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「おはよーございます」
オフィスに入る。
「あ!伊織先輩!おはよーございます!」
ルビアがいるのにはもう慣れた。と思いたい伊織。
「あ、尾内先輩もおはよーございます」
「あ、うん。おはよ」
社長にも明観(あみ)にも朝の挨拶を済ませ、軽い朝礼をする。
伊織はいつも通り休憩スペースで、バーにあるような少し高めのイスに腰掛け
バーにあるような丸テーブルに約1日分の鉄分 のむヨーグルトを置き、突っ伏していた。
「ルビアくんはゲームしないの?」
明観(あみ)に聞かれるルビア。
「あぁ〜。スパファミ(大騒乱スパイクファミリーズの略称)とか
トップ オブ レジェンズとか有名どころはやってます」
「お!マジ!?スパファミもトップ オブ レジェンズもやってんの!?
え、一緒にやろーよ!フレ申(フレンド申請)してよ!あ、LIME教えて。アカ名(アカウント名)送るから」
と明観(あみ)とLIMEを交換するルビア。
「あ、じゃあ、私も一応」
と言い、念のため、なにかあるかもしれないからとルビアとLIMEを交換する気恵(きえ)。
そして始業時間の少し前に入り口のドアが開く鈴の音がする。
「あ、フライングお客様かな?」
と明観(あみ)が言うと休憩スペースから入り口に向かう伊織。その後を着いていくルビア。
「なんだお前か」
「おぉ!おはよ!伊織!」
元気な彼、小角決(おかけ) 累愛(るあ)。伊織や気恵(きえ)、明観(あみ)の同僚で同い年。
「伊織先輩…」
と聞きたげなルビア。そのルビアを見るなり
「あぁ!聞いてた新人さん?初めまして!小角決(おかけ) 累愛(るあ)です!」
「あ、もしかして」
「そう。ずっと来てなかった席の主」
「主です!」
「あ、初めまして。新人として入りましたヴァロック ルビア ドゥルドゥナードです。よろしくお願いします」
「ヴァロック…なに?」
9割以上の人が聞き返すであろう。
「あ、ルビアって呼んでもらえれば」
「オッケー。ルビアくんね。よろしくね!あ、LIME教えてよ!なんかのときに」
とスマホを取り出す累愛(るあ)。
「あ、はい」
ルビアもスマホを取り出してLIMEを交換する2人。
「今日はどうよ。伊織も忙しい感じ?」
「まあ。土曜なんて全員そうでしょ」
「たしかにそうか」
「ま、景馬(ケイマ)以外じゃない?」
「たしかにな」
「累愛(るあ)は土日にしか出勤しないよな」
「そんなことないよ〜。お客様獲得のために出勤してます。
ま、ある程度お客様が集まったら出勤しなくなるって感じ?」
「それでよくうちのナンバー1だこと」
「ありがとーございやす」
3人で奥へ行ってオフィスへ入る。
「おぉ!小角決(おかけ)くん!おはよう!」
社長が立ち上がる。
「社長!おはよーございます!」
「小角決(おかけ)おはー」
明観(あみ)が手を振る代わりにスマホを振る。
「おっす。おはよ」
「いつ振りよ」
気恵(きえ)が言う。
「先週振りじゃない?先週の土日も来てたし」
「平日全部来ないってすごいよね。ほんと」
「そんな褒めんなよ〜」
「褒めてない褒めてない」
始業時間になり、次々とお客様が来店する。社長以外の全員が出払う。
伊織とルビアも先日の加藤様を乗せて車で物件へ向かう。
「最初の物件がこちらですね」
鍵を開けて、ドアを押さえる。
「ありがとうございます」
大家さんか管理人さんが用意してくれたスリッパを履いて中へ入る。
「おぉ〜…。なるほど」
「先程駅を通り過ぎましたけど、あそこが最寄り駅となります」
「なるほど。会社に割と近い」
