25時(絵名が死ぬ数時間前のニーゴ)
K「えななん、今日は体調不良で休みだって。」
A「そうだね。えななんが休むだなんて…珍しい。」
雪「……。なんだか、この文章おかしくない?」
K「えっと、えななんからのメールのこと?」
雪「うん。文章に…無理矢理感があるって言うか…」
A「確かに」
(えななんからの体調不良のメール)ワカラナイヒトハニワヘ
↓
ニーゴの皆へ
あのさ、急だけど体調不良で作業出来ない。
りんごでも食べて休もっかなー
ガッツリカゼになっちゃったっぽい!
とてもじゃないけど熱あるし…きゅ
うでごめんね!
絵名
雪「どういうことだろう。」
A「んー…もしかして!最近流行ってる縦読みかもしれれない!!」
K「縦読み?」
A「そうそう!文章のどこかに縦で読んだら繋がる言葉があるやつ!」
雪「確かに…この文章……左を縦で読むと『ありがとう』って書いてある。」
K「ありがとう……えななんは何を伝えたかったんだろう。」
A「ボクさ、えななんの弟と連絡出来るから朝になったら連絡してえななんに何があったのか聞いてみる!」
K,雪「分かった。」
A「じゃあ作業の続きやろっか!」
(彰人Sid)
気づいたらもうとっくに朝だ。絵名のことで頭がいっぱいだ。今も病院にいる。絵名が飛び降りる前に言ってた言葉が頭によぎった。「私の机の上に遺書があるから…!」
うっすらだけど覚えてる。遺書…か。サークルメンバーに渡せって言ってた気もする…。そうだ、暁山に連絡してみよう。
彰【暁山、お前に渡したい物と言いたいことがある。近いうちに会えないか?】既読
瑞【今会えるよ〜!今日は学校行くつもりないし…あとボクからも聞きたいことあるから、いい?】既読
彰【ああ、じゃあ〇✕公園に7時集合な】既読
瑞【おっけ!弟くん学校大丈夫なの?】既読
彰【ん、少しくらい遅れても大丈夫だ】既読
瑞【リョーカイ!じゃあまた後で!】既読
彰「母さん、親父、ちょっと出かけてくる。」(今は病院にいます)
両親「ええ/ああ」
まずは家帰って遺書回収するか。そういや俺部屋着のまま家出てたわ、着替えとこ。
(瑞希Sid)
〇✕公園
瑞「やっほー!弟くん!」
彰「ん?ああ、暁山」
え?彰人君、弟くんに反応しないの?珍しい。顔もやつれてるし、何があったのかな…
瑞「ところでさ、話したい事と渡したいものって、何?」
彰「ん、これ」
瑞「え?なに…これ…?遺書…?だ、誰の?」
もう、誰のかは…分かってしまった。分かりたくないけど……。
彰「絵名からの遺書。お前ら宛だ。」
瑞「お前らって…ニーゴの皆?」
彰「ああ、因みにもう分かってると思うが…絵名は死んだ。」
うん、知ってる。もう…気づいてた。絵名からのメールのありがとうは…こういう事だったんだね。あれ…?視界が滲んできた。ボク…泣いてるのか……らしくないなぁ、彰人君もいるのに……1番辛いのは…彰人君や…絵名の両親なのに…ボクには泣く資格なんて…ない。
瑞「彰人君、辛い中ボクにこれ……渡してくれてありがとう…皆にも渡しておくね!」
彰「ああ、頼んだ。」
瑞「それと、今絵名がいる病院教えてくれる?後でお見舞いに行きたいな」
彰「〇〇病院だ。」
瑞「分かった。ありがとう」
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