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1943年後期
僕は陸軍の輸送艦に乗ってサイパン島へと向かっていた。
林健太郎一等兵。
私の名だ。
他にもたくさん同期がいる。
本土にいる妻のことが心配だが、とても強く心配いらないだろう。
そう思っている。
小島[おい、ボーッとしてんのか?]
林[あっ、すまんすまん。]
小島[いや別ボーッとしてていいんだが。]
こいつは小島一等兵。
俺の同期だ。
こいつは本土では勉強屋としてほんの少しだけ有名だったが軍隊に入ってから勉学を使わなくなったため、勉強するのをやめたらしい。
林[ところで、いつつくんだ?]
小島[既に島民がいるらしい。だから多分島民が安定してから上陸することになるからあと、もうちょいかかるだろ。]
輸送艦はまだ本土を出てから一日しか経っていなかった。
しかし時間をかけていると米軍潜水艦や攻撃機に発見され、撃沈されかねない。
林[つい最近ペリリューへと派遣されるはずの部隊で1隻だけ米軍潜水艦に撃沈されたらしい。]
小島[あ〜あったな、全員戦死なんて…な…]
林[あぁ…悔やみに悔やみきれないぜ…]
潜水艦に撃沈される。
それは抵抗はなにもできない。
輸送艦と潜水艦は餌と狩る側の関係だ。
そんなものにやられたものの悔しさなど、想像もできない。
そんなことが、太平洋ではほぼ当たり前のようだった。
プゥゥゥゥン プゥゥゥゥン
林[煙突が騒ぎ出したな。]
小島[こいつはほぼほぼ機械は荒々しく素早く作られているからな、すぐに息をつく。]
当時の日本は、今の日本みたいにすべて細かく作っているわけではなくとにかく作って戦うという精神だった。
他の兵士たちも
一般兵[はぁ、出番いつだろうなー。]
一般兵2[母さんに会いたい…]
一般兵3.4(ワイワイガヤガヤ)
みんななにかを話している。
話さないと不安を誤魔化せない。
誤魔化さないと気が持たないから。
とくにその後は何もなく2日が経った。
2日後
zzzzzzz
そこで起床ラッパが鳴り響く。
士官[起床。]
兵士一同[[[[[[はい!]]]]]]]
ドタドタと一気に船内が騒がしくなる。
カチャカチャ
食堂では朝飯を食べていた。
一般兵[おかわり。]
一般兵2[僕も!]
整備兵[はいはい。おかわりですねー。]
小島[さて、今日上陸らしいな。]モグモグ
林[そうらしいな。]モグモグ
士官[とっとと食わんか貴様らぁ!あと2時間で上陸だぞ!!]
一同[はい!]
2時間後
士官[これから貴様らは本格的に戦闘に参加していくことになる!]
士官が上陸前に話す。
士官[ここは絶対国防圏の最先端であり、一番の要塞だ。絶対に米英に突破させてはならんぞ!わかったな!]
一同[はい!]
士官[しゅっぱーつ!!]
ガガガガガガガガ
一般兵[ほら、乗れ。]
小島[おう、ほら林も乗れ。]
林[おう。]
サッ
士官[いくぞ。]
ガガガガガガガガ
サイパン島 砂浜
ドサッ
士官[上陸!]
サッサッサッ
全員がサイパン島に上陸した。
林[もうすぐ米軍が来るのか…]
一般兵[なに不安になってんだ林。どうせあいつらなんて弱っちいに決まってる。]
小島[あ、あぁ…そうだな!]
一般兵[んじゃ先に基地で待ってる。お前らも早く来いよ。]
林[あ、あぁ…わかった。]
サッサッサッと一般兵は基地へ進んでいった。
林[死ぬのは…ごめんだぜ…]
小島[俺たち生きて帰るって、約束しただろ?そんなに不安になるな。一緒に帰るんだ。 ]
林[ふっ…死ぬわけには行かねぇな!]
小島[おう!]
パチン
その握手は、彼らの友情をさらに深めた。
これからの地獄を知らずに。
彼らは、尊大な大義に飲み込まれてゆく。
正義、悪、そんなものないところで。
静かに散ってゆく。
第二話 1943年後期 サイパン島