「そうですね。そしてここが駅から徒歩8分とされております」
「徒歩8分。駅近の範囲内ですね」
「そうですね。ギリギリ範囲内です」
「なるほど〜」
と言いながら部屋を練り歩く加藤様。
「ベランダのほうから朝日が昇りますので、陽射しとしてはなかなかいいかと思われます」
「あ、そうなんですね。だから明るいのか」
「そうですね。ちょうど建物と建物の隙間から陽が差し込みますので、そうですね。
朝は「朝が来た」って感じがしますね」
「おぉ〜」
と言いながら収納を見たり、ベランダを見たり、キッチンやお風呂を見たりした。
「というのが本日の1件目でございます」
「なるほど」
「では2件目に向かいますが、大丈夫ですか?」
「はい。お願いします」
車に乗って2件目へ向かった。
「お、近いですね」
「そうですね。今回は同じ駅周辺で探させていただきました」
「あ、そうなんですね。ありがとうございます」
「いえいえ。こちらが先程よりも駅近の物件になっておりまして。徒歩5分となっております」
「近ーいですね」
「そうですね。駅には近いんですが、少し平米数が落ちてしまうのと
駅近の物件でよくあるんですが、周辺の建物のせいで陽のあたりが良くないんですよね」
「あ、そうなんですね。
あ、言われてみれば少しだけ暗いーかな?」
「そうですね。先程の物件が珍しいので、大体これくらいの陽の入りだと思っていただければ」
「そうなんですね」
と言いながら部屋を眺める。
「でもこれくらいの広さでも…全然…。お家賃的には?」
「そうですね。先程の物件が9万5千円で、こちらが9万と6千円ですね」
「あ、そんなに変わらない」
「そ う で す ね。やはり先程の物件は陽射しが大きいですね。そして駅近のボーダーに乗ってるので」
「陽射しって大きいんですね」
「そうですねー。お家賃を決める上で、陽射しは相当要素として大きいです」
「へぇ〜」
「そしてここの物件は駅近のボーダーの5分に乗っているので、基本相場が高くなってますね」
「ま、そうですよね」
その後も少しだけ部屋を眺めて3件目の物件へ移動した。
「こちらの物件は駅から徒歩8分。なので最初の物件と同じですね」
「あ、そうなんですね」
「閉米数としては先程の2件目の物件とほぼ同じです。なのでお家賃が9万円と少しだけ下がりますね」
「おぉ〜」
部屋の収納、ベランダ、お風呂場を見回って
「お時間的にー…4件目も準備させていただいてるんですが、行かれますか?」
「え、あ。もちろん。お願いします」
「かしこまりました」
そして4件目へ移動する。
「こちらが少し珍しい物件となっておりまして。
駅近の範囲内からは外れてしまっているんですが、先程の駅とその隣の駅まで大体同じ徒歩圏内なんですよね」
「お、あぁ〜、へぇ〜」
「広さ的には今までで1番広いですねぇ〜」
「広いですよねぇ〜」
「広さで家賃が変わるわけじゃないんですね」
ルビアが初めて喋った。
「あぁ〜。まあ、もちろん平米数も関係あるけどね。日光が大きいかなぁ〜」
「へぇ〜」
「やっぱり日光ってそんなに大きいんですね」
「そうですねぇ〜。賃貸でもそれなりの影響与えますし
社長曰く、売買の場合、数百万円単位で変わるらしいです」
「「マジですか!?」」
加藤様とルビアが同じ反応をする。
「おぉ〜。マジです」
「へぇ〜」
と言いながら部屋を練り歩く加藤様。
「たしかに、今までと比べると広めでゆったりしてますね」
「そうですね。家具を置いても割とスペースは確保できるかなと思います」
「なるほど〜…」
収納を確認したり、お風呂場を確認したりした。
「一通り確認できたでしょうか?」
「そ う で す ね」
