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翌日。
チェックインのピークを終えたあと、華は空いた時間に再び書類整理を任されていた。
昨日の失敗を繰り返さないよう、一枚一枚を丁寧に確認していく。
「……間違いなし」
小さくつぶやきながら揃えた書類を、律に差し出す。
「確認お願いします」
律は黙って受け取り、視線を走らせた。
数秒後、軽く顎を引く。
「――正しいですね。よくできました」
その一言に、華の胸が大きく跳ねた。
思わず「ありがとうございます!」と声が弾む。
律は特別な意味を込めたつもりはなかった。
だが、華にとっては初めて“はっきりと褒められた瞬間”だった。