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『BLACK cat school』〜スクールライフは恋と波乱!?〜
13時間目 守り抜く最後まで
救護室にて。
『待って、ルカス……っ。』
『いいえ、待ちません。大人しくしてもらいますよ。』
『い、いや……っ。』
『何してるんだ。ルカス。』
『おや、ミヤジ。どうしたの?』
『はぁ、華さんに何してたんだ。』
『助けてミヤジィ〜!』
『いや、ね、華さんに熱中症防止で梅干しを食べさせようとしてただけなんだ。』
『梅干し嫌いなの知ってるでしょ!』
『全く……。嫌いなものを無理して食べさせる必要はないと思うぞ。華さん。これを食べるといい。』
ミヤジは私の口に飴を運ぶ。
『ん、これは……』
『塩レモンのキャンディだよ。熱中症予防の為に作ってきたんだ。』
『ありがとう…!凄く美味しい 』
『やれやれ、ミヤジは甘いんだから。』
『黙れ。』
(し、辛辣〜。)
『続いての競技は棒倒しです。』
『あ、そろそろ次の競技が始まるみたいだね。』
『私じゃあ戻らないと……2人ともありがとう。』
『あぁ。またね。』
『梅干しが食べたくなったらいつでも来てくださいね。』
『棒倒しに出場する、1年C組、2年B組、3年E組は準備をお願いします。』
『行くぞ!バスティン!』
『あぁ。』
『ラトっち行くよ!』
『えぇ。』
『出るのはあの4人か…。ラムリとラトは
身体能力が高いからなぁ……』
『ロノ君とバスティン君も腕っぷしには自信ありそうだしバチバチだね。』
『棒倒しのルールは自分の陣地にある棒を護る競技です。棒の周りを人で囲み、倒した方の勝ちです。尚、今回は三つ巴です。倒されたチームはそこで敗退となります。』
『棒倒しってちょっと怖そうだよね怪我しそうだし。』
『まぁ、あの4人なら心配無用かな。』
『では、棒倒しを始めます。よーい始め!』
『バスティン、俺とお前でB組の棒を攻める。』
『あぁ。ラムリさんとラトさんのチームだな。』
『あぁ!よし、俺らが棒を倒す、お前らは棒を守れ!』
『おー!!』
『クフフ、2人がこちらに向かってるみたいですね。では私は先にE組の方を潰してきます。』
『了解〜。早く終わらせて戻ってきてね。』
『ロノとバスティンが二人で行って…ラムリとラトは別々で行動した……。』
『相変わらずトリッキーな戦い方だな。』
『っすね。あの二人は混ぜるな危険っすよ。』
『ボスキ!アモン!』
『着てやったぞ、華。寂しそうにしてたからな。』
『とか言ってただ会いたくてきただけっすよ、この人は。』
『うるせぇな。お前は同じクラスだから合法的に一緒にいられるだけだろ。』
『2人とも喧嘩しないで…それで混ぜるな危険って…』
『華が知っての通りあの2人は身体能力が高い。体育でも好成績だあの二人は。』
『そうなの?』
『そうっす。ラムリの体育の成績はA+っすよ。』
『え!?凄…』
『ラトも同じでA+だ。脚も早く、運動神経もいい。この競技であいつらには勝てないな。』
『ロノもバスティンも…?』
『あぁ。ラトはスピードだけじゃなくて
奇襲も上手いからな。』
『フフ、3年E組の方。ここで終わらせていただきますね。』
『ラト・バッカ…っ!』
『おや、私を知ってるんですね。』
『1人でここに来るなんて…っ。』
『フフ、早く貴方方を終わらせてロノ君とバスティン君と戦いに行くんですよ。』
私は3年E組の陣地の棒へ向かい走り出す。
ダッダッダ…ッ!
ガシッ!
棒のてっぺんに巻きついて棒を押し倒す。
ググッ…!
『な、なんて力だ…大人数で押さえてるのに…!』
『フフ…っ。』
私は選手の上に飛び移り倒していく。
『なっ!』
『うぐっ!』
『がはっ!』
『これで押さえてるのは貴方だけです。』
『くっ、負けるか…っ!』
『あ、きたきた。2人で来たねやっぱり。棒は倒させないよ。』
『ロノ、ラトさんが来る前にラムリさんを制圧するぞ。』
『あぁ!任せろ。』
『俺はラムリさんの所へ行く。お前周りの押さえてる奴らを頼む。』
『任せろ、負けんなよ?』
『ふん、お前こそ。』
ググッ…っ!