「では戻りまー…すがよろしいですか?」
「そうですね」
車まで戻り、オーライ おおらか不動産まで戻った。次回の打ち合わせをするため、伊織はオフィスへ戻った。
ルビアも席を立ち、紙コップにお茶を入れて加藤様へ出した。
オフィスからノートパソコンを持ってきた伊織は
加藤様がお茶を飲むのを見てからルビアを見て、太ももの横で「OK」マークを作った。
ルビアはそれを見てとびきり嬉しくなった。そして加藤様と今回気に入った物件
そしてこれから内見したい物件、エリアなどを聞いて加藤様が帰っていった。
「お茶ありがと」
「いえいえ!」
どこか得意気で、伊織に褒められたことが嬉しく、口元がニヤけているルビア。
「よし。午後もあるから、ちゃちゃっと昼食べちゃお」
「うっす!」
「社長ールビアと昼行ってきます」
「行ってきます!」
「は〜い」
と伊織とルビアは近くの中華のファミレスへ行った。
「オレラーメン」
「じゃ、自分はー」
「餃子はやめとけよ?」
「え?…あぁ、なるほど。りょーかいっす。じゃあぁ〜…チャーハンで。あ、半ラーメンつけようかな」
「食うな」
「人間界の料理美味くて美味くて」
「しかも日本だしな」
「あぁ〜。悪魔界で勉強しました。日本って世界トップレベルで料理が美味しいらしいですね」
伊織がボタンを押す。
「そうらしいな」
「ご注文お決まりでしょうか」
「ラーメン1つとチャーハン、半ラーメンセットを1つお願いします」
「ラーメンとチャーハン、半ラーメンセットですね。以上でよろしかったでしょうか?」
「はい。お願いします」
「かしこまりました。少々お待ちください」
店員さんが軽く頭を下げて去っていった。店員さんが遠ざかったのを見て、周囲を見て
「てかお前、あんま悪魔とか人間界とか言わないほうがいいだろ」
と言った。
「あぁ。たしかに。全然気にしてなかったです」
「気にしとけ?」
伊織が立ち上がり、おしぼりと水を持って帰ってくる。
「あ、すいません。ありがとうございます」
「いえいえ」
2人、おしぼりで手を拭いて水を飲む。
「ご飯なにが好きなの」
「難しい質問ですねぇ〜…」
「全部?」
「はい。基本的には全部好きですね。あ、でもたこ焼きとか」
「へぇ〜。粉モン好きなの?」
「いや、あの中激アツじゃないですか」
「あぁ。出来立てはそうね」
「あれが悪魔界にいたとき、友達の家で食べた料理に似てて」
「へぇ〜。どんな料理?」
「ま、マグマ地帯で育つー…野菜?みたいなものを使ったもので
やっぱマグマ地帯なんで激アツなんですよ。基本的に」
「熱さのレベルおかしくね?」
「あ。美味しさのレベルはたこ焼きのほうが断然上ですけどね?」
そんなことを話していると
「お待たせいたしました〜。ラーメンとっ。チャーハンと半ラーメンですねぇ〜」
とテーブルに店員さんが置いてくれた。
「ご注文の品、以上でよろしかったでしょうか?」
「はい。ありがとうございます」
「ありがとうございます」
店員さんはニコッっと笑い、透明な筒に紙を丸めて入れて
「ごゆっくりお過ごしください」
と言って去っていった。店員さんは
あの紫髪の人、めっっ…ちゃイケメンだった
とルビアの笑顔を噛み締めていた。
「んじゃ。ちゃっちゃと食べて帰って仕事の続きだ」
「了解です!」
伊織が自分のお箸とルビアのお箸とスプーンを取ってルビアに渡す。
「あ、ありがとうございます」
「ん。んじゃ。いただきます」
「いただきます」
そこから、軽く話しながら、言葉通りちゃっちゃと食べて
「ご馳走様です!」
伊織が会計を済ませ、オーライ おおらか不動産に戻った。戻るや否や無臭の消臭剤をスーツにかける伊織。
「ルビアも」
