「うぅ…すっごくヘンな匂いがする~!」
血液、それから髪や人肉が焦げた臭いが嗅覚刺激する。
累(るい)や鶫(つぐみ)達が足を踏み入れたトンネルは、
炎に焼かれ絶命した受刑者達で埋め尽くされていた。
「視界が悪いおかげで、余計なものを見なくてすむわね…。」
「照明代わりに用意された“アレ”が動けば、
イヤでも見ることになるだろうけどな。」
あとりが呟き累が答え、
二人は揃って仄暗いトンネルをグルリと見渡す。
その内壁には手入れの行き届いた火炎放射器が、
統率された兵隊のように整然と並んでいた。
「わぁ、壮観な光景ってやつだね~!
これってM2火炎放射器をベースにしてるのかなぁ?」
ショーケースに並ぶ甘いスィーツでも眺めるような目つき。
それからはしゃぎ声。
雲雀(ひばり)は無邪気な笑みを浮かべると、
うっとりとした表情で火炎放射器の観察を始めた。
「おい…******
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