1日警察業務をこなした後のチルタイム、駐車場で車の整備をしながら署員皆で談笑していた。
「つぼちゃんパイセンはどこのご飯が1番好きですか?」
「やっぱE5だろ!中でも常連にしか売ってくれねぇシークレットな商品があってな…」
「それ大丈夫か?違法なもんとか入ってない?」
「さぶ郎聞いてたらお腹空いちゃった〜ご飯買ってこよ。」
「今ダイナー開いてるぞ、皆で行くか!アオセンヘリ出してくださいよ!」
「あ、俺も丁度行きたいと思ってたんだ。一緒に良い?」
「じゃあドリーさん手錠すっか。よしレッツゴーだ!」
ワイワイガヤガヤと楽しく話しながらダイナーに着いた。
「いらっしゃいませ、皆さんお揃いで。」
「こんばんはー、すいませんうるさいの連れて来ちゃって。」
「いえいえ賑やかで楽しいですよ。」
「えーと何にしよっかなー…」
あーでもないこーでもないと話しながらメニューを見る。ダイナーは品数が多く、日本食もある為非常に悩ましい。
「あ〜どうしよう決まらない、全部美味しそうだよ〜」
「安保くんそういう時は1回ガムを食べて落ち着くんだ。ガムはタダだぞ。」
「私も食べよー!あ、赤だ!」
「はい俺青ー!」
「俺も赤だ。」
「さぶ郎黄色だ!」
「俺はー…青だ!」
「皆さん本当に仲が良いんですねぇ、いつも街の為にありがとうこざいます。」
誰かが話せばコントが始まり、各々好きな事を喋り出す。ふざけながらもやっと全員が注文し終わり、今井さんとしばし談笑してからヘリに乗り込んだ。
「さぶ郎運転してよ、最近ヘリ頑張ってるんでしょ?」
「え゛っ!?」
「俺が運転してやろうか!?」
「いやつぼ浦はいいや。 」
「つぼ浦君の運転も乗ってみたいけどねwさぶ郎頑張って。」
「さぶちゃん頑張れー!」
「落ちちゃったらごめんなさい…」
練習がてら街を回り、ビルの間を通り抜けて警察署に着いた。
「安保くん流石だったな、ありがとう!」
「つぼ浦ちょい待ち。もっかい乗って?」
「ん?なんだ?皆まだどっか行くってよ!」
「いやごめん、つぼ浦だけね。」
「俺だけ?なんだ?」
2人を乗せて飛んで行くヘリを3人はなんだかんだラブラブだよねと噂しながら見送った。
「どーしたすか?なんかあった?」
「いや別に、ただ2人で空飛びたいなーって思っただけ。散歩しよーぜ。」
「なんだ、重要な話でもあるのかと思った。」
静かな夜の街を見下ろしながら飛び回り、ロスサントスで1番高いビルの屋上に止まった。
「やっぱここいいなー気持ち良い。つぼ浦は来た事あるんだっけ?」
「あー…よく分からんがドムドムに絡まれた時とジョーカーにロケラン撃たれた時だな。」
「碌な思い出無いなw座るか、落ちるなよ。」
双眼鏡を覗きながら警察署はどこだ、あの店はどこだと話していたら急につぼ浦が後ろに体を倒した。つられて青井も寝っ転がる。
「うわ星すげー。キレイだ。手伸ばしたら掴めそう。」
「うわほんと。なんかすごい贅沢してる気分。街も空も俺達だけで2人占めしてるみたいな。」
「アオセン急にロマンチックな事言うなw」
「掴めそうとか言うお前もだろw」
自然と手を繋ぎ、風の音だけを聞きながら吸い込まれそうな夜空を無言でボーッと見続ける。この世界にいるのは2人だけなんじゃないかと錯覚してしまう程の静寂。
「……世界のデカさを感じるぜ…」
「ちょwwなにそれwwwやめてwww」
沈黙を打ち破ったつぼ浦の発言に思わず吹き出した。
「エモい雰囲気台無しだよもうw」
「アオセンが笑うからっすよ。…ふぁ〜ぁ、眠くなってきたな。」
「じゃあそろそろ帰るか、つぼ浦とここ来れて良かったよ。」
「俺もアオセンと来れて良かったす。良い思い出もできた。」
心が洗われたような、満たされたようなフワフワした不思議な感覚に包まれながら帰路に着いた。
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