すルビー。
「…誰だっけ」
と苦笑いで言うルビーに転ける葉道。
「ほら、去年バンドいいねって言ってくれたじゃん!」
「あぁ!円の!」
うんうん頷く葉道。
「円がお世話になっております」
「それ、出番終わりにも言われたよ」
「あれ?そうだっけか」
と笑う葉道とルビー。
「…。ヤバ」
と万尋がリュックの中を見て呟く。
「どうしたの?」
虹言が聞く。
「…5時間目の資料集家に忘れたかも」
「あぁ、世界史の?」
「そ」
という話を聞いていた真夜衣は教室を出て、しばらくして戻ってきた。
「ほい」
と世界史の資料集を万尋の机の上に置く。
「あ、え、いいんですか?」
「ん?全然いいけど?」
「え。あ、ありがとうございます。お借りします」
「ん。てか、教科書とか持ち帰ってる系なんだ?」
「いやぁ〜、教科書とかノートは置いてるんですけど、資料集とかは持って帰ってて」
「なぜに?」
「いや、いざ全部を持って帰るってときに、案外嵩張る資料集系がなければ、少しは楽なんじゃないかって」
「あぁ〜ね。頭良(あたまよ)」
とクラスも違うし、普段関わることのない真夜衣と万尋が話していると、万尋のことをガバッっと抱いて
「なにっ!?うちの万尋をたぶらかさないでよ!」
と言う円。
「たぶらかしてんねぇわ」
「うちの万尋はギャル好きだから、すぐギャルに懐いちゃうんだから」
「いつのまに私、ギャル好きにされてんの?」
という万尋と
「いや、それはギャル好きなほうにも問題あるだろ」
という真夜衣の言葉が被った。
「気合うね」
「そうですね」
謎に照れる万尋。
「ほらぁ〜!たぶらかされてる!」
と言う円の頭に
「なあぁ〜に嘆き悲しんでるのさ」
とルビーが両腕を乗せ、その腕の上に顎を乗せる。
「まよがうちの万尋をたぶらかすの!」
「まよぉ〜、ダメじゃん」
「ルビー様まで円側に乗る?」
「へへへぇ〜」
「あと」
と言って真夜衣がルビーの胴に手を回し、抱っこするように引き剥がす。
そしてルビーがやったように、円の頭に両腕を乗せ、その腕の上に顎を乗せ
「ここは私の席だから」
と得意気な顔で言う真夜衣。
「だっ、誰の席でもないわ」
と言いつつも嬉しそうな円。
「…ん?」
真夜衣が円の頭を嗅ぐ。
「円、昨日ブリーチした?」
「いや?一昨日かな?」
「それでか。まだ微かにブリーチの臭いするし
あのブリーチ剤についてくるよくわからんトリートメントの匂いもするわ」
と言いながらスーっと離れる真夜衣。
「おい。なんで離れんだよ」
と立ち上がる円。
「いや、私の綺麗な髪がブリーチされそうで。残ってるブリーチ要素で」
と離れる真夜衣。
「ふざけんな。残ってないし」
と近寄る円。そんな光景を見ていた葉道。
「あぁ〜。女子のあーゆーのずっと見てられるよなぁ〜」
「ま、楽しそうではあるわな」
と言う蘭。
「ま、遠空田さんは気まずそうだけど」
「ま、遠空田さんは物静かなタイプだかんなぁ〜。見ろよあそこ。陽キャ臭ハンパねぇ」
「たしかにね」
と男子陣は女子陣を見て話していた。そんな感じでお昼が終わり
詩衣、ルビー、真夜衣は自分のクラスに戻っていって午後の授業が始まった。