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コユキはその姿を見ながら邪魔にならないように心の中で思った。
――――こうして見ると今の善悪より余程若くて精悍(せいかん)な男性にしか見えないわね…… そっか依り代って生きてる訳じゃないから歳とか取らないのね、新発見だわ! にしてもこれほどの男前だって言うのに女喋りじゃ興醒(きょうざ)めも良い所じゃないのぉ! ま、中身はシヴァ君の奥さんだから仕方ないけどさぁー、ん? も、若しかして世の中に溢れる女喋りの男性とか僕っ娘とかって、ま、まさか性別違いの悪魔が憑いているとかぁ? 有り得無い話じゃないわね、LGBTでも無いのに不自然だとは思っていたけど…… 例えばあの大人気の先生とか――――
「良しっ、じゃあちょっと調べてみましょうか、善悪、それにコユキも、協力してちょうだい」
「えっ! ああ、勿論よカリママ、じゃ無くてカーリーさん」
「カリママ? 拙者もオケイでござるよ、カーリー殿」
「? う、うん、じゃあ昼夜から受け継いだ『観察』で二人の過去、今回の周回で何が起こったのかを追体験したいから、ここ二十年位いつも身に着けていた物があったら貸して欲しいんだけど、いいかな?」
この言葉にすぐさま反応して返したのは善悪であった。
「なるほど、そんな便利なスキルも有るのでござるな、んじゃこれで良いかな、僕チンが子供の頃から肌身離さず身に付けていた念珠でござるよ、二十年位って話だったらこっちで良いかな? はい、半生、おっと、アンラ・マンユでござるよ、返してね?」
「ああ、ありがとう、すぐ返すから心配要らないわよ、超倍速で見てみるからね、『観察』」
ほおー、超倍速か、そんなオプションも出来るとは…… 次の観察では使ってみるかな? 勉強になるなぁ!
そんな風に通常再生で観察していた私が考えていたほんの数秒の間に観察を終えたのだろう、カーリーは笑顔で善悪にアンラ・マンユを差し出しながらコユキに向けて言う。
「次は貴女からもお借りしたいわ、聖女コユキ、いいかしら」
「う、うん、アタシも神器ね、えっとこっちの方が新しいと思うからこれで、スプンタ・マンユよ」
「はいはい、ちょっと待っててねぇー『観察』、……えっ! ほぉー、んん? アーなるほどねぇー! ほうほう、あーそう言うー、えーっ? ああ、そっかそっか、それでね! コユキありがとう、これ返すわね♪ うふふ」
善悪の時と違い、今回は観察しながら一々感想的な声を上げていた…… 端(はた)で見ていると中々に恥ずかしい事なんだな、又々新発見である。
因みにここまで私、観察者もこう言った自分自身の思った事は全て声に出していた……
割と赤面モノである。
ここからは心の中で思う事としよう、皆さんには今まで通りお伝えするのでご安心頂きたい。
私の事はさておき、観察を終えたカーリーはコユキと善悪に満面の笑みを向けて言ったのである。
「謎は全て解けたわ♪ コユキ、善悪! アナタ達二人ってね、もう死んでるのよ♪」
「なんだそうなのでござるか、って、え、エェーッ!」
「し、死んでるのん? じ、自覚ゼロなんだけど……」
「そうね、正確には善悪和尚は言ってみれば脳死状態ね、コユキの方は完全な心神喪失って状態、んまあ、広義では死んでると言ってもいいでしょうね」
「「っ!」」