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「わかった!!急ぐぞ!!」僕は《アステリア》を握りしめ、崩れかけた岩場を全力で駆け出した。
背後ではヴォイドドラゴンが暴れ狂っている。
ギャアアアアアアアッ!!!
咆哮だけで空気が震え、洞窟の天井が崩落する。
「うわっ!?」
落下してきた岩を滑り込みながら回避。
ノヴァのホログラムが横に並走し、青い矢印を表示する。
「左です!」
「この先に地下廃坑があります!」
「地下ってまだ下があるのかよぉ!?」
だが進むしかない。
途中、黒曜石スケルトンの残骸が転がっていた。
壊れた遺跡。
発光するスカルク。
まるでこの地下全体が、巨大な戦場の跡みたいだった。
その時。
ズドォン!!
突然、前方の壁が内側から吹き飛ぶ。
「なっ!?」
瓦礫の中から現れたのは――巨大な蜘蛛。
いや、蜘蛛なんて可愛いものじゃない。
像のようなサイズの脚。
全身を覆うスカルク。
腹部には無数の赤い眼。
ノヴァが即座に解析する。
「古代変異種《アビススパイダー》!」
蜘蛛が口を開く。
ドバァッ!!
紫色の糸が大量に吐き出された。
「うわぁぁっ!!」
咄嗟に横へ飛ぶ。
糸が地面へ付着した瞬間――
ジュウウウウ!!
深層岩が溶けた。
「酸まで吐くのかよ!?」
アビススパイダーが脚を振り上げる。
巨大な影が落ちる。
避けられない――!
その瞬間、《アステリア》が再び光った。
頭の中へ、直接感覚が流れ込む。
“斬れ”。
「……っ!」
僕は反射的に剣を振り抜いた。
ギィィィン!!
青白い光刃が放たれる。
ズバァァァッ!!
蜘蛛の脚が一本、真っ二つに切断された。
紫色の液体が噴き出す。
アビススパイダーが絶叫した。
「……切れた?」
《アステリア》が低く脈動する。
まるで、「戦え」と言っているみたいに。
不明ちゃん。