「私の計画はうまくいくはずなの……!!カナエさえ……あんたさえいなければ!!」
「!」
リタがナイフを振り上げるのが視界いっぱいに映ったとき、保科くんに後ろに突き飛ばされた。
「……!」
勢いよく床に尻もちをつく。
痛かったけれど、それよりも驚きのほうが大きくて痺れるお尻を気にする余裕はなかった。
「ナイフを下ろせ、ライラ嬢っ!」
私を突き飛ばした保科くんが、襲いかかろうとするリタの腕を掴み体を止めている。
「私はリタよ!ユージーン王こそ邪魔しないで。カナエを……始末するんだから!」
「そうはさせるか……!」
手が白くなるほどナイフを握るリタの目は血走っていて、正気には見えなかった。
「リタ……」
「あんたが余計なことをしなければ……。私の言うことをきいていれば……!!」
ヒステリックな甲高い声で叫ぶリタ。
その正常でない様子に、私はわずかに罪悪感を覚えて、どう。。。