夜になると霊の赤い足跡ができるんだって。
で、その赤い足跡をたどると、昔、屋上から落ちた生徒の霊がいるらしいよ。
そんな噂を聞いて僕らはやってきた。
肝試しに!
メンバーは3人、僕と美子≪みこ≫と駿≪しゅん≫だ。
「なんて言って来たはいいけどさぁ、なかったよな」駿が残念そうに言う。
「まぁ、噂なんてそんなもんだって」
「なんか残念ね。早く帰ろ」
美子はつまらなさそうだ。
「駿、帰るよ」
「……」
返事がない。
「駿?」
僕らは後ろにいる駿の方を振り返った。
駿はいなかった。
かわりに赤い足跡が……。