あれから数時間が経つ。親には言ってない。あまり良いアイデアとは思わない。
ピンポーン
誰かきた。どうせ同級生だ。でも家教えたか?もしかして先輩が教えた?誰だろう。
母「どなたですか?」
??「だいき君います?」
え?女の声。誰だ?聞き覚えのない声だけど、行ってみるか。
母「知ってる人?」
僕「・・・誰?」
明らかに知ってる人ではない。背が高い。170くらいはあるぞ。それに服装が派手すぎるし、色気がすごい。
??「あ、いたいた!ちょっと来てくれる?」
僕「いや、誰ですか?てかなんで僕の住んでいるところを知っているのですか?」
ズンッ
??「おっと、すごい怒ってるね〜。うちらでもそれ使う人、少ないけどいるで。」
何を言っているんだ?確かに怒ってるけど。
母「だ、大器、目どうしたの?」
僕「え?」
??「ほら、これ使って自分の目を見てみ。ちなみにうちがメイクで使う手鏡!」
変な女性が差し出した手鏡を取った。てか近くで見たけどネイルも派手やな…
ネコ「ハ テ゛ナ゛ヒ ト」
母「何それ!」
手鏡を使って自分の顔を見てみたけど、簡単に見えたものを説明する。
頭の上にはネコがおり、自分の目はまるでは虫類のようで、黒目以外は赤色。想像しにくいか。え〜っと猫を思い浮かんで、んで黒目以外が赤色。語彙力なくてごめんね。
母「うちの子供に何したの!」
??「私は何もしてない。」
僕「ネコ。」
ネコ「ン゛?」
僕「いや、やっぱなんでもない」
すべてを母に説明した後、母はあることを思い出した。(変な女性の名前は能村 咲(のむら さき))
母「そういえば、ちょっと前、ニュースで報道されてた、日本海が黒くなったて。あなたは知ってるの?」
咲「うん。うちらのところはそれが何か調べてるところ。」
僕「うちら?お前以外にも変な奴おるんか…。」
咲「は?なんか言った?」
僕「何でもねえ。」
母「でも、何で大器がそれに関係してるの?」
咲「それはうちも知らない。突然ここに行けとさ。」
ネコ「ウ゛〜」
突然ネコが唸り声を出した。確か威嚇をした時に出す声のはず。
咲「へ〜。君のその変なもんは、危険を察知するんだね〜。結構役立つか。」
何を言っているのかはさっぱりだが、何か近くにいるのは本当だ。こちらには来てないけど、いるのはわかる。
外に出てみたけど、見えない。感じるのは感じる。
咲「ちょっと来て。」
僕「イタッ!」
まるでゴリラ並みの握力だ。俺の腕がコンクリート並みの硬さを持ってるとでも?そのまま屋根に連れて行かれた。でもここは近所さんの敷地やし大丈夫?不法侵入にならん?
咲「いいか、今から言うことをよーく聞いて。あなたはまだ自分の力に慣れていない。だから、あれを君1人で倒すの。わかった?」
僕「わかった…。」
咲「後ネコ、だいき君をしっかり守るんやで」
ほほからネコが出てきた。ネコの思ってることが少しわかってきた。僕と同じだ。
ネコ「シ ン゛シ゛レ ナ イ゛」
わかるよ。僕も同じだ。
僕「行くぞネコ。」
ネコ「ウ゛ン゛。」
一旦道路に降りた後、『何か』がいるであろう場所に向かって走った。飛べることができるのは知ってるけど、あの後吐いてしまったので走ることにした。
咲「あれ?飛ばないん??」
そらそんな顔なるよ。でも走る方がある意味楽だ。いざ走ってみるとネコを見つけた橋についた。でも何かおかしい。ちょうどネコを拾った場所から何かを感じる。偶然ではないか。
咲「どうしたの?すぐ目の前におるけど?」
僕「え?」
近づいて触ろうかと思ったけど変だ、触った感覚がない。ちょうどいるのは感じるが。なぜだ?
咲「あ、わかった。一回ネコをうまく使えば?」
は?
ネコをうまく使う?どう言うことだ?
咲「ほら、さっきうちに威嚇した時、ネコは頭の方にいた。つまりネコの体のうち100パーセントが頭にあったてわけ。それを均等に身体中にやれば、うまく使えるんじゃない?」
さて、僕にはあまり分からなかったが、均等に分けると言うことだな。
僕「試すか。」
僕の思ってることは全てネコも知ってる。多分うまくいく。
頭に10パーセントだけ残し、右腕、左腕、右脚、左脚、胴体に18パーセントぐらいにしてみた。前よりは体が軽く感じるけど、他にも変わったものは感じない。
僕「何も変わらないけど。」
咲「そう?うまくいくと思ったけどな〜。」
ガサッ
僕・咲「なんだ?!」
何かと思いきや、草むらからうさぎが出てきた。可愛いな〜。
うさぎ「?」
首を傾げてる。可愛いとしか出てこない。
咲「なんでここにうさぎが?」
ん?言われてみれば確かだ。威嚇をしてみるか。
ズンッ
うさぎ「・・・」
何も変わらない。向こうからも攻撃してこない。野うさぎか?
咲「ここから離れよう。嫌な予感がする。」
僕「うっん。」
視界が変だ。どんどん暗くなってく。前が見えない。
僕「咲さん、僕前が見えなくなりました。」
咲「は?だいき今はふざけてる場合じゃないの!」
ビシッ!
なに!?鞭の音?咲さんは鞭を使うのか。風は感じ始めたけど。
グッシャ
なんだ?今度は何が起こった?聞いてみるか。
僕「何が起こりました?」
??「何を言っている。ふざけるのも終わりにしてくれ。」
咲「目が見えなくなったらしいですよ。」
??「なるほど。なら、君の能力を使ってみたらどうだ?私はアドバイスを一個もしませんので、頑張ってください。」
ああ、だんだん掴めてきた。実は頭にある10パーセントを片目に5パーセントだけ送ってみたのさ。そしたら赤いモヤが2つ見え始めた。その後もう片方にもしてみたけど、今度は青いモヤがいっぱい。
僕「少しは見えるようになりましたけど。今のところ2つの赤いモヤと、たくさんの青いモヤが見えます。」
咲「2つの赤いモヤ?」
??「青いモヤではなにが見える?」
僕「え〜っと。」
少しずつはっきりしてきた。
僕「青いモヤは形だ。周りの物の形が青く見えてきた。空とかは黒いけど。」
??「赤いモヤは?」
僕「人の魂?」
??「そう言うことだな。咲、そいつの目を治してあげろ。」
咲「了解!」
少しずつ視界が復活してきた。って、咲さんの顔近い。
咲「任務完了!」
僕「うさぎが敵?」
咲・??「まだ理解してないのか。」
がたいのでかい人は「マコト」と言うらしい。正式名称は流石に教えてくれなかった。信頼してないかららしい。