テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ノベル版でエロシーンをかく能力のない自分が憎いです。(真顔)
風呂上がりの熱を帯びた部屋で、太宰は中也の膝の間にすっぽりと収まっていた。 中也は大きなタオルで、太宰の濡れた髪を丁寧に、けれど少しだけ強引な手つきで拭いている。
「ねぇ、ちゅうや。さっきのおゆ、あつかったね」
太宰はふにゃりと笑って、中也の胸板に頭を預けた。 白く細い手足、痛々しいリスカ跡が残る手首。そのすべてを中也に委ね、自分はただ「愛されるだけの子供」であればいい。中也は自分を必要としているし、自分も中也がいないと生きていけない。その共依存のぬくもりは、何物にも代えがたいはずだった。
けれど。
「……なぁ、太宰。手前、さっきの石鹸の匂い、気に入ったか?」
中也が、太宰の細い首筋に唇を押し当てるようにして囁いた。 その腕が、太宰の細い胴体を、まるで壊れないように、けれど同時に「絶対に逃がさない」という確固たる意志を持って、みしりと音を立てるほど強く抱きしめる。
「……ちゅうや? ちょっと、くるしい、かも」
太宰は小さく声を漏らした。 これまでは「構ってもらえている」という安心感で塗りつぶされていたけれど、今の抱擁には、お世話の範疇を超えた、どこか冷徹な「所有権の主張」が混じっている気がした。
ふと視線を落とすと、中也が用意した新しいパジャマが目に入る。 それは、以前まで太宰が着ていたものとは全く違う、中也の好みが反映された、どこか首輪を連想させるようなデザインの襟がついたものだった。
「いいんだよ、苦しくても。……俺の腕の中にいる間は、死んでも離さねぇからな。手前はここで、俺だけ見てりゃいいんだ」
中也の瞳が、至近距離で太宰を捉える。 その瞳の奥にあるのは、純粋な保護欲だけではない。 太宰が知っている「相棒の中也」よりもずっと深く、暗く、底の見えない『何か』。
(……あれ?)
太宰の背筋を、一瞬だけ、冷たい何かが通り抜けた。 自分は記憶があることを利用して、中也を自分の手のひらで転がしているつもりだった。可哀想な子供を演じて、彼を依存させているつもりだった。
でも、本当は。 この檻を作ったのは、自分ではなくて中也なんじゃないか? 自分が望んでここに留まっているのではなく、最初から中也に選べる道をすべて塞がれていたのだとしたら。
「どうした、太宰。……怖いのか?」
中也が、太宰の小さな耳朶を甘く噛む。 その行為に、太宰は反射的に「ひっ」と短い吐息を漏らした。怖い。けれど、それ以上に、その支配的な力に抗えない自分に、歪な昂ぶりを感じてしまう。
「……ううん。ちゅうやが、いてくれるなら……こわくない、よ」
太宰は再び、中也の胸に顔を埋めた。 一瞬感じた違和感を、「中也が自分を愛してくれている証拠だ」と自分に言い聞かせて、心の奥底に押し込んで。
中也の腕の力は、緩むどころか、さらに一段と強まった。
コメント
3件

ふぉぉぉぉぉ⤴自分に言い聞かせてるの可愛すぎ!!!!