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「もも!」
振り返ると走って追いかけてきてくれた来都くんがいた。
「もも、仕事がんばってね。僕もこれから収録行かなきゃなんだ。」
家、こっち方面なのかな…涙目を拭いて、ゆっくり歩いた。
「今日の収録は、またもものこと話していい?僕の友達救ってくれたって話!」
すごい。また私のこと話してくれるんだ…ファンもたくさんいるし、きっとまた私のことだろうって気づかないはず。喜んでうなずいた。
「僕ね、家族も僕もすごいサッパリした人間なんだ。だからここまで誰かにありがとうって感じることも少なくて…」
来都くんが誰に対してもサッパリしているとはよく感じていたけど、だからこそ今のこの時間がとてつもなく幸せだった。
「ありがとう…」
「”ありがとう”って気持ちも、ももが色々気づかせてくれたってことなんだよね!」
その時の来都くんの顔が、見たこともないぐらい美しく、儚く、ただただ尊かった。