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太志Side



確かに言った。相談に乗ると‥。しかし、何故かいま、目の前の藍がズボンを脱ぎだしている。意味が分からない。



「い、いや、ちょっと待って!なんで脱いでんの?」



「?見せんと分からんでしょ?」


「見せる‥?」



一体何を見せると言うのか。ああ、下着まで脱いで‥



「なんで太志さんが照れてるん?」


「お前はなんで恥ずかしくねぇんだよ///」



「恥ずかしがってる場合やないんですよ!はい、太志さん、しっかり見て!!」


「‥‥‥‥‥」



「‥太志さん、掌で顔隠しとるけど‥隙間から見てるやろ?」


‥バレていたか‥。妙に気恥ずかしく思いながらも恐る恐る藍を見ると‥



「‥なんだ、お前も恥ずいんじゃん」



見つめた藍の頬も‥林檎のように赤くなっている。


「‥で?下脱いでソレを見せてどうすんの?」


「太志さん!!俺の‥変やない?」



目の前でさらけ出す藍の中心部分をチラリと覗く。いや、至って普通だと思うが‥。


「‥見た感じ変じゃないと思うよ」


素直な感想を述べる。しかし、それでも藍から大きなため息が零れ落ちる。

どういうことなのか‥詳しく聞きたいが如何せんデリケートな部分だ。根掘り葉掘り聞いてもいいのだろうか‥と思案していたら‥


「俺‥イくの早いって言われたんです」


誰に?と聞くのは野暮だろうな。祐希に決まっている。


「アイツそんな事言うの?」


「‥昨日小川さん達が帰った後、誘ったんすよ‥」


藍の話だと、不機嫌になってしまった祐希の機嫌も取るために誘ったのだと。でも‥


「始まってすぐに祐希さんから押し倒されて色々触られたんすけど‥って聞いてます?」


「‥(よく話せるな‥///)ああ‥続けてくれ‥///」


「?‥祐希さんからすれば軽い前戯なんかもしれんけど‥それで俺‥イっちゃって‥。いつも結構早めにイく事多いんすけどその日は何故か‥



“もうイったの?早くね?”




って言われたんすよ!!酷くないっすか?」




喋る内に怒りが込み上げてきたのか語尾が一段と強まる。



「確かに言われたくはないよな。それで怒ったわけ?」



「そうっす‥でも、その後にも言われたんすよ‥



“あんな変なゲームで感じてたんじゃないの?藍は尻軽男だから‥”




って!!!



ありえんくない!?


尻が軽いって‥俺、めっちゃ鍛えんてのに!!」



いや‥藍‥尻軽の意味が違うぞ‥。



「多分だけど、祐希が言った”尻軽男”って、一箇所のところにいられずフラフラしてるって事で‥まぁ要するに【浮気者】って意味じゃね?」


「!?‥はぁ?えっ、じゃあ俺‥浮気者って思われてるんすか!?」


たぶんねとコクリと頷くと‥さらに藍の怒りがヒートアップする‥





「ちょっと王様ゲームしたぐらいで‥祐希さんって案外心狭いっすよね!こうなったら‥


太志さん!俺のを鍛えてください!早くイかないようにして祐希さんを驚かせましょう!」



「えっ?あっ、ちょい‥待て!!」


慌てる俺を無視して、目の前に藍が急接近する‥もちろん下半身丸出しでだ。


絶対に無理と再度言うつもりだったが‥










よく見ると藍の身体が震えている。Tシャツを握り締める手にも力が込められていて‥


可笑しな事をしているが藍にとっては恥を忍んでの頼みなんだと思う。それも全部、祐希の為に‥。

でなければ、好きでもない奴の前でこんなお願いはしないはずだ。


やり方は少々強引だが‥。

俯く藍の肩にそっと手を置く。


「なぁ、藍‥多分、祐希はさ、藍に嫉妬してたからじゃない?」


「‥嫉妬?」


「そう‥王様ゲームで藍が他の誰かとKissしてて‥自分以外の奴とKissしてるの見るの藍も嫌だろ?」



「‥うん‥まぁ‥」


「なっ?それもあるし、その後の行為でお前がイくの早かったのを‥その王様ゲームが原因だと思ってるんじゃないかな?自分じゃなくて‥他の奴で感じていたからイったんじゃないかって。だから”尻軽男”って言葉が出たんだと思う」


もちろんあまり良くない言葉だが‥。それだけ祐希もコントロールが効かなかったということだろう‥自分の感情に対して‥。


「賢い藍ならどうすべきか分かってるんじゃない?俺がもしここでどうこうしたとしても何も解決しないと思うし。それよりもさ、早く仲直りして元の鞘に収まろうぜ!お前らが一緒に居ないと俺も調子狂うもん」


「‥分かった‥太志さんありがと‥」


頷く藍の頭をポンポンと撫でる。突拍子のないことをするが素直に従う姿は可愛らしいものがある。

これで大丈夫だろう‥




気が緩み一安心したせいか‥未だに下半身を晒している藍の姿に悪戯心が芽生えてしまう。



さっきから目の前で揺れるモノをちょんと指でつつき‥つい反応を確かめる。


「ちょっ///、どこ触ってるん!?」


「お前が出したんだろ‥なに?やっぱ恥ずいの?照れちゃって‥らぁん!笑」


くすくすとからかうと藍の顔がさらに赤くなった。面白い。


だがその時‥



部屋の空気感に違和感を感じ‥何気なく視線を向けると‥





「う”わ”ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」




自分の絶叫が部屋中に響き渡る。






「なっ、何なん?ビックリするやん‥」



俺の声に驚いた藍もそのまま振り向き‥


一瞬にして固まる。





いつ中に入って来たのか‥




そこには申し訳なさそうな表情の智と‥




呆然としながらこっちを見つめる祐希がいた‥。





そうか‥





これが修羅場ってやつか‥






と‥




どこか他人事のように感じていた俺は‥


この後、心底後悔することになる。



他愛もない痴話喧嘩がさらにエスカレートするなんて‥


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