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3話























一緒に住み始めて3日。



彰人くんが鬱期間に入った。

とりあえず今までをまとめると…


使った物を片付けない、ご飯を食べない、食べ残しを片付けない、お風呂に入らない、言うことを聞いてくれない。など、確かに言っていた通りだ。



☕「彰人くん、1つづつでいいから片付けないか?」


🥞「…うるさい、言っただろ、片付け出来ないって…」


☕「1つでいい。脱ぎっぱなしの服を洗濯機へ持っていこう。隣に居るから。」


🥞「めんどくさいなぁ、…お前がやればいいじゃん、」


☕「…そうだな。次からは一緒にできるように頑張ろう。」



悪化させるのは良くないので今回は俺が片付けることにした。






















🥞「…カミソリ、…ねぇの?」


☕「カミソリ?何に使うんだ?」


🥞「…ねぇの?」


☕「…!」


☕「すまないがこの家には無いな。」


🥞「…使えな、…カッターは?」


☕「あるが…何に使うか聞きたい。」


🥞「…切る。」


☕「何を?」


🥞「うぜぇな、早く貸せよ、」


☕「…わかった。」



彰人くんのお母様からはあまり切る時は深くないし量も多い方では無いから切り終わってそうだったら手当をして欲しいと言われた。

お母様からは止めると怒ると伝えられたから素直に様子見で渡した。





スー…


🥞「……っ、…」


☕「…」


痛々しいなと思いながら見ていると腕から血が流れ落ちる。


🥞「…はっ、…っ、…ぁ、」


☕「…無理しないでくれ、気持ちが落ち着かないか?」


🥞「…とうや…くん、…」


☕「ん?どうした?」


🥞「…迷惑ばっかりで、…ごめん、」


☕「迷惑じゃないぞ。」


🥞「…片付け出来なくて…ごめんなさい、」


🥞「俺ダメダメなんだよ、…とうやくんの知ってる俺じゃないっ、…」


🥞「冬弥くんに会う前は必ず薬飲んで気持ち落ち着かせてただけだし猫かぶってたし、…冬弥くんの思ってる「彰人くん」じゃない。」


☕「彰人くんにとってはそうかもしれないけどそういうところを含めて彰人くんが好きだ。苦しくても俺に尽くしてくれる所、そんな所が好きなんだ。迷惑だなんてかけてもらった方が嬉しい。わかって欲しい。」


🥞「…、」


☕「ほら、腕の手当をしよう。見せてくれるか?」


🥞「いい、…そんなのしなくて、…」


☕「手当をしないと菌が入ってしまう。させてくれないか?」


🥞 「汚いから、…自分でする、。跡は見ていいけど切ったすぐの跡は見られたくない、」


☕「そうか。わかった。困ったことがあれば俺に手伝わせてくれ。」


🥞「…うん、」




そしてフラフラと立ち上がってトイレの方向に向かって歩いていった。


トイレに行きたいのかと思っていたがトイレから声が聞こえた。














扉の前


🥞「っ…ぇ、ぅっ…うっ…はぁっ、…んぅっ…んぇっ、…グスッ…泣」


🥞「う”ぅっ…ズビッ…グスッ…んぇ”っ…んっ、…泣」



その声は泣いているとわかってなんと声をかけようか迷った。


扉の鍵は開いているから話をしようと思えば出来る。

けど彰人くんがどれだけ今苦しいかは分からない。鬱病という物の理解はあるけど気持ちはどんなものか分からない。分かりたいに決まっているが難しいものである。


ただ、何か慰める言葉は言えないけど俺は彰人くんを抱きしめてやりたいと思った。



コンコン…


☕「彰人くん、開けるぞ。」


🥞「んぇっ、…なぁに、…」


ガチャ…


☕「彰人くん…」


🥞「見ないで、…今はやっ…」


ぎゅっ…


☕「1人で無理する必要は無い。俺を頼って欲しい。慰めてやる事も落ち着かせることもどうしたらいいか分からないがこうやって落ち着かない時とか不安になったら抱きしめよう。嫌だったら言って欲しい。」


🥞「…死んだ方が、…楽かな、…」


☕「…俺と一緒にいてくれ。」


🥞「普通になれたら…いいのに、…学校も、…人混みも友達も全部人並みに出来ればなんでもいいから、…少しでいいから普通の人になれればいいのに、」


☕「彰人くんは彰人くんのままでいい。後、普通な人なんて居ない。」


🥞「…そっか、…」


☕「苦しいか?無理そうか?」


🥞「今日は…むり、」


☕「分かった。少し強い薬を使う。副作用が強いから寝ようか。」


🥞「…まだ、ぎゅって、してくれる、?」


☕「あぁ、ずっとしてる。」


🥞「…俺のことひとりにしないで、」


☕「もちろん。」












薬を飲ませたあとベットに寝かせて隣で優しく小さな声で彰人くんが好きな歌を歌って薬の副作用で何とか寝かせることが出来た。


彰人くんのお母様から聞いた事によると鬱の後は必ず躁が現れて気分が良くなるらしいからなるべく躁の時は甘えさせてあげたり自由にさせてストレスを与えない方がいいと仰っていたからとりあえず起きたら彰人くんがどうなっているか…。


気持ちよさそうに寝る彰人くんの顔はとても美しかった。

























🥞「……ん、、…ぅ、」


🥞「…とーやくん、、」


いない、?冬弥くんどこ行ったの?

リビングかな?


















リビング


ガチャ……


🥞「…とーやくん、?」


☕「彰人くん。起きたのか。体調大丈夫か?」


🥞「ふふ、うん。」


☕「隣座るか?」


🥞「上に座る。」


☕「いいぞ。おいで。」


🥞「ふふっ、やったぁ。」


☕「(躁とは…こんな感じか…)」


🥞「冬弥くん大好き。ずっとずっと大好き。」


☕「俺も、彰人くんの事大好きだ。」


🥞「歌うたって!俺の好きな曲!」


☕「いいぞ。」



☕「〜〜〜〜♪︎〜〜♪︎〜〜〜〜♪︎」


☕「〜〜〜♪︎〜〜〜♪︎♪︎〜」


🥞「(…かっこいい、すごい、…)」


☕「…どうだった、?」


🥞「かっこいい!ライブの冬弥くんだ!」


☕「ふふ、ありがとう。彰人くんは可愛いぞ。」


🥞「へへ、冬弥くんの方がかっこいい!冬弥くんのCDいつも買うと早く届かないかなってドキドキしてもっと好きになる!届いて聞いてみたらもっともっと好きになるの!」


☕「ふふ、そう言って貰えてとても嬉しい。」


🥞「冬弥くんが居てくれてよかった。アイドルになってくれてありがとう。ずっとずっとこれからも迷惑ばっかりかけるけど、よろしくね。」


☕「あぁ、もちろん。俺も彰人くんに沢山つくせるように頑張るな。」






躁の彰人くんはとても自分の事を褒めてくれて嬉しかった。

鬱の時とは正反対に明るい言葉を放つ彰人くんはとても笑顔だった。

















数日後……



☕「彰人くん、ごはんだぞ。」


🥞「いらない。」


☕「少しでもいい。食べよう?」


🥞「いい。食べない。」


☕「寒いだろう?食べたら温まるぞ。一緒に食べないか?」


🥞「…少しなら、」


ただの気まぐれ。

いつもなら嫌でも断るのになんだか今日は素直に受け入れることが出来た。

たまには食べてみるのもいいかもな。













☕「彰人くん、物が出しっぱなしだ。片付けよう?」


🥞「……ん、やる。」


☕「!」


☕「本当か!一緒にやろう。」


















☕「お風呂に入ろう。今日は入浴剤が変わったから疲れが取れるぞ。」


🥞「…入る。」


☕「よし、じゃあタオルと着替えを持っていこう!」


🥞「うん。」














鬱なのに、最近は気持ちが軽くて冬弥くんの言ったことを守れるようになってきた。

嫌いなご飯の時間も面倒な風呂も苦手な片付けも言ってからじゃないとできないけどそれでも最近はすんなりやれるようになった。


“鬱が治ってきてる…?”












END




冬弥くんと過ごしていく中、鬱が治ってきてる彰人くんですが次の話ではどんな彰人くんと冬弥くんが見れるのでしょうか…?


続き頑張って書くので是非コメントといいねお願いします(* ᴗ͈ˬᴗ͈)”



おつたに!


この作品はいかがでしたか?

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コメント

2

ユーザー

いや 、 彰人可愛すぎて僕泣いちゃう 、 😭 ヤバすぎる 、 鬱の全否定の感じも大好物で大好きだけど甘えたさんな彰人もいいなぁ 、 😍 いやもう 、 最後まで楽しみにしてるね !! 👍

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