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夜「…森さん?」


夜「おはよう、夜月くん」




森さんはにっこりと微笑む





夜「最っ悪だ…」




そのままベッドに突っ伏す




森「治療してもらって最初からそれは無いよね…?」


夜「”貴方だから”嫌なんですよ、森さん。数年前、私の友人に何をしたかお忘れで?」




あの時の記憶がフラッシュバックする




森「‥あれは_


夜「作戦の為だから尊い犠牲となっただけ?だったら私”だけでも”犠牲に出来た筈ですよね」




…君の云う通り過ぎるな


確かに、あれは夜月くん単体を犠牲にして作戦を完了する事も出来た




夜「だけど、私は使いやすい駒だったから、犠牲にしなかった。太宰も似たようなものですよね」




何時まで経ってもその鋭い眼光は変わらない


その癖は治らないのかい…




森「だが、今回はその太宰くんからの頼みだ」


夜「太宰が?」


森「先輩を失わせない方法はこれしか無い‥とね」




…どーなんだろうか、


友人を殺した人に生かされている気分は。


気持ちいいとは云えない


でも_




夜「…それはどうも」


森「君には一つ借りが出来たね」


夜「うげ…森さんとの借りは一生作りたくなかった…」


森「私の扱い酷くない?」




その時、傷がズキンッ、と響く




夜「ッ…」


森「無理をしない方が良い、傷がついている体に、毒が蝕んでいたからね。まぁ、でも」


”一回あの薬を投与されている君だからこそ”


「免疫力がついてて助かったよ」


夜「そうでしたね…」




以前、マフィアの時に一回あの薬を打たれた事はある


あの時も今回と同様、操られる事は無かったが。


いかんせん毒が強すぎた。


あの時についた免疫力なんだろう。




森「今はひたすら寝なさい。それしか方法は無い」




視界が暗くなると、不思議とすぐ寝れた




















森「…本当に、君の体は不思議な処だらけだな」




そのレントゲンには首と手の甲の骨が写っていなかった




森「…君は」




”貴方が先代を殺したって云う新首領?”


”だいぶ度胸あるね〜”




あの時は気配が無かった


いや、気配が無いと云うよりかは_




森「いや、やめよう」




あれこれ考えるだけでキリが無い


探偵社には報告しない方が良いだろう


じゃなかったら、包帯で隠している意味は無い














ガチャ、と武装探偵社の扉が開けられる




夜「おはよーございま_




その瞬間、ボフッ、という効果音が鳴る




鏡「良かった…!」


太「先輩‥!?いつの間に…」


国「…もう退院したのか?」




あれから二週間も経ってりゃあ治るだろ…




国「体力化け物だな」


夜「それは褒められる気がしてないけど良いのかい?」




向こうから与謝野さんがやってくる




与「残念だねぇ…折角妾が解体してやろうと思ったのに…」


夜「遠慮しときますよ」




てか、荷物くっそ重い…


森さんは何を持って帰れと…
















森「首と手の甲に骨が無い。どういう事だい?」




少し雰囲気が変わる




夜「説明出来かねますね」




その顔は笑っているが、目は笑っていない




森「…まぁ、隠したいのはわかったから深追いはしないが…心配だからこれ、飲みなさい」




そう言って出されたのは骨を増やす為の薬




夜「…これで増やせと?」


森「最低限の処はね」


















夜「とか、貰ったけど…意味、無いんだよな…」




ま、とりあえずこの日常に戻れた事が嬉しいな




国「太宰!早く仕事をしろ!」


太「えぇ〜面倒くさいよ〜」




ま、彼ららしいや。














同時刻_ポートマフィア




中「テメェか…あの人に手を出したって云う奴は」


依「ほんの!!出来心だっただけ!!」




そう云いながら暴れる元依頼人がいた




森「そもそも手を出そうとした時点で馬鹿だとわかるね」


中「こいつはどうしますか?」


森「彼女と同じ拷問を食らって_死なせるだけで良い」


依「嫌だっ‥!!」




その監獄内では、女の悲鳴が響いていた












夜「…なーんか凄い嫌な予感したな…ま、いっか」





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