そして、どんなに途切れそうになったとしても、その日の内、朝には仲直りできていたのだ。泰史は美智子におしおきを受ける度に、好きになった。馬鹿な泰史は何度も同じ過ちを繰り返すのだった。優しい美智子の言葉が胸に残っている。ただ一緒にいるだけでよかった。泰史は薬がないことに不安だった。自分の気持ちを表現できる時だけいきいきとしていた。美智子はどんな泰史も受け入れてくれた。泰史は他人に愛されるということをしらず、相手の気持ちを考えることが出来ずにいた。お揃いが好きな妻、美智子によりなんでもお揃いにした。共同作業も全てが泰史に愛を教えていた。泰史はいつも美智子のことで頭がいっぱいだった。美智子も同じだった。仕事が手につかなくなるくらいにだ。二人でいる時は幸せそのもの