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侑と🌸

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侑と🌸

4 - 🌻と内緒で⚠︎子供出てきます

♥

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2026年01月07日

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「ちゃんとええ子にしとくんやで」
玄関でシューズを履きながら、侑は🌻の頭をわしゃっと撫でた。

いつもより少し声が低いのは、試合前の集中モードに入っている証拠。


「ぱぱ、ばれー?」


「せや。今日は大事なやつや」


🌻はよく分かっていないながらも、「大事」という言葉の雰囲気だけを感じ取って、こくんと頷く。


🌸はその様子を見ながら微笑んだ。


「頑張ってね、侑」


「おう。終わったらすぐ帰るわ」


そう言って、侑は🌻のほっぺに軽く口付ける。


「ええ子にしとったら、あとで高い高いしたる」

「たかい!」


その一言で満足した🌻に手を振って、侑は家を出ていった。


——その背中を見送った後。


🌸は、そっと時計を見る。


(……間に合う、よね)




「🌻、お出かけしよっか」


「おでけ?」


「内緒のお出かけ」


🌸が声を落とすと、🌻はぱっと目を輝かせた。


「ないちょ?」

「うん、パパには内緒」


🌻は意味も分からず、でも“特別”な響きにわくわくしたように笑う。


「ぱぱ、びっくり?」

「ふふ、びっくりするよ」


そう言って、🌸は帽子を被せ、小さなリュックを背負わせた。


行き先は——

宮侑の試合会場。



こう見えて数週間前にはチケットを購入していた。侑にはバレない端っこの席。


会場はすでに人でいっぱいだった。

応援の声、シューズが床を擦る音、独特の緊張感。


🌻は少し驚いたようにきょろきょろしながら、🌸の手をぎゅっと握る。


「おおきい……」

「びっくりしたね。でも大丈夫だよ」


席に座ると、ちょうどコートではウォーミングアップが始まっていた。


——その中に。


「あ」


🌸の視線の先、

ユニフォーム姿の宮侑が、いつもよりずっと真剣な顔でボールを触っている。


🌻も、それに気づいた。


指を伸ばして、小さく声を上げる。


「……ぱぱ」


🌸は思わず息を呑んだ。


「しー……内緒だよ」


🌻は慌てて口を押さえる。


「……ないちょ」


その仕草が可愛すぎて、🌸は思わず抱き寄せた。



試合が始まる。


「ナイスサーブ!」

「決めろー!」


歓声が上がるたび、🌻はびくっとしながらも、じっとコートを見つめていた。


そして——

宮侑がトスを上げる。


高く、綺麗な軌道。


スパイクが決まった瞬間、会場が揺れた。


「うわぁ……」


🌻は目を丸くして、ぱちぱちと拍手をする。


「ぱぱ……すご」


🌸の胸が、きゅっとなる。


「そうだね。パパ、すごいね」


🌻は嬉しそうに何度も頷きながら、小さな声で繰り返す。


「ぱぱ、すご」

「ぱぱ、ばれー」


🌸は🌻の姿が微笑ましかった。


——侑には、見えていない。

でも確かに、ここに応援団がいる。



試合は白熱し、最後の一点。


宮侑のトスから、見事な決定打。


勝利。


会場が歓声に包まれる中、🌻は立ち上がって手を振った。


「ぱぱー!」


🌸は慌てて🌻を抱き上げる。


「だめ、内緒!」


……だが。


その声は、小さかったが、

ちょうどコート端にいた宮侑の耳に、確かに届いた。


「……?」


宮侑は、はっと顔を上げる。

観客席をじーっと見つめ、


——そして、見つけてしまった。


帽子を被った🌸と、

その腕の中で、必死に手を振る小さな存在。


「……は?」


一瞬、思考が止まる。


「……え、なんで……?」


『侑、ボケッとすんな!』

『侑、ほら挨拶』


周りの選手に引っ張られた侑はしばらく固まっていた。


驚きと同時に、胸の奥が一気に熱くなる。




試合後、ロッカーへ向かう途中、

宮侑は周囲も気にせず2人の元へ駆け寄った。


「お前ら……!」


🌸は少し気まずそうに笑う。


「……内緒で、来ちゃった」

「なんでや!危ないやろ!」


そう言いながらも、声は怒っていない。


🌻は侑を見上げて、にこっと笑った。


「ぱぱ、かった」

「……」


宮侑は、言葉を失った。


「……見とったんか」

「うん」


🌻は誇らしげに頷く。


「ぱぱ、すごかった!!!」


その瞬間。


宮侑は🌻を思いきり抱き上げた。


「……あかん!!!!反則や……

そんなこと言われたら……」


🌻はきゃっと笑い、🌸はその様子を見てそっと目を伏せる。


「……ごめんね」

「……ええわ」


宮侑は照れ隠しみたいに言った後、

小さく、でもはっきりと続けた。


「……来てくれて、嬉しかった」


🌸は微笑んで、そっと頷いた。


その日、

宮侑は“最高の応援”を背負って、

一生忘れられない試合をした。


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