俺は棒の上にいるラムリさんを抑える。
『キツネくんがこんなに本気になるなんて…やっぱり華さんの為?』
『く、あぁ。この勝負で勝って俺は華さんに伝える。自分の気持ちを。』
『それは僕も同じだよ。だからこんな所で負ける訳には…っ。』
『これで棒を囲んでる奴らは大体はノしたな。後はバスティンがラムリさんを…。』
ダッダッダ…!
『!!』
勢いよくラトさんがこっちに向かってくる。
『な…っ!』
『ラトさん…!?まさかもう…っ!』
『3年E組、2年B組のラト・バッカにより
棒を倒されたので敗退です。』
『バスティン、ラトさんは俺が制圧する!お前らラムリさんを…!』
ダッダッダ……!
俺の方に向かってくると思ったら、通り過ぎて1年C組の方へ向かっていった。
『なっ…!』
『…ロノ!急いで陣地に戻れ!2人の目的は俺達を離脱させることだ。』
『は、はぁ!?』
『戦力が2年B組に集中してロノと俺がこっちにいる。つまり、ラトさんは俺たちが居ない1年C組を倒すことなんだ。』
『くそ…っ!』
俺は急いで自分の陣地へ走る。
『ラトの奴…敵に回したくない相手だぜ。ホント。』
『今回は運が悪かったっすね〜。』
『……。』
『負けを認めた方が楽になれるんじゃない?キツネくん☆』
『く…っ!』
(頼む、ロノ、間に合ってくれ…っ!)
『来た、ラトさんが…っ。』
『クソ、この距離じゃ…っ!』
(守り抜くんだ…最後まで…っ。守る…?
そうだ。俺は…っ。)
体育祭の始まる5日前。
『棒倒しの作戦を練ろって…ただ棒を倒せばいいだけ…だよな?作戦必要あるのか?』
俺は教室で1人作戦を考えていた。
『あいつは部活行っちまったし…まぁ後で教えるからいいけどよ〜。』
(棒を倒せば勝ち…自分の陣地の棒も守らないといけない…それ両方を叶える策か…。)
放課後残って考えていた時外から声が聞こえた。
『それでその時ラトっちが〜』
『えぇ?それほんとに?』
(この声…華さんとラムリさん?)
窓の外を見つめ、2人が楽しそうに話していた。
『…可愛いな。ラムリさんの前ではあんな風に…。』
(渡したくねぇ…他の誰にも。俺が…1番近くで守りたい…。ん?守る…?)
『…!そうだ…。この作戦なら……!』
『残念です。張合いなくて。』
『く…っ!』
『ラムリとラトの勝ちだな。』
『そうっすね。あそこまでされたらもう反撃出来ないっすよ。』
『……。』
と、棒が倒れかけたその時――。
ガシッ!
『!!ロノ君…?』
(いつの間に棒の後ろに…。)
『俺は…最後まで守る。俺が1番…1番近くで守りたいのは華さんだけだ。』
『っ…!』
『……はっ。そういうことかよ。』
『ロノも中々やるっすね〜。』
『ん〜?よく見えない…。』
『よそ見してていいのか?』
グイッ!
『あっ!』
バランスを崩し棒から落ちる。
『やば、早く棒の間合いに…!』
『無駄だ。』
俺は精一杯の力を込めて棒を倒した。
ドーンッ!
『…おや。負けてしまいましたか…。』
『はぁ、はぁ…っ。勝った…。』
『白熱しましたが、勝ったのは1年C組です!20点得点が入ります。ロノ君とバスティン君にも20点贈呈します。』
『最後まで…守った…』
『ロノ、凄い…。』
と、ロノを見つめていると、ロノはこちらに気付いてニッと笑う。
『…!』
『棒倒しを華さんと見立てて最後まで守るなんて……。ロノも粋なことをするんすね〜。』
『あぁ。アモンがやりそうなことだな。』
『え、そ、そんなことないっすよ?』
『ふふっ。』
(みんな凄いな…。私も負けてられないかも。)
次回
14時間目 恥じらいを捨てて