とルビアにも吹きかける。
「消臭消臭」
「なるほど」
そんなことをやっているとお客様が来て、内見へと繰り出した。
結局土曜日は3人のお客様の内見をして、次回の内見について話し合い、3人とも決まることはなかった。が
「社長ー。本日お2人。お部屋が決定しました!」
と累愛(るあ)が言った。
「おぉ〜。さすが小角決(おかけ)くん。最高潮だね」
「小角決(おかけ)サイコチョー!です」
こんなお調子者だが嫌味がない上に仕事ができる。
「どんな裏技使ってんの?教えて」
と伊織が言う程だった。
「裏技?そんなのあんの?おすえろ」
さすがはゲーマー。「裏技」という単語に即座に反応する明観(あみ)。
「実力ぅ〜」
「くっ…なんてやり込み要素のないゲームなんだ。不動産というゲームは」
「こらこら」
和気藹々と終業作業をし
「あ。そうだ。小角決(おかけ)くんも来たということで、どうでしょう?この後歓迎会でm」
「却下でー」
明観(あみ)が食い気味に言った。
「なんでよー景馬(ケイマ)く〜ん」
「明日も忙しいので」
「1番忙しくない人が言うかね」
気恵(キエ)がニヤッっとしながら言う。
「気恵(キエ)たちのことを思いやってのことでしょーがー。
私はヲタサーの姫なのだよ?いわば女ヒーラー。癒しも与えるけど、その代わりチヤホヤしてほしいのよ」
「こないだひさびさにファンタジア フィナーレやったら、ゴリゴリの特攻隊だったろ」
累愛(るあ)が笑いながら言う。
「あ?そうだっけ?全職コンプしようとしてるからわからん」
「怖いて」
「まあ、そっか。土日は忙しいもんね。じゃあ明日!明日の仕事後、ルビアくんの歓迎会します!決定です!」
「わーお。強行突破」
「ま、いいっすよ!」
「私もまあ…いいかな」
「ま。いいですよ」
「やったー!皆さんよろしくお願いします!」
ルビアが1番嬉しそうだった。
「ということで。皆さん今日もお疲れ様でした!また明日もよろしくね」
「おつかっしたー」
「おつした!」
「おつでーす」
「お疲れ様でした」
「お疲れ様でした!」
社長以外の5人はオーライ おおらか不動産を出た。伊織とルビアはまた一緒に帰り始める。
「ま、いきたいのであればグイグイいくしかないね。命大事に。だとちょっと厳しいね。
ルビアくんいても気にせず入ってくくらい、ガンガン行こうぜ!じゃないと」
という明観(あみ)の言葉を思い出し
「どーん!」
と伊織の背中に体当たりする気恵(キエ)。
「うおっ。なんだよ」
「か弱い女の子1人で帰らせるなよ。送れ?」
「体当たりしてくるやつがか弱い女の子?」
「あと尾内(オウチ)先輩の目つきなら相手が逃げていきますよ」
キッっと鋭い眼光をルビアに向ける気恵(キエ)。
「あっ…悪魔やー!」
「誰が悪魔だ!誰が!」
賑やかに帰る後ろ姿を見て
「ガンガン行こうぜ大作戦ね」
と明観(あみ)はニヤニヤしていた。
「ガンガン行こうぜ?またゲームか」
「ん?いや?なんでもない。てかワスベス予約した?」
「あ、してないわ」
「しとけ?神ゲー決定作品なんだから」
「やる時間あるかな」
「あるだろ。仕事来てないんだから」
「行ってなくても売り上げトップぅ〜」
「ウザすぎる」
そんな会話をしながら明観(あみ)と累愛(るあ)も帰っていった。
「ルビアくんもこっちなんだね」
「尾内(オウチ)先輩もこっちなんですね」
「だよ〜。だから出勤のときはよく一緒になる。ね?」
「ん?あぁ。そうね」
そんな話をしていると気恵(キエ)と別れる道に来た。
「んじゃ。また明日」
「ん!また明日!」
「尾内先輩、お疲れ様でした」
「ルビアくんもお疲れ。また明日ね」
「はい。また明日」
2人は気恵(キエ)と別れた。その後2人は伊織の家まで行き
「いいか?今回は部屋来んなよ?」
とまるでフリのような警告をする。
「あ。はい!聞きたいことがあればLIMEで」
とルビアはスマホを取り出し、横に振る。
「そう。LIMEで。じゃ。また明日」
無駄に警戒しながらルビアと別れる。無駄に警戒しながらエントランスに入り、鍵を差し
ガラス製のスライドドアを開け、無駄に警戒しながらエレベーターに乗り
無駄に警戒しながらエレベーターを降り、無駄に警戒しながら廊下を進み、自分の住む部屋の前に来た。
「前はドア開けたら立ってたからな…」
ドアを開けながらドアの後ろに隠れる。しばらく開ける。声は聞こえない。
ドアから覗くように玄関を見る。ルビアは立っていなかった。
「ま、これが普通なんだけどな」
玄関に入り、明かりをつけて靴を脱ぐ。明かりを消して、手洗いうがいをして、スーツから部屋着に着替える。
リビングに行く。誰もいない。当たり前である。しかし
「おらんのかい」
と言ってしまった。冷蔵庫から缶ビールを1本出し、電子タバコを持ってベランダへ。
「ルビア〜ベランダか?なーんてな」
と言いながらガラス製のスライドドアをスーっと開ける。暗いベランダに灰皿。
サッシの部分に座り、ビールを一口飲む。フローリングの床に缶ビールを置く。
電子タバコの電源を入れながらスマホを取り出す。画面をつける。
ルビア「先輩今呼びました?やっぱいないといないで寂しいっすか?w」
「は?」
つい部屋の中を見回す。しかし、隠れる場所なんてほとんどない。そもそも隠れる意味がない。
伊織「なんで?」
とだけ送った。タバコを吸いながらも返信が気になってしょうがなかった。画面が光る。すぐに目をやった。
ルビア「え?名前呼びましたよね?それが聞こえただけです」
「は?」
どっちにしろ「は?」である。
伊織「わからん。え?ルビア隣じゃないだろうな?」
ルビア「違いますよw単純に先輩が自分の名前呼んでるのが聞こえただけです」
伊織「全然単純じゃない単純じゃない。は?どんだけ耳良いんだよ」
ルビア「悪魔なもんでw」
伊織「あんま文字にも残すなよ」
ルビア「たしかに」
伊織「え。マジでどーゆーこと?」
ルビア「伊織先輩がルビアって呼んだのが聞こえたんです」
伊織「聞いたって。え、誰でも盗聴し放題なの?怖すぎない?その能力。能力ってか聴力か」
ルビア「いや、誰でもってわけじゃないです。自分の名前を呼んだ人に限ります」
伊織「あ。そうなのね。じゃあ、尾内(オウチ)とか景馬(ケイマ)とか
累愛(るあ)とか社長の声も聞けんの?」
ルビア「ま、名前呼んでもらえれば、その後少しくらいなら」
伊織「あ、名前呼ばないとなんだ?」
ルビア「そっすそっす。今呼んでなんか質問してくださいよ」
伊織は少し恥ずかしかったが
「ルビア〜。…えぇ〜…タバコ吸う?」
と夜空に向かって呟いてみた。恥ずかしてすぐビールを飲んだ。
ルビア「吸いますよ」
と返事が来た。
伊織「すごいな。てかタバコ吸うんだ?ま、それもだけど悪魔ってみんなそうなの?」
ルビア「そっすね。基本的にはみんな自分の名前を知ってる人の周波数を耳が覚えて
パッっとその周波数だけに絞れるって感じですかね」
伊織「へぇ〜。すご。怖っ」
ルビア「怖いってwでも似た周波数持ってる人いるんで、一瞬その声に絞れるんすけど、少ししたら
例えば伊織先輩の声の周波数と似てる声の周波数持ってる人の声が入ってきて
ちょっと聴き辛くなるんで名前呼んでその後少しなんですよね」
伊織「へぇ〜。どっちにしろすごいな」
そんな悪魔のすごい能力を聞いて、表情には出さないものの静かに驚いていた。