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片思い 🍆🍌

2 - 第3話 懺悔(時雨side)

♥

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2022年09月05日

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※注意事項は前回と同じです。






🍌side

気が狂いそうだった。

貴方のことを考えていると、心臓が苦しくて辛くて、痛くてかなわなかった。

表面的に刺されるんじゃなくて、もっと内側から。

皮膚を内側から擦られるような恐怖感。

もう壊れてしまいそうな体の内部。

そうやってまた何度も、眠れない夜を過ごす。



🦍「…りー、…んりー、おんりー!」

🍌「っ!?はい、!」

🦍「どうしたの?何か最近ぼーっとしてるね」

自分、何してたんだっけ、今。

皆と撮影してて、それで、

🍌「…すみません。気をつけます」

撮影中なのに、こんなことやらかすなんて失礼にも程がある。

メンバーにも、視聴者さんにも。

🦍「何か悩みとかあったら聞くからね?」

ドズルさんは優しい。

皆、優しい。

けど、だけどさ、過度な優しさは辛いんだ。

今の俺に、救済措置なんてどこにもないんだ。

とことん落ちぶれてしまった自分を、彼ならどう思うだろうか。

見捨てられたくないのに、見切りをつけてほしいと願うのは、身勝手な俺の気持ちだろう。




⛄side

正直に言ってしまうと、バレンタインデーはおびただしい数のチョコを貰った。

真っ白な便箋に赤いハートのシール、なんて見慣れたものだった。

何となーく、ただ周りに流されて彼女ができたこともあった。

でも、本気で人を好きになったことがなかった。

🍌「おらふくーん、やろ!」

⛄「よっしゃやるか!」

努力家なところに、

かっこいいのに可愛いところに、

神経全部が惹きつけられた。

彼は、自分が純粋で無垢で愛らしいことを知らないんだろう。

滲みだすのは、作られた可愛らしさではなくただ純粋な愛らしさだ。

他人の目を意識しなくとも他人を引き寄せてしまう、そんな彼に嫉妬し、それ以上に憧れた。


あ、これが人に恋するって感覚なんやな、って

思った。

未知の領域に踏み込んだ気がして、嬉しいような、それでもすごく不安だった。

⛄「おんりー、」

🍌「…ごめん。最近迷惑ばっかで」

その瞳が見据えるのは、俺じゃない。

その心の奥底に思い描かれているのも、俺じゃない。



彼が好きなのは、俺じゃない。


理解するのにそう時間はかからなかった。

でも、撮影の度に未練を殺すことはできなかった。


⛄「…もう俺のこと突き落としてくれん?」


ならいっそ、おんりー本人が俺を奈落に落としてくれればいいのに。

でも、堕ちたのは俺だ。


許されない恋を、君の真っすぐな瞳から逸らす。


全部全部、夢だったらよかったのに

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