テラーノベル
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「えええ!?“無差別動物殺傷事件”の犯人を見た!?」
一応避難ということで、天満の両親の家へとやってきた天満たち。
「まぁまぁ!大丈夫だった!?怪我はしてない?」
と、エウリは心配そうに聞く。
「はい、大丈夫です。」
と、カネリはエウリから水の入ったコップを飲み干し、そう返す。
「怪我がないなら良かったわ・・・とりあえず、お父さんたちには連絡するわね」
「はい、お願いします」
エウリは風音たちの父親に連絡しにいく。
「にしても、“無差別動物殺傷事件”最近流行ってるよね。・・・ほんと、しばらくはハチクとお散歩だって行けてないし・・・警察も動いてはいるらしいんだけど・・・」
「けど?」
「・・・どうやら、相手がかなり厄介らしくて、ひとり倒したと思ったら10人出てくるみたいな感じで厄介みたい。ブラックから聞いた話だけどね」
「・・・そんなゴキブリみたいな・・・」
「ブフッ」
やっと起きたトキはカネリがボソッとこぼした言葉に思わず噴いた。
「・・・ま、まぁ、それほど厄介なんだ。だから、本当に怪我がなくて良かったよ・・・」
と、すまないはほっとし、天満と蓬莱の頭を撫でた。
「でも、危ない所に足突っ込むのはダメだよ?」
「「ごめんなさーい」」
「・・・すまないさんだって、よく危ないことに片足突っ込みかけてる癖に」
「うぐっ」
電話を終えたエウリがぽそりとそうつぶやく。それに図星を突かれたすまないは思わず唸る。
「あ、そうだ。父さん、この写真使える?」
と、蓬莱の指先に画面が映る。そこには、大人たちが犬にナイフを振り下ろしている写真が映る。
「おぉ、こんなにハッキリ写ってるのは多分ないんじゃないかな?ブラック経由で警察に渡してもいいかも」
と、すまないはそう写真を見てつぶやいた。ふと、
「・・・・・」
それをハチクはじっと見つめていた。
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