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次の日、寝起きで腹に温かさを感じ目を開けると、

邪神が俺の腹に蜘蛛のような腕を突き刺していやがった…!


「あ″ぁ…ぐっ…!」



《おはよう、エヴァン。いい目覚めだろ?》



クスクスと笑いながら自身の腕を引き抜き、久々の痛みでもがく俺の顔を無理やり上げさせる。


「さ、最悪だ…こんな目覚め方!!」



《そうムキになるな。私が楽しいなら貴様も楽しい。そうだろ?》



「んなわけあるか…!!」


手当てはどうしたら…

嗚呼、またナースに迷惑かけちまうな…。



《そんなことよりエヴァン、お前に朗報だ。暫くはトリックスターの面倒を見なくて済むことになるぞ》



「は、はぁ?」


一体何が言いたいんだ…?

こいつは要点を掴めない話をよく俺にする。

だから余計に深掘りして、結局は意味のないただのマウントだったことがほとんどだ。



《入ってこい。》



俺の部屋に入ってきたのは、白い泣き顔のようなマスクを着けた、この殺戮場に喜んで入ってきたキラー

『ゴーストフェイス』だった。


「やぁ、トラッパー。そのお腹痛そうだねwもっと刺して上げようか?」


コイツもあの邪神と似ている点がいくつかあって余り親しくしようとは思えない…。


「結構だ」



《もう貴様も理解している通り、彼がこれから数日間トリックスターの面倒を見ることになった。》



「どうしてゴーストフェイスを選んだ?」



《エヴァ…トラッパー。お前は少し、トリックスターに情が入っているな。》



今さらっと俺の本名を言いそうになってたじゃねぇか…しっかりしてくれよ邪神…。



《キラーにそんなもの必要ない。ただ私に生存者の魂を捧げればそれでいいのだ。ということで、私の中で一番それに当てはまっていた彼を選んだというわけだ。》



「僕も最初は断ったよ。でも…あんなにBPやらオファリングやらを沢山もらっちゃ、働かなきゃダメなのが暗黙の了解でしょ?」

「確かに…」



《トラッパーも、それで良いな?》


「嗚呼」


トリックスターとゴーストフェイスの仲が良好になったらそれでいいんだが…。

俺はナースに腹の傷を手当てしてもらい、

重たい身体をどうにか動かしてトリックスターの部屋まで行った。


「と、トリックスター…」

「はい…え、どうしたのトラッパー!?その傷…」

「なんでもない。話があるから、少し入らせてもらうぞ」

「う、うん…どうぞ…」


トリックスターに申し訳ないな…変な気を使わせちまって…。


「単刀直入に言う。明日から、お前の面倒を見る担当が代わる。」

「え?どう言うこと?」

「そのままの意味だ。お前を一人前のキラーに育て上げる担当が俺じゃなくなるってことだ。まぁ数日間だけだが…」

「きゅ、急すぎるよ…!まだ君以外のキラーに一人も挨拶できてないのに…」

「心配するな。俺より断然教えるのが上手い…はず」

「え、『はず』ってなに!?もっと嫌なんだけど!!」


その後トリックスターが暴走してしまい、落ち着かせるのに一苦労だった。


「とにかく、明日からだからそう慌てることはない。今日は俺がお前の儀式に最も必要なパークを選んでやる。それを使えば、一人二人は捧げれるだろう」

「分かった…」

「これも経験の一つだ。それに、俺だけと話してたらむさ苦しいだろ。たまには別の奴と話すのも息抜きになる。」

「トラッパー…」


後輩に心配されるなんて、情けねぇな…。


「床に君の血が染み付いてるんだけど!!」

「嘘だろ!?すまん!!」


嗚呼、やっぱり俺って情けねぇ…。

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