善弥
「…」
こんにちは皆さん。
今僕は、今日目の前で両親を殺した人達と
買い物へ来ています。
美鶴
「こっちの方が安いですね…」
蝶碁
「なぁなぁ!美鶴!飴玉買っていい??」
美鶴
「あんた昨日も買ってたでしょう?
また一日で食べきったんですか?
今日は駄目です。」
蝶碁
「えー、ケチ」
サッ
↑ 愛斗がこっそり大福を入れた。
善弥
「…」(あ…)
美鶴
「あんた達の健康は私に任されているんです。
蝶碁、分かったら戻して来なさい。
愛斗も、勝手に入れないでください?」(圧)
蝶碁・愛斗
「は、はーい」
善弥
「…」
(普通に気付かれてる…)
僕でも分かる。
これは正しいお母さんだ。
愛斗
「あいつ絶対に第三の目があるぞ
後頭部に」
蝶碁
「馬鹿!音量下げろ!」
美鶴
「…ふふ、何か言いました?」
蝶碁・愛斗
「な、なにも!」
美鶴
「ふふふ…」
愛斗
「…………耳も目と一緒に後頭部に…」
蝶碁
「おい、やめろよ!
想像しちまったじゃねぇか!!」
善弥
「…ふ」
人と買い物に来たのは何時ぶりだろうか。
最後に来た時、あれは確か3歳の時の
誕生日に…父が珍しく上機嫌で
外に出て、飴玉を買ってくれたんだ。
最初は嬉しかったけど、
その時父は酔っていてなにも覚えていなくて
俺に金を盗まれたと勘違いして
いつも通り殴られた。
それから買い物には
恐らくもう、3年近く来ていない。
いつからか
家での食事は全て適当に焼いて食べてた。
火を通せば大体の物は食えると
書物に書いてあったのを読んだことがある。
トカゲ、ヘビ、カエル、イタチ、タヌキ、リス
この辺のものは大体食ってた。
あとはツクシとかタンポポとか、
いろいろ食べていた。
そりゃあ、
飴玉と比べたら美味しくなかったけど、
俺はあの食事が無かったら死んでいた。
美鶴
「奥さん、大根を2個頂けますか?」
奥さん
「はいよ!
美味しいからよく味わって食べな!」
美鶴
「是非そうします。」
この時、美鶴さんはニコリと笑ったが
蝶碁さんを嘲笑っている時より
楽しくなさそうな顔をしていた。
蝶碁
「なぁ、魚買おうぜ!
今日は安いぞ!!」
魚屋
「失礼だなぁ、
でも、最近海で何かが住み着いてな。
あまり安心して食える魚じゃないから
安くなってんだよ。」
蝶碁
「なにかって、なにが?」
魚屋
「…噂じゃ” 人魚が住み着いた”
って話だぜ?」
愛斗
「…人魚?」
美鶴
「詳しく聞いても宜しいですか?」
善弥
「…?」
魚屋の話を聞いて
3人の目の色は変わった。
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