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_土を踏む音
それが5人分鳴ると、土埃が一斉に空へ舞う。
最前線にいる男は、しばらく歩くと、大きい空洞の前で足を止めた。
後ろの方の探検家がヒソヒソと話しているが、彼はしばらく足を止めると、おしゃべりを静止するように話した。
「…あの洞窟に入ろう。」
彼は被っていたヘルメットのライトを付けると、洞窟の目の前に仁王立ちし、腕を組む。
「洞窟ですか〜、なんだか久しぶりかも?あはは!」
それに続くように2番目にいる仲間も笑い、楽しさに胸を踊らせる。
「気をつけて、結構広そうだから、”メテヲ”にしっかり着いてきて。」
「了解でーす!」
「了解。」
メテヲ_そう名乗る彼は、先頭で、どこまでも続く暗い洞窟へと入っていった。
しばらく進むと、深い穴を見つける。
生身では探検用の装備を着ていても耐えられないだろう_
「…ロープ出しまーす!」
仲間はリュックを付近で下ろし、すぐにロープを取り出す。
「じゃ、メテヲが行くから、しっかり固定して。」
「了解」
唯一女である探検家が金具でロープを固定し、念の為と全員でロープを踏んだ。
メテヲはロープを掴むと、ふう、と息を吐く。
深呼吸ののち、メテヲはその足を前に進めて、
飛び込んだ_
「…ほっ!!!」
落ちていく。
ロープにかかる重力がどんどん強くなる。
だが、強くなった重力は3分ほどで弱くなり、元に戻っていく。
「お〜い!!まだ道がある!行けるよ!」
メテヲからの声が、反響して届く。
「金具、もう1つ付けます。 」
「りょうか〜い。」
そうやって、4人は更なる奥地へと降りていく。
全員が合流し、ライトはいっそう強くなる。
「…何もないですね〜。」
一本道だ。
これといった掘り出し物もない、そんな道。
「おおっ、とと。」
2番目につく、能天気そうな探検家が躓く。
「なにしてんのさ…気をつけてよ?」
「はーい、スイマセーン。」
そんなやり取りに、少しの笑い声が響く。
メテヲはふぅ、とまた一息つく。
少しだけ明るい空間が、この先にあるのだ。
「…この先に何かありそうだから、みんな気をつけて!」
そう言ってメテヲが、広い空間に足を踏み出し、思いっきり中央に向けて駆けた。
「あっ、ちょっと!」
無精髭を整えた、4番目につく探検家がメテヲに向けて叫ぶ
全員が駆け出す。
その瞬間だった_
何かが、軋む音。
「いった…!!?な、なんだ!?」
崩れ、落ちて、当たった岩の欠片が、5番目につく最年少である探検家の頬を掠めた。
「…!皆、落石だ!!」
メテヲはそう叫び、傷を負った探検家の元へ駆け寄ると、 庇うように腕で頭を覆い隠す
「…まずい…」
パラパラと落ちる岩の欠片が装備に傷をつける。
次第に欠片の量は増え、メテヲはしばらく留まった後、ゴオォと洞窟に音が響いた瞬間、手を取って思いっきり走り出す。
無我夢中で走り、他の探検家とは完全に分断される。
「大丈夫!?」
メテヲは探検家を案ずる。
それが響き渡ったのか、全員が”大丈夫だ”と答えた。
#イラスト
るめ
1,930
#終末世界
シノーペ🪐🌠💜
2,311
29
「…”能力”は…」
そう呟くメテヲを、最年少の探検家は静止する。
「今使うのはあまりにも危険です…!」
「メテヲさんがここで倒れたら、僕は…」
そう不安そうにする探検家をメテヲが笑って止めた。
「ごめんごめん、しないしない。」
「今はちょっと危険かもね。」
「そうですよ!!全く…」
ワタワタする探検家を見守ったのち、メテヲは一息つく。
「…じゃあ、しばらくは別行動しようか!」
メテヲの声が洞窟に響く。
「どこかで合流できそうだったら合流!OK?」
「了解!」
探検家全員がメテヲの提案を呑むと、メテヲ側にある小さな通路を通り、2人は奥に入っていった。
無精髭の探検家はため息をつく。
「はぁ…」
女の探検家はそれにつられる。
「…”デアモント”が先導する。」
無精髭の探検家はそう改めて名乗り、呑気な探検家と女の探検家を先導しようと、前に出た。
狭い道を通り、探索を続ける。
デアモントは呟く
「…はぁ、にしてもアイツは本当やべぇ奴だよ…」
「本当に。」
女の探検家はため息をついて賛同し、呑気な探索者は首を傾げる。
「そうっすか〜?」
「メテヲさん、確かに人騒がせだし凸の天才っすけどね〜。」
「…まぁ、いいとこでもあんだけどさぁ、はぁ…。」
「あの人リカバリーは上手いですし…。」
「…でも、私たちなんだかんだそんなメテヲさんに助けられてばっかりですよ。」
「…だからこそ憎めない、すごい人です。」
「え〜??それもっと伝えればいいじゃ〜ん。」
呑気な探検家は煽り気味にそういうが、すぐに
「お前が1番伝えてないだろ」
と同時に返される。
「え〜???そんなことないっすよ〜!!」
呑気な探検家がデアモントの肩をブンブンと揺らす。
「あー酔う酔う、わかったわかったって。 」
「はぁ…行くぞ」
デアモントはため息をつき、奥へとゆっくり進む。
しばらく進むと、人工的な光がデアモントを照らした。
一本道を作る岩の隙間_その道中に、右斜め前から水色の光が漏れ出している。
「あっ、もしかして掘り出し物では?」
女の探検家がそう言う。
「お〜、じゃ、掘りますか!」
「了解、気をつけて掘ろうな。」
そういうと全員がピッケルを取り出し、光に向けてそれを叩きつけた。