TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

『残りの0.1歩だけ___。』

一覧ページ

「『残りの0.1歩だけ___。』」のメインビジュアル

『残りの0.1歩だけ___。』

25 - 第11話 敬語

♥

310

2025年04月01日

シェアするシェアする
報告する

tg視点




カフェからの帰り道

オレンジ色の夕日が俺たちの影を長く伸ばしていた。

デートの余韻が残る中、先輩と並んで歩くこの時間が、なんだか名残惜しく感じる。

pr 今日は楽しかったなぁ

先輩がふっと笑いながら言う。

tg はい、っ

pr ちぐ、まだ緊張しとるん?

tg べ、別に緊張とかしてません……!

pr へぇ? ほんなら、なんでそんな顔赤いん?

tg ~~っ!!

いちいち突っ込まれるのが恥ずかしくて、俺はぷいっと横を向いた。

そんな俺を見て、先輩はまた楽しそうに笑う。

pr ……なぁ、ちぐ

tg はいっ

pr そろそろ敬語、やめへん?

tg ……え?

急にそんなことを言われて、俺は思わず立ち止まる。

pr だって、もう俺ら恋人やろ?

tg それは……そう、ですけど……

pr ずっと敬語やと、なんか距離感じるんよなぁ

先輩は軽く首を傾げて、俺を覗き込んできた。

pr 俺はもっと、ちぐと近づきたいんやけど

tg ~~っ!!

心臓が跳ねる。

敬語をやめるなんて、考えたこともなかった。先輩は先輩で、俺にとってはずっと憧れの人で……

でも、もう「先輩後輩」じゃなくて、「恋人」なんだ。

tg ……でも、急には……

pr 無理せんでええよ

先輩はふっと笑って、俺の頭をぽんぽんと優しく撫でる。

pr それと、もうひとつお願いあんねんけどー

tg なんですか?

pr 俺のこと、あだ名って呼んでくれへん?

tg ……え?

思わず聞き返してしまう。

pr 俺、ちぐに名前で呼ばれたいねん。いつも『先輩』ばっかやん?

tg そ、それは……でも……

pr いやなん?

先輩がじっと俺を見つめてくる。その視線に、俺はつい視線を泳がせた。

tg ……いやじゃ、ないです……

pr ほんなら決まりやな!

先輩が俺の頭をくしゃっと撫でる。

pr 試しに言うてみ?

tg ……え、今、ですか?//

pr せやで

tg ~~~っ

恥ずかしくて、なかなか言葉が出てこない。

でも、先輩は期待した目で俺を見つめてくる。

tg ぷ、ぷりちゃん……

pr っ!!

先輩の目がぱっと輝いて、めちゃくちゃ嬉しそうな顔になる。

pr もっかい言って!

tg え、無理です!!!

pr なんでや!?

tg 恥ずかしいんです!!

俺は顔を真っ赤にして先輩から逃げるように歩き出す。

でも、その背中に先輩の優しい声が届いた。

pr ありがとな、ちぐ

tg うん、っ//

嬉しそうな声に、俺の心臓はさらにうるさく跳ねる。

――しばらく、まともに顔が見られそうにない。






最後だけ、tgちゃんは「はい」って言わずに「うん」って言ってるの!敬語をちょっとずつ無くすためにね!


♡➡︎➡︎200

loading

この作品はいかがでしたか?

310